お役立ちコラム お墓の色々
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ペットと初詣はできる?都内と関西でペット同伴可能な神社もご紹介

新しい年の幕開けに、愛犬とともに参拝をしたいとお考えの方も多いのではないでしょうか。 ワンちゃんがいる家庭であれば、新しい年の始まりを愛犬とも分かち合いたいですよね。とはいえ愛犬は一緒に参拝できるのでしょうか?
今回は「2026年の初詣は愛犬と一緒に」とお考えの飼い主様に向けて、都内・関西エリアでペットの同伴が可能な神社・お寺をご紹介いたします。参拝マナーや注意点にも触れながら、安心して訪れることができるスポットをご紹介いたします。
一年の始まりを、大切な家族である愛犬とともに穏やかな気持ちで迎えられますように。皆様の初詣が、心に残るひとときとなることを願っております。
お寺や神社でペットは参拝できる?
一般的に、神社やお寺では動物の立ち入りを制限している場合が多く見られます。これは、古くから「四足歩行の動物には穢(けが)れがある」とされてきた考え方に基づくもので、犬に限らず多くのペットが本来は参拝不可とされてきました。神聖な場を清浄に保つという宗教的な理由から、長い間、動物の同伴には慎重な姿勢が取られてきたのです。
しかし近年は、「ペットも家族の一員」と考える人が増え、社会全体で動物と共に暮らす価値観が広がるにつれ、ペットの参拝を受け入れる神社やお寺も少しずつ増えてきました。境内の一部をペット同伴エリアとして開放しているほか、犬や猫を対象としたお守りや絵馬の授与、さらにはペットの健康祈願や七五三といったご祈祷を行う寺社も見られるようになっています。こうした動きは、時代の変化とともに、祈りのかたちがより多様になっていることを示しているといえるでしょう。
ペットを同伴する際のマナー
ペットと一緒に参拝できる神社やお寺であっても、他の参拝者に迷惑がかからないよう、一定のマナーを守ることが求められます。本堂や建物の内部には入らず、境内を歩かせる際はリードを短く持ち、飼い主がしっかりとコントロールすることが大切です。排せつは厳禁であり、必要に応じてマナーベルトやマナーパンツを着用させるなどの配慮も欠かせません。もし吠えてしまったり、落ち着かない様子を見せた場合には、速やかに境内の外へ移動するのが望ましい対応です。また、屋台や混雑した場所には近づけないなど、周囲への配慮を忘れないようにしましょう。
神社やお寺は、あくまで人々が祈りを捧げる厳かな場であり、必ずしも「ペット中心」の空間ではありません。そのため、飼い主一人ひとりがマナーを守り、他の参拝者や寺社側に不快な思いをさせないことが何よりも重要です。こうした心遣いの積み重ねが、「ペット連れ参拝」への理解を広げ、今後も愛犬や愛猫と共にお参りできる環境を守ることにつながります。
また、神社やお寺によっては、公式サイトなどで「ペット同伴に関するルール」や「参拝上の注意事項」を明記している場合があります。参拝を予定される際は、必ず事前に最新の情報を確認し、各寺社の方針に従うよう心がけましょう。
都内でペット同伴可能な神社
都内でペットと同伴で初詣のできる神社をご紹介いたします。
神田明神(千代田区)
千代田区にある神田明神(かんだみょうじん)は、東京の中心部に位置し、神田、日本橋、秋葉原、大手町、丸の内といった広範な地域の総氏神として、古くから多くの人々に篤く信仰されてきました。創建は約1,300年前に遡り、江戸幕府の時代には「江戸総鎮守」として将軍家をはじめ町人からも厚く崇敬された由緒ある神社です。現代においても、都内屈指のパワースポットとして知られ、商売繁盛・縁結び・厄除け・家内安全など、さまざまなご利益を求めて年間を通じて多くの参拝者が訪れます。
特に新年の初詣には、例年30万人を超える人々で賑わい、東京を代表する初詣スポットのひとつとして定着しています。境内には朱塗りの社殿や随神門などが整い、昼間はもちろん、夜間にはライトアップされた幻想的な姿も見どころのひとつです。伝統と現代文化が融合した神社としても知られ、アニメやゲームとのコラボレーションを行うなど、若い世代からも親しまれています。
