お役立ちコラム お墓の色々

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お墓のリフォームについて詳しく解説します

墓地・墓石コラム

お墓のリフォームについて詳しく解説します

近年は、いわゆる「お墓離れ」が進み、継承問題などの理由から代々の守り続けてきたお墓を片付けるという選択をされる方も増えてきています。しかし、一方で「今まで守り続けてきたお墓だからこの先も大切に守っていきたい」という人も多くいらっしゃいます。でも、「うちのお墓はずっと以前に建てたものだから傷みも目立つようになってきているし」、「最近は地震も多いし、ご先祖様が眠る大切なお墓が倒れないようしておかないと」とお悩みの方もいらっしゃることだと思います。多額な費用がかかるため簡単に建て替えはできないお墓ですが、既存のお墓をリフォームすることはできるのでしょうか。

お墓のリフォームとは?

お墓のリフォームとは、傷んだお墓を綺麗にするため、極力もとのお墓を活かしつつ再生することを言います。新しくお墓を建てるとどうしてもそれなりの費用が必要になります。また、先祖代々受け継いできたお墓を完全に取り壊すのは忍びないという方も多くいらっしゃいます。そこで、折衷案としての「お墓のリフォーム」という考え方が選ばれることが増えてきました。もとのお墓も活かしつつ再生するわけですから、ある意味費用も可能なかぎり押さえてという期待も込められた部分もあります。
近年のお墓は、堅牢な御影石で作られているため基本的に頑丈です。
しかし、何十年前に建てられたお墓は、御影石ではない石でつくられたものもありますし、どうしても年月が経つと劣化して汚れたり、石組みがずれたりしている箇所もでてきたりします。一般に「リフォーム」というと住宅がイメージされますが、内容は同様です。どんなに立派な家を建てても50年もすれば、どこかしら傷みや劣化がでてきます。ただし、定期的なメンテナンスをすることで劣化を防ぐことが可能です。
簡単な「掃除」といったメンテナンスは、個人でも可能ですが。家のリフォームがそうであるように、お墓のリフォームも、やはり専門の石材店にお任せすることをおすすめします。

お墓のリフォームの流れ

では、実際にお墓のリフォームを行う場合の流れはどういったものになるのでしょう?

石材店へ相談・依頼

お墓のリフォームの際は、石材店に相談したり、見積りをもらったりしてみましょう。ただ傾きを直したいのか、石碑を新しく綺麗にしたいのかなど漠然とした内容であっても、「こうして欲しい」という意向を伝えることによって予算やイメージが固まってきます。ここで大切なことは、2~3軒の石材店に同じ要望を伝え、見積りと完成イメージを出してもらうことです。具体的に複数の石材店で相見積りを取ればリフォームに掛かる費用の相場も把握できると思います。

石材店との打ち合わせ

信頼できる石材店が見つかったら、次はリフォームの内容を掘り下げていきましょう。「いつまでにリフォームをしたいのか」「予算はどのぐらいか」「どの部分を綺麗にしたいのか」などを伝え話を進めていきます。現地を見て打ち合せをすることも大切です。口頭での打ち合わせでは気がつかなかったポイントや、できることやできないことなども的確なアドバイスをもらえることが期待でき、納得感も高まります。その上で、改めて見積りと提案内容を出してもらいましょう。

提案内容に納得したら契約

石材店から提案された内容や見積りに納得できた場合は契約書を交わします。契約の際には手付金や印鑑などが必要です。事前に必要なものは確認しておきましょう。ローンを利用できる石材店もあるので必要であれば相談をしてみましょう。

閉眼供養を行う

お墓のリフォームは、ごく小さな部材の取り換え(花立のみの場合や塔婆立てのみの場合など)を除き、お寺さんにお経をあげてもらわなくてはいけません。一般的にお墓は建立時にお寺さんによって開眼供養を行って先祖の魂を入れるという儀式をしています。
この逆で、お墓に宿った魂をリフォーム作業の前にお寺さんにお経をあげてもらいお墓から抜くという儀式になります。石材店だけでなく、お寺さんとの日程調整も必要になりますので、石材店に相談して調整を行うようにしましょう。

リフォーム工事の開始

閉眼供養の儀式が完了したら、お墓のリフォーム工事が始まります。簡単なお墓のリフォームであれば約1~2週間、手間のかかるリフォームなら1ヵ月程度の期間を目安にしておくと良いでしょう。可能でれば途中に一度くらいは様子を見にいってみるものよいでしょう。

立ち会いによる引渡し確認

リフォーム工事が完了したら、立ち合いによる引渡し確認を行います。リフォームの完成状態が希望通りかを現地で石材店とともに立ち会って確認します。注文した内容と異なる場合は、この段階でしっかり石材店に伝えることが必要です。
引き渡しが終わった後に、要望を言っても通らないことがあるので注意しておきましょう。手付け金を支払っている場合は、確認後に残金を決済します。

開眼供養を行う

綺麗にリフォームされたお墓に、もう一度「魂」を入れる儀式を行います。これを開眼供養と言います。この際も、石材店と相談して、お寺さんの日程を調整した上で、新しい石碑に先祖の魂を戻しましょう。
お墓のリフォームには公的な証明書などが不要ですので、お墓を建てるときよりもスムーズに進むことが予想されます。自分の理想的なリフォームを行えるよう流れを把握しておきましょう。