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家系図の作り方は?自分で作る方法を解説

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家系図の作り方は?自分で作る方法を解説

テレビで「芸能人の家系図を作ったら、ご先祖様が意外な有名人だった」という番組を見たことがある人もいるのではないでしょうか。
見ているうちに、「自分のご先祖様はどんな人だろう」と気になった人もいると思います。

実は家系図は、専門家に頼まなくても自分で作ることが可能です。
自分で取り組んだ場合でも、明治時代ごろまでのご先祖様であれば調べて把握できる可能性が高いと言えます。
そこでこの記事では、家系図を自分で作る方法を解説します。

自分でできる家系図の作り方

家系図作りは、戸籍を調べる作業からスタートします。
ある程度時間がかかるため、焦らず進めていきましょう。

必要な戸籍を取り寄せる

まずは自分の戸籍謄本(こせきとうほん)を取り寄せ、そこから父母、祖父母と遡ってご先祖様の戸籍を集めていきます。居住地ではなく、本籍地である市町村に戸籍を請求しましょう。

戸籍は自分のものでなくても請求可能です。また、すでに亡くなっている人のものも入手できます。
ただし、基本的に直系の家族・親族の戸籍しか取り寄せはできません。すでに結婚している兄弟姉妹や、配偶者の親の戸籍を入手したい場合は委任状が必要です。(配偶者の戸籍は入手できます)

ご先祖様の戸籍を入手するためには、遠方の役所への申請が必要になるかもしれません。
その際は、郵送での申請も可能です。直接その土地に行かなくても、郵送で申請用の書類を送れば、後日戸籍を郵便で送ってくれます。
郵送での取得方法は、各市町村のホームページに記載されているため、確認してみましょう。

戸籍を読み次の戸籍を請求していく

入手した戸籍から、ご先祖様の名前と本籍地を確認します。そして「従前戸籍」の欄を見て、次に請求する戸籍の場所を見つけ、請求の手続きを行います。
従前戸籍は、その人が一つ前に所属していた戸籍です。

古い戸籍は手書きで作られているため、読み解くのに時間がかかる可能性があります。早く読んで次の戸籍を取りたいと思うかもしれませんが、急がずに進めていきましょう。

現在取り寄せられる一番古い戸籍は、明治19年のものです。
このくらいの時期の戸籍が手に入ったら、戸籍を請求する作業は終了です。
ただし、実際には災害などで古い戸籍が失われ、入手できないケースもあります。できる範囲で戸籍を集めましょう。

戸籍が揃ったら家系図として表にまとめる

戸籍を読んでわかった親子や兄弟姉妹の関係を、家系図として一覧にします。

大きな表となるため、パソコンやスマホで作成すると便利です。
ネット上で配布されているエクセルやワードのテンプレートを使ったり、家系図作成に特化したスマホアプリを利用したりするとまとめやすいでしょう。

家系図を書く際の基本的なルール

家系図は、縦と横、どちらの向きで書いても問題ありません。
具体的な書き方の決まりはありませんが、一般的には下記のようなルールがあります。

  • 同じ世代の人は横の高さを揃える
  • 夫婦は二重線でつなぐ
  • 夫を右、妻を左に書く
  • 夫婦の二重線の下に一本線を引いて子を書く
  • 兄弟姉妹は一番右に年長者を書き、年の順に左に書いていく
  • 複数の線が交わってしまうときは、またぎ線(交わってしまう部分に半円や凸の形をつける)で線を区別できるようにする

ご先祖様についてもっと詳しく知りたいときは

戸籍を調べてわかった情報を表にまとめれば、家系図としての形はできあがります。
しかし作った表を見ていると、名前や生没年だけでなく、ご先祖様の人生についてもっと詳しく知りたいという気持ちが湧いてくるのではないでしょうか。

そこで、さらに詳しい調査をしてみましょう。
明治時代ごろのご先祖様はもちろん、もっと昔のご先祖様についても深く知ることで、あなたの家系だけが持つ壮大なストーリーを感じられるはずです。

この機会に、苗字や家紋、昔親戚から聞いた言い伝えなどについてあわせて調べてみるのもおすすめです。

ご先祖様について「こうすればわかる」という確実な手段はありませんが、下記のような資料を使って調査すると、手がかりを得やすいでしょう。

  • 軍歴証明書(軍に所属していた人の入隊から除隊までの記録) 担当の役所などから取り寄せ可能
  • 昔の新聞 図書館またはオンラインデータベースなどで閲覧可能
  • 旧土地台帳(土地の所有者の名前などがわかる) 法務局から郵送で取り寄せ可能
  • 姓氏家系大辞典(苗字から先祖の情報を探せる辞典) オンラインデータベースなどで閲覧可能

もっと詳しい情報を得たい場合には、戸籍を調べてわかったご先祖様の一番古い本籍地に行ってみてはいかがでしょうか。

郷土資料館に行けば、郷土誌や分限帳(武士に関する記録)などを見ることが可能です。
お寺なら宗門人別改帳(江戸時代の戸籍に近い記録)が残っているかもしれません。
その土地に住む人に話を聞いてみると、思わぬ話を聞ける可能性もあります。

調査がうまく進まないときは

上記の方法で調査してみても、思うように情報が集まらないときもあるかもしれません。

特に江戸時代以前のご先祖様について知りたい場合、歴史に関する多くの予備知識も必要となり、個人で十分な調査をすることはハードルが高いと言えます。

江戸時代以前のご先祖様について深く知りたいと思った際には、家系図作りが得意な専門業者に依頼することを検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

戸籍を入手して読み込むことで、個人でも家系図の作成が可能です。
戸籍だけではわからない家族の歴史について知りたいときは、業者に依頼することも検討してみてください。

できあがった家系図を見ると、自分が生まれるまでにたくさんの命のつながりがあったことを感じられるはずです。自然と、ご先祖様への感謝の気持ちがわき上がってくるのではないでしょうか。
家系図が完成したら、お墓参りに行って、ご先祖様にも完成の報告するのもよいでしょう。改めて感謝を伝えることで、あなたのこれからの人生もよりよいものになるはずです。

この機会に、お墓参りの基本もおさらいしておくと安心です。
お墓参りの基本や作法をあらためて押さえておきましょう