神田明神では、ペットを連れての参拝も可能です。境内ではリードを付けて歩くことが認められていますが、初詣など混雑が予想される時期には他の参拝客へ配慮し、抱っこやペットカート、スリングの使用が推奨されています。大切な家族であるペットとともに安心してお参りができるよう、周囲の参拝者への思いやりを忘れずに参拝することが大切です。
また、ペットの交通安全や健康長寿を祈願したペット用お守りも人気を集めています。首輪やお散歩バッグなどに取り付けやすいチャーム型で、デザインも上品かつ可愛らしく仕上げられています。直接授与所でいただけるほか、神田明神の公式オンラインショップからも購入可能なため、遠方に住む方や多忙な方でも気軽に手に入れることができます。
市谷亀岡八幡宮(市ヶ谷)
市ヶ谷亀岡八幡宮(いちがやかめおかはちまんぐう)は、都心にありながらも自然豊かな境内を持つ、動物たちにやさしい神社として知られています。こちらの神社では、犬や猫だけでなく、ウサギや小鳥といった小動物のほか、ヤギやミミズクなどの珍しいペットとも一緒に初詣を行うことができます。多様な動物を受け入れている点は、他の神社ではなかなか見られない特徴といえるでしょう。
市谷亀岡八幡宮では、ペットと一緒に参拝できる期間が定められており、初詣の時期には一定のルールのもとで参拝が行われます。ペットを同伴して参拝を希望する場合は、事前に予約が必要です。予約制を採用しているのは、境内の混雑を防ぎ、参拝者や動物たちが安全かつ落ち着いた環境でお参りできるようにするためです。
また、同宮では古くから「ペットの健康長寿祈願」や「動物たちの御祈祷」を行っており、多くの飼い主にとって信頼のおける“ペットの守り神”として親しまれています。お守りや絵馬には動物をモチーフにしたデザインも用意されており、毎年多くの愛犬家・愛猫家が新年の参拝に訪れます。
須賀神社(四ツ谷)
四ツ谷に鎮座する須賀神社(すがじんじゃ)は、古くから地域の氏神として親しまれてきた歴史ある神社です。創建は江戸初期の寛永11年(1634年)と伝えられ、五穀豊穣・厄除開運・縁結びなど、幅広いご利益を授けてくださることで知られています。境内は静寂に包まれ、都心にありながらも落ち着いた空気が漂う、心を清めるにふさわしい場所です。
近年では、アニメ映画『君の名は。』のラストシーンに登場する階段がある神社としても注目を集め、国内外から多くの参拝者や観光客が訪れる人気スポットとなっています。作品をきっかけに足を運ぶ若い世代も増え、神社の伝統と現代文化が自然に調和した新しい魅力を感じられるのも特徴のひとつです。
須賀神社では、授与品の種類も豊富に取り揃えられています。中でも、ペットの健康長寿や交通安全を願う飼い主の方々に人気なのが「ペット守」です。ちりめん生地を用いて丁寧に仕立てられた肉球柄のデザインは、見た目にも可愛らしく、ペットを大切に想う気持ちが伝わる温かみのあるお守りとして好評を得ています。散歩バッグやキャリーバッグに付けて持ち歩く方も多く、愛犬・愛猫の無事を願うお守りとして多くの支持を集めています。
さらに、四ツ谷という立地から外国人の参拝客も多く訪れるのがこの神社の特徴です。公式サイトでは英語のほか、中国語・韓国語でも案内が掲載されており、海外からの旅行者にもわかりやすく配慮されています。こうした国際的な対応も、須賀神社が持つ「誰にでも開かれた神社」という姿勢を感じさせます。
関西でペット同伴可能な神社
続いて、関西でペットと同伴で初詣のできる神社をご紹介いたします。
南禅寺(京都市左京区)
京都を代表する名刹のひとつである南禅寺は、四季折々の自然美と歴史的建造物が調和した、格式高い禅寺として知られています。春には桜、初夏には青紅葉、秋には鮮やかな紅葉、そして冬には静寂の雪景色と、訪れるたびに異なる表情を見せてくれるのが魅力です。境内は無料で拝観でき、リードを着用していれば愛犬と一緒に歩くことも可能なので、愛犬とのお散歩を楽しむにはぴったりのスポットといえるでしょう。
本堂などの建物内部にはペットの立ち入りはできませんが、境内は広大で、見どころも数多くあります。特に、赤レンガ造りの水路閣は南禅寺を象徴する人気の撮影スポットで、歴史的な風情と自然の調和を背景に、愛犬との記念撮影を楽しむ方も多く見られます。また、石畳の参道や緑豊かな庭園をゆっくりと歩けば、心が洗われるような穏やかな時間を過ごすことができます。
金閣寺(京都市北区)
