お役立ちコラム お墓の色々

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- 供養をきわめる -

今こそお参りしたい偉人のお墓 京都編

供養・埋葬・風習コラム

今こそお参りしたい偉人のお墓 京都編

本記事では、京都に眠る歴史上の偉人たちと、そのお墓の場所をご紹介します。コロナウィルスの影響で、社会が急速に変化している2021年。偉人たちの生涯を振り返ることで、今を生きる私たちにも何かヒントがあるかもしれません。
有名人のお墓巡りを趣味にしている方々は「墓マイラー」と呼ばれ、実は秘かなブームにもなっています。(お墓参りは、三密の危険が比較的少ないものですが、移動中の電車などでは十分お気をつけください。)

時代を先駆けた「革命家」のお墓

リモートワークに代表されるように、昨今、生活の一部で急速にデジタル技術が普及してきました。時代が進んでいく様子を肌で感じている方も多いかと思われます。あまりに急激な環境の変化に戸惑っている方も、時代を牽引した偉人たちのお墓をお参りすることで、新たな時代に挑む勇気が湧いてくるかもしれません。

京都市北区の大徳寺総見院にある「織田信長のお墓」

戦国時代のカリスマ的リーダーとして人気を博す織田信長。鉄砲の導入により当時最強の騎馬軍団に勝利した「長篠の戦い」や、自由競争を促進した「楽市楽座」など、彼の画期的な発想は旧時代を破壊しつつも、急速に時代を進めました。
彼のお墓は、その生涯を終えた本能寺、和歌山県の高野山、滋賀の安土城跡など全国にあります。本能寺の変で亡くなった後に遺骨が見つからなかったことで、縁のある複数の場所にお墓が建てられているようです。実は京都だけでも、阿弥陀寺、大雲院、妙心寺玉鳳院にもお墓があるのですが、本記事ではその中の一つ、大徳寺総見院をご紹介します。こちらのお墓は、彼の事実上の後継者となった豊臣秀吉が建てたものです。ちなみに車で10分程のところにある阿弥陀寺にも、織田信長の霊廟があります。

京都市東山区の京都霊山護国神社にある「坂本龍馬のお墓」

幕末の志士・坂本龍馬は、まさに革命的な思想と功績を残した人物です。約260年続いた江戸時代の封建制度に疑問を持ち、自由で平等な日本を目指して活躍。実現不可能と考えられていた、当時の二大勢力をつなぎ合わせた「薩長同盟」により、近代日本の幕開けが大きく近づきました。
彼のお墓は、維新志士や戦争で亡くなった方を供養するために明治天皇が創建した、護国神社にあります。木戸孝允や中岡慎太郎といった有名な維新志士もこちらで供養されているので、歴史好きなら一度はお参りしたい場所です。

京都市右京区の妙心寺大法院にある「佐久間象山のお墓」

大砲の鋳造・カメラの発明などの功績を残した佐久間象山は、革命家というより科学者や発明家と表現するのが正しいのかもしれません。ただし、吉田松陰や坂本竜馬など、明治維新で活躍した志士たちに強く影響を与えたという点では、時代が進むきっかけを作った人物であることは間違いありません。諸外国を脅威に感じていた当時の日本の中で、その技術や言葉を率先して学んで、先進的な人物でした。新しいものを恐れず、むしろ吸収しようとする彼の姿勢は私たちも見習いたいものです。
お墓は、妙心寺大法院にあります。お参りできるのは、特別拝観日だけになるのでご注意ください。信州松代藩(現在の長野県)に仕えていたことから、藩を治めていた真田家の菩提寺であるこのお寺にお墓が建てられました。故郷の長野県にある蓮乗寺との分葬になっています。

お世話になっている人も多いはず「小説家」のお墓

自宅で過ごす時間が増えたことによりに読書に勤しむ方も多いと思います。ここからは京都にある有名小説家のお墓をご紹介します。

京都市北区の大徳寺雲林院にある「紫式部」のお墓

平安時代の女流作家・紫式部は、「源氏物語」で有名です。平安時代の貴族社会を描いたこの作品が執筆されたのはおよそ1000年前。今なお、漫画やドラマ、映画の原作になっているのですから、あらためて考えてみると驚きです。
彼女のお墓は大徳寺雲林院の近くにあります。民間企業の敷地内にあるのですが、参拝は可能です。その周辺は紫式部が生まれ育ち、また晩年を過ごした場所と伝えられています。

京都市左京区の法然院にある「谷崎潤一郎のお墓」

谷崎潤一郎は、「細雪」「痴人の愛」「春琴抄」など作品で知られる、明治末期から昭和中期の小説家です。「耽美派」と呼ばれ、男女の恋愛や愛情を妖しく描いた作品が特徴的です。
彼のお墓は京都の法然院と東京の慈眼寺で分骨されています。京都の法然院のお墓は、自然石の墓標に大きく「寂」と彫られた、大変特徴なものです。ちなみに東京にある慈眼寺には同時期の小説家・芥川龍之介のお墓もあります。

京都市東山の大谷本廟にある「司馬遼太郎のお墓」

「竜馬がゆく」「翔ぶが如く」「燃えよ剣」など、数々の名時代小説を生み出した司馬遼太郎も、京都に眠っています。圧倒的な情報収集のもとに執筆されるその作品は、まるで当時を生きていたかのようです。激動の時代を生き抜く主人公たちの、ドラマティックな物語に心震わせたファンも多いと思います。
彼のお墓は大谷本廟にあります。ちなみに、「司馬遼太郎」はペンネームです。本名は「福田定一」なのですが、ありがたいことにお墓には「司馬遼太郎(福田定一)」と彫られています。墓石には、日本を代表する銘石・大島石が使われています。

司馬遼太郎のお墓に使われている、大島石とは?
「日本の銘石をめぐる~愛媛県今治市・大島石」

「京都にお墓を建てたい」と思ったら…

長らく日本の中心であった京都には、多くの歴史上の偉人が眠っています。また、総本山や本山など寺格の高いお寺が多い土地でもあります。「尊敬する偉人の近くで眠らせてあげたい」「歴史あるお寺にお任せしたい」とお考えの方は、京都にお墓を建てることをご検討してみてはいかがでしょうか。寺格の高いお寺や歴史の長いお寺ならではの、手厚い供養をしていただけます。墓地の管理団体が無くなってしまうといった、万が一のリスクも少ないです。
また、最近では京都観光と組み合わせて、生前からご自身の墓地を探す方もいらっしゃいます。思い出作りを楽しみながら、厳かなお寺を巡ることで、穏やかな気持ちで終活に望めるでしょう。お墓参りにいらっしゃる方が、故人を想い返しながら観光を楽しめるというメリットもあります。
ただし、寺格の高いお寺は、お金さえ払えば良いというわけではありません。まずは、お寺としっかりとした信頼関係を持つ石材店を通してご相談されることをお勧めします。

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