お役立ちコラム お墓の色々

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お墓の形式や様々ある種類について紹介

墓地・墓石コラム

お墓の形式や様々ある種類について紹介

自分や家族のお墓について、気になることや心配なことはありませんか?これまでの日本では、代々家族のお墓に入るというのが一般的でしたが、時代とともに家族の形も変わり、お墓を継ぐ家族がいない家庭や、家族に墓守の負担をかけたくないと考える人が増えてきたことから、お墓の形式や考え方も変化してきています。
この記事では、多様化しているお墓について、形式や種類などを解説します。

お墓の形式、墓地の形式とは?

お墓を建てる墓地には様々な形式がありますが、よく知られているのは、お寺の中にある「寺院墓地」、民間企業が管理運営している「霊園」、自治体が管理運営している「公営墓地」の3種類です。日本で一般的なお墓といえば、墓地の中で敷地が区切られており、そこにそれぞれで選んで購入した墓石が建てられている形式です。しかし近年は墓地も多様化しており、ユニークなものも登場しています。近年増えてきたタイプの墓地を4つご紹介します。

芝生墓地

広い芝生の土地に墓石が並んでいる形式の墓地です。欧米式と呼ばれることもあります。海外のドラマや映画などで見かけることが多いですが、近年は日本でもこの形式の墓地が増えています。特に公営墓地では、このタイプが増えてきています。

壁面墓地

墓石がL字型(座椅子型)のデザインで統一された形式の墓地です。墓石として使用する石材が少ない為、安価なことが特徴です。また近年では「プレート墓」と呼ばれるタイプがあります。あらかじめ墓石が用意してある場所にプレートを設置するタイプ、プレート型のお墓の下にご遺骨を埋葬するタイプがあります。こちらも墓石として使用する石材が少ない為、安価なことが特徴です。

ガーデニング墓地

美しい樹木や花が庭園のように整備され、明るい雰囲気の墓地です。霊園により様々ですが、墓地全体にバラなど季節ごとの美しい花や植物がたくさん植えられており、墓石のまわりも花やハーブで綺麗に飾られています。花が中心の墓地や緑が中心の墓地など、様々なタイプがあります。

ゆとり墓地 

一般的なお墓は隣の敷地と間をあけずに建てられていますが、ゆとり墓地では隣のお墓との間にスペースをとって建てられています。空いているスペースの使い方は墓地によって異なりますが、砂利を敷き詰めたり、生け垣など植物を植えたりしている例も多いです。スペースをどれくらい取るかも墓地により異なります。

お墓の形式、お墓に入る人による形式は?

家族の形が変わってきたことにより、お墓に一緒に入る人の続柄も変わってきました。お墓に入る人による形式の違いについて紹介していきます。

家族墓

日本で最もよく見かけるのが家族墓です。一族や家族の遺骨を納めているお墓で、火葬が普及した明治時代以降に主流になりました。一般的には直系の家族が代々入ることが多いですが、入る家族や親族の範囲は墓地の規定で定められている場合もあります。墓石には「○○家之墓」「先祖代々之墓」と刻まれることが多く、墓誌や墓碑の裏面などに戒名や法名、俗名、没年が刻まれています。

夫婦墓

近年増えてきているのが、夫婦二人だけで入る夫婦墓。永代供養の費用を先に支払っておき、将来は永代供養にうつしてもらえるため、お墓を守ってもらう子どものいない家庭や、子どもに負担をかけたくないと考える夫婦などに選ばれています。墓石の形式も色々あり、墓石には「○○家」と刻むことも多いですが、好きな文字や俳句を刻んだり、好みの装飾をしたりするケースもあります。墓石を建てず樹木を植えるなど、個性的なお墓もあります。

個人墓

個人墓は、一人だけで入るお墓です。日本では、土葬の時代は一人ずつ入る個人墓が造られていましたが、火葬が主流になって以降、個人墓は減っていきました。最近では、家族の問題や様々な事情から個人墓を選ぶ人が増えており、生前にお墓を建てておくこともあります。墓石に刻まれる文字は様々で、戒名や、好きな漢字や言葉などが刻まれるケースも多いです。

両家墓

2つの家族が一緒に入るのが、両家墓です。長男長女同士の夫婦で先祖代々の墓を守る人がいない家族に選ばれており、1つの敷地内に2つの墓石を並べる形と、2家族で1つの墓石を建てる形があります。2つの墓石を並べる場合は「○○家之墓」「 △△家之墓」と刻まれることが多いですが、1つの墓石の場合は「○○家 △△家之墓」や「南無阿弥陀仏」などのほか、両家の苗字のみや、好きな文字や言葉などが刻まれる例も増えています。また、直系以外のご家族も祀ることができる形として五輪塔を建立するケースもあります

永代供養墓

お墓を受け継ぐ家族がいない場合に、寺院や霊園で合同供養をしてもらうのが永代供養です。生前に永代供養の契約をしておいたり、お墓が遠かったり、継ぐ人がいなかったりしてお墓を守るのが難しくなった場合に、永代供養に移して墓じまいをするケースがあります。個人墓や夫婦墓は、生前に永代供養の契約をしておき、没後一定期間をすぎた後で永代供養に切り替えてもらうことも多いです。霊園の永代供養墓では、多くの場合、宗派ごとに供養をしています。

共同墓

友人同士など、家族以外の人と一緒に入るお墓を共同墓といいます。共同墓を選んで自分たちで建てるケースや、寺院などが共同墓を建てておき、希望者が入るというケースがあります。

新しいニーズに応えるお墓

近年、消費者の新しいニーズに対応するためのお墓が増えております。ここでは、後継者がいない方にも安心してお墓を建ててもらえるよう工夫されたお墓、ペットと一緒に入ることができるお墓について、触れておきます。

永代供養付き墓地

通常のお墓に永代供養を付けた墓地です。埋葬の後の管理・供養は、霊園や寺院に一任されることが一般的です。後継者がいない方にも、あらかじめ決められた契約期間内は一般的なお墓と同じように手厚くしっかりと供養をすることが出来ます。契約期間が過ぎた後は、その施設ごとの共同墓地に移されることが一般的です。お墓に関わる費用は購入時に全て支払いを済ませ、金銭面の心配事を後に残しません。そのため後継者の方がいない、もしくはお子様に負担をかけたくないとお考えの方にお勧めの墓地です。

ペットとの合同墓地

ペットと一緒に墓地に入ることは霊園や寺院により禁止しているところが多いのですが、近年「ペットと一緒のお墓に入りたい」というニーズが増えたことから、認めている墓地が増えてきております。寺院墓地や公営墓地では禁止していることが多いので、もしお探しでしたらお近くの民間が管理運営している霊園に問合せしてみるといいでしょう。

核家族化だけでなく、終活スタイルの多様化が進み、お墓の形式や考え方も昔とは変わってきています。様々なお墓について解説した上記を参考にして、ぜひ自分や自分の身の回りにふさわしいお墓を検討してみてください。