世界遺産に登録されている「鹿苑寺 金閣寺(ろくおんじ きんかくじ)」は、日本のみならず世界中から観光客が訪れる、言わずと知れた京都屈指の観光名所です。
ペットの参拝については、金閣寺では厳格なルールが設けられています。境内へ同伴できるのは小型犬および猫のみとされており、必ずケージまたはキャリーバッグに入れることが求められます。顔や体の一部を外に出すことは禁止されており、抱っこやスリングの使用、さらには写真撮影のために一時的に外へ出すことも認められていません。これは、世界遺産としての保全や、多くの参拝者が訪れる観光地ならではのルールです。
境内は静寂と厳かな雰囲気に包まれており、動物が苦手な方や宗教的理由から動物との接触を避ける方もいるため、こうしたルールを守ることが大切です。ペット同伴の場合は、境内の混雑状況にも注意し、周囲の人々に迷惑をかけないように静かに参拝を心がけましょう。また、参拝の際は事前に公式サイトで最新の案内を確認しておくと安心です。
東大寺(奈良市)
奈良の象徴ともいえる世界遺産「東大寺(とうだいじ)」は、関西を代表する名刹として国内外から多くの参拝者が訪れるお寺です。奈良時代に聖武天皇の発願によって建立されたこの寺院は、国宝「盧舎那仏(るしゃなぶつ)」を安置する大仏殿をはじめ、悠久の歴史と壮大な伽藍が広がる格式高い寺院として知られています。そんな東大寺では、一定の条件のもとで愛犬と一緒に参拝することが可能です。
ペットの同伴にあたっては、「抱っこ」または「キャリーバッグやケージに入れること」が必須条件となっており、参拝可能なエリアは大仏殿のみに限られています。その他の回廊やお堂、境内の一部では動物の立ち入りが制限されており、愛犬を地面に下ろすことも禁止されています。これは、国宝や貴重な文化財を保護するため、そして他の参拝者が安心して拝観できるよう配慮されたものです。
東大寺の境内には多くの鹿が生息しており、特に大仏殿の周辺では間近に姿を見ることができます。鹿は奈良公園の象徴でもあり、神の使いとして古くから大切にされてきました。穏やかな性格の鹿も多いですが、犬に興味を示して近づいてくることもあります。そのため、リードでの歩行は避け、愛犬をしっかりと抱きかかえるか、キャリーバッグから出さないようにすることが大切です。鹿との急な接触を防ぐためにも、安全を最優先に行動しましょう。
また、東大寺は観光客の多い人気スポットであり、特に初詣や行楽シーズンは非常に混雑します。ペットを連れて参拝する際は、人混みを避けた時間帯を選ぶ、静かに拝観するなど、周囲への思いやりを持った行動を心がけましょう。境内は広く、自然の中をゆったりと散策できるエリアも多いため、東大寺周辺をお散歩しながら新年の空気を感じるのもおすすめです。
注意点
場所によっては屋台や出店が並び、地面に食べ物のかけらやゴミが落ちていることもあります。愛犬にとって有害な食べ物や、竹串・ビニール袋などの異物を誤って口にしてしまうと大変危険です。特に拾い食いの癖がある子は、目を離さないよう十分に注意しましょう。
また、愛犬が排泄をした際は、必ずその場で片付けて持ち帰るようにしましょう。おしっこの後は、水でしっかりと洗い流すことも大切です。あちこちでおしっこをしてしまう子の場合は、マナーバンドを着用しておくと安心です。
まとめ
神社やお寺は多くの人々が祈りを捧げる神聖な場所です。しかし、近年では人々の価値観の変化とともに、従来は参拝を制限していた神社やお寺でも、ペット同伴を受け入れる動きが広がり、健康祈願や長寿祈祷など、動物を想う人々の気持ちに寄り添った取り組みが各地で見られるようになりました。
ただし神社やお寺は自分たちだけではなく、多くの人が集う場所です。愛犬と一緒に安心してお参りするためには、マナーやルールをしっかりと守ることが何よりも大切です。リードの管理や排泄物の処理、拾い食いの防止といった基本的な配慮を心がけることで、他の参拝者にも気持ちよく過ごしてもらえる環境を保つことができます。
今回ご紹介した神社・お寺は、いずれもペットにやさしい姿勢で参拝を受け入れている場所です。事前に各寺社の方針を確認し、混雑状況やマナーを意識しながら訪れることで、愛犬とともに穏やかで心豊かな新年を迎えることができるのではないでしょうか。
初詣に関する記事もございますので、合わせてご覧ください。