お役立ちコラム お墓の色々

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今こそお参りしたい偉人のお墓 東京編

供養・埋葬・風習コラム

今こそお参りしたい偉人のお墓 東京編

コロナウィルスの影響が続く2021年。先行き不透明な状況に不安を感じる方も多いかもしれません。こんな時は、激動の時代を生き抜いた先人たちを振り返り、勇気を分けてもらいましょう。 本記事では、東京に存在する偉人たちのお墓を『時代を率いた「リーダー」のお墓』『お世話になっている人も多いはず「小説家」のお墓』の2つのテーマに絞ってご紹介いたします。
有名人のお墓巡りを趣味にしている方々は「墓マイラー」と呼ばれ、実は秘かなブームにもなっています。(お墓参りは、三密の危険が比較的少ないものですが、移動中の電車などでは十分お気をつけください。)

時代を率いた「リーダー」のお墓

社会環境が刻々と変化していく現在。家庭でも、会社でも決断力や判断力が要求される場面が多いと思われます。歴史に名が残るリーダーたちのお墓をお参りして、信念を一層固いものにしましょう。

東京都府中市の多磨霊園にある「山本五十六のお墓」

山本五十六は、太平洋戦争にて、真珠湾攻撃・ミッドウエー海戦の指揮を執った連合艦隊司令長官です。しかし、その一方で非戦派軍人でもあり、戦争回避に尽力したとも言われています。生前の活躍もさることながら、彼の残した言葉「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ」は、現在でも多くのリーダーが教訓にしています。
東京都府中市の多磨霊園にある山本のお墓の隣には、日露戦争時の連合艦隊司令長官、東郷平八郎のお墓も並んでいます。

東京都台東区の寛永寺にある「徳川吉宗のお墓」

テレビドラマ「暴れん坊将軍」でおなじみの徳川幕府八代将軍・徳川吉宗は、江戸時代中期の名君として知られています。実際に市中をブラブラしていたのかは定かではありませんが、活動的な実力者だったようで、逼迫した幕府の財政を立て直すべく、数々の財政策を推進していきました。また、目安箱の設置や小石川養生所の設立など、新しい取り組みにも果敢にチャレンジしています。
東京都台東区の寛永寺にはお墓ではなく、吉宗を祀った宝塔が存在します。豪華な霊廟はあえて建てず、五代将軍・徳川綱吉の墓への合祀を望んだそうです。勤勉な人柄がうかがい知れるエピソードです。

東京都港区の青山霊園にある「大久保利通のお墓」

木戸孝允、西郷隆盛と並ぶ「維新の三傑」と呼ばれた大久保利通は、初代内務卿を努めた人物です。内務卿とは、現代で言うところの首相にひとしいもので、つまり日本のリーダーです。彼が行った、廃藩置県や版籍奉還、地租改正などの政策によって近代日本の礎が作られました。
薩摩藩士(現在の鹿児島県)だった大久保ですが、維新後に西郷隆盛と対立したことで、地元ではお墓を建てられなくなってしまいました。国の未来のために活躍したのに、大変気の毒な話ですが、現在は東京都港区の青山霊園で眠っています。

お世話になっている人も多いはず「小説家」のお墓

外出自粛要請によって自宅で読書に勤しむ方も多いと思います。ここからは昭和の有名小説家のお墓をご紹介します。お気に入りの小説家がいたら、ぜひお墓参りにもでかけてみてください。歴史に名が残る大小説家たちを、身近に感じることができるはずです。

東京都豊島区の慈眼寺にある「芥川龍之介のお墓」

「羅生門「蜘蛛の糸」など、人間の本性に迫る作風が特徴的な芥川龍之介。女性関係や借金に苦しみながらも文筆活動に打ち込んだ人生でしたが、残念ながら35歳の若さで亡くなってしまいました。
お墓は東京都豊島区の慈眼寺にあります。ほぼ真四角の、珍しい墓標の形をしています。

東京都豊島区の雑司ヶ谷霊園にある「夏目漱石のお墓」

文学界の巨匠・夏目漱石。「坊ちゃん」「こころ」など、若者の青春や悩みを生き生きと描いた作品は、多くの人に今も愛されています。また、小説家としてだけでなく、英米文学者・英語教師といった、マルチキャリアで活躍した人物でもありました。
夏目のお墓は、東京都豊島区の雑司ヶ谷霊園にあります。肘掛け付きの椅子のような一風変わったデザインが特徴的です。ちなみに、唯一無二の親友、正岡子規は東京都北区の大龍寺に眠っています。こちらは、大島石造りの背の高いお墓が特徴的です。電車と徒歩で30分くらいの距離なので、一緒にお参りするのもよいでしょう。

東京都三鷹の禅林寺にある「太宰治のお墓」

「走れメロス」「人間失格」などの名作を残した太宰治。自殺未遂を度々繰り返すほどの悩み多き人生でしたが、太宰の生み出した作品は現代でも共感を読んでいます。当時の模範的な文体とは異なる「自分だけのスタイル」を追求した、「無頼派」と呼ばれる作家たちの筆頭格でもありました。
東京都三鷹の禅林寺にある太宰のお墓の向かいには、彼が尊敬した森鴎外のお墓もあります。

最後に…「2021年にお参りしたい偉人」のお墓

2021年のNHK大河ドラマの主人公・渋沢栄一のお墓も東京に存在します。「日本資本主義の父」と呼ばれる実業家のお墓を、今こそお参りに行ってみましょう。

東京都台東区の谷中霊園にある「渋沢栄一のお墓」

日本初となる銀行「第一国立銀行」(現在のみずほ銀行)の総監役として有名ですが、その他にも東京株式取引所の設立や東京電力や東京ガスなどの500以上の会社の設立に携わっている、日本の資本主義を大きく前進させた人物です。
こうした功績から最近の人のように感じますが、生年は1840年。なんと黒船来航(1853年)よりも前のことです。江戸から幕末を潜り抜け、さらに明治、大正、昭和と、4つもの時代を生き抜いてきた彼の人生は、まさに変化の連続だったと想像できます。コロナウィルスの影響で、一気に時代が進んだと言われている昨今。渋沢の生き様には、これからの私たちのヒントになるものがあるかもしれません。
お墓は東京都台東区の谷中霊園にあります。

お出かけの際は、三密に十分お気をつけください。
お墓巡りにでかける前に、こちらの記事もぜひご覧ください。
「古くて新しい?お墓を巡礼する墓マイラーとは」