お役立ちコラム お墓の色々

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日本の銘石をめぐる~茨城県桜川市・真壁小目

墓地・墓石コラム

日本の銘石をめぐる~茨城県桜川市・真壁小目

家族の心の拠りどころであるお墓は、日本の季節、土地や人に馴染んだ日本の石を選んでいただくのが一番です。ここでは、日本各地で産出される銘石をご紹介し、その魅力と背景にせまります。今回は茨城県桜川市の「真壁小目(まかべこめ)」です。

真壁小目の産地

真壁小目は、茨城県桜川市真壁町(旧真壁郡真壁町)の東部にある加波山(かばさん)で採石されます。
加波山は、筑波山や足尾山と並んで古来より山岳信仰の対象となっている山です。山中は霊場であり、社や祠(ほこら)が数多く点在し、国常立尊(くにとこたちのみこと)、伊邪那岐尊(いざなぎのみこと)、伊邪那美尊(いざなみのみこと)など737の神々が祀られています。霊石とされる巨岩や奇岩も数多く、霊験あらたかな山です。

真壁町・大和地区における石材業の歴史

桜川市真壁町や大和地区一帯では、石器時代の遺跡が数多く発見されています。石斧・石刃・石棺といったように道具や素材として石を利用していましたが、後に信仰の対象物ともなりました。

鎌倉初期から室町・戦国期にかけての古碑、五輪塔、仏石なども数多く残され、この時期が真壁・大和一帯における石材業の始まりとされています。

明治時代に入ると欧米文化を取り入れた建物や橋梁が作られ、墓石や石塔に用いられていた石が建築用材として利用されはじめました。明治22年には火薬による採石事業が開始。明治32年には迎賓館(旧赤坂離宮)造営にて真壁の花崗岩が使用され、その優美さ、堅牢さが認められたことにより、真壁石は世に広く知られるようになりました。

大正7年には筑波鉄道が開通し、業者数・生産数が急速に増大。

昭和40年代には造園ブームがおこり、真壁石燈籠が多く建てられました。

真壁小目は、日本銀行や三越本店などの有名な建築物にも使われ、現代もなおその良質な性質を生かし、様々な建造物の内外装やモニュメントなど幅広い用途で使用されています。

真壁小目の特徴

加波山連峰で取れる御影石は「真壁石」と呼ばれ、その真壁石のなかでも特に目の細かい石が「真壁小目」と名付けられます。特に色味が濃く青みの強いものは「真壁青小目」と呼ばれ、その研磨された面は艶のある美しい青みを帯び、時を経るにつれ、青みが深く増す石です。大きな面に時々混じる特徴的な石目は「摩尼玉(まにだま)」と呼ばれ、その風合いは独特の趣を醸し出します。

その飽きのこない表情、変色、キズが出にくい品質、そして何よりも豊富な産出量に支えられた品質の安定性において、国内トップクラスの実績を誇ります。また石英の含有量が多く、堅牢で経年変化にも強いといわれています。

<真壁小目の石材物性データ>
■見掛け比重:2.638 t/㎥ ■吸水率:0.233% ■圧縮強度:120.00 N/㎟

真壁小目の魅力

真壁小目の魅力としては、優しい石目、飽きの来ない表情、変化・キズが出にくい品質の良さといったことが挙げられますが、霊験あらたかな信仰の山で採れた石であることも魅力といえるのではないでしょうか。だからこそ、ご先祖様を祭る場所であるお墓に相応しい石であることは間違いありません。

真壁小目は産地の石職人の卓越した技術により息吹を吹き込まれ、墓石材以外にも石材建築・灯籠・美術工芸などに幅広く使用されています。

首都圏に最も近い大規模産地という地理的背景もあって、日本銀行、国会議事堂、皇居、東京駅をはじめとする首都圏の多数の駅舎、天皇陵、皇居などの歴史的建造物などにも使用されている真壁小目。今なお根強い人気を誇るこの石で、あなたもお墓を作ってみてはいかがでしょうか。

<代表的な建築物>
迎賓館赤坂離宮(東京都港区)
日本銀行(東京都中央区)
国会議事堂(東京都千代田区)
皇居(東京都千代田区)
東京駅(東京都千代田区)
つくばセンタービル(茨城県つくば市)

お墓きわめびとの会ショールームでは真壁小目のお墓も展示しております。是非ショールームにも足をお運びください。実際にその目で見て手で触れて体感していただくと、真壁小目の本当の価値を知っていただけると思います。

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