お役立ちコラム お墓の色々

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家族葬とは?少人数のお葬式をご紹介します

葬祭基礎知識

家族葬とは?少人数のお葬式をご紹介します

家族葬とは、親族や親しい友人・知人のみが参列する、少人数で行うお葬式の方法です。親戚付き合いの減少や高齢者の増加などの理由で、近年では家族葬を選ぶ方も多くなっています。
また、2020年には新型コロナウイルスの影響で密閉・密接・密集、いわゆる三密を伴う活動の自粛が求められたという背景もあり、今後ますます需要が増えていくのではないかと予想されます。
本記事では、家族葬の流れ、混乱しがちな密葬との違い、メリット・デメリットについてご説明します。

家族葬とは

「家族葬」と呼ばれていますが、家族しか参列できないわけではありません。先述したとおり、家族葬とは家族や親族、親しい友人・知人を中心に、少人数で行うお葬式のことです。参列人数は5名~10名くらいの場合が多いですが、明確な定義があるわけではないので、30名程になっても「家族葬」と呼ばれることもあります。
ひっそりとした葬儀を望まれる方や、最後のお別れの時間を身内だけで過ごしたい方などに支持されています。

家族葬の流れ

家族葬と一般的なお葬式の進行に、特に違いはありません。一般的な葬儀の流れと同じように通夜、告別式、火葬の順で進み、僧侶様を呼んでの読経などが行われます。参列人数が少ないので、一般的な葬儀と比べると多少時間が短くなる場合が多いです。

家族葬と密葬の違い

「家族葬」と似たような言葉に「密葬」というものがあります。どちらもひっそりとお葬式を行うようなイメージを連想させますが、この2つは異なるものです。
密葬も、家族葬と同じように親族や親しい友人だけで行われます。ただし、密葬の場合、「故人とお別れする別の機会を後日設ける」という特徴があります。例えば、芸能人や会社の代表など、たくさんの参列者が予想される方の葬儀では、準備にも相当の時間が必要です。ご遺族も参列者の対応に大変でしょうから、故人とゆっくりお別れをすることができないかもしれません。そうした事態を防ぐために、まずは身内だけで密葬を行い、後日「本葬」と呼ばれる、友人・知人の方のための機会を設けるのが、密葬です。家族葬では、本葬を行うことはありません。

家族葬のメリット

家族葬のメリットについて紹介します。一言で言えば、遺族の意思を反映しやすいという特徴があります。

故人とのお別れに集中できる

一般的な葬儀では、参列者に気を配ることも、何かと多いものです。気心の知れた方だけで行う家族葬は、故人とのお別れに集中することができます。故人との思い出を振り返る時間をゆったりと過ごすことができるでしょう。

故人を懐かしむための演出ができる

親しい方のみで行う家族葬では、お通夜の会場に、生前の姿を表現するかのような、ちょっとした演出をすることも可能です。故人が書いた絵を展示したり、好きだった音楽を流したりする方もいらっしゃいます。

料理や返礼品の自由が利く

一般葬では、葬儀後の料理や返礼品の規模も大きくなるので、その準備は葬儀社に依頼する場合が多いものです。しかし、人数が少ない家族葬の場合は、自分で好きなお店を選んで食事をすることもできます。また、親しい間柄なので返礼品を省くという方もいらっしゃるようです。

家族葬のデメリット

家族葬のデメリットを紹介します。家族葬では、葬儀にお招きできない方への配慮が欠かせません。

トラブルに発展する可能性もある

家族葬では、お招きする方を選んで案内状を送ります。選ぶ基準は、主に故人との間柄ですが、これはそもそも非常に曖昧なものです。お招きする方の線引きが難しく、参列できなかったことに不満を感じる方と、トラブルに発展してしまう可能性があります。

弔問に訪れる人が多くなる

葬儀に参列できなかった友人・知人の方が、葬儀後に自宅に弔問に訪れることもあると思われます。家族葬では、弔問にいらっしゃる方の数が、一般的な葬儀よりも多くなる可能性があります。
あまり頻繁に来客があるようだと、悲しい気持ちを引きずりがちになるでしょうし、対応する負担も増えるでしょう。面識の少ない人を自宅に招くのは気の進まない方もいると思われます。

家族葬とは まとめ

本記事をまとめますと、家族葬には以下のような特徴があります。
・家族葬とは家族や親族、親しい友人・知人を中心に、少人数で行うお葬式。
・家族葬と一般的なお葬式の流れに、特に違いはない。
・家族葬と密葬の違いは、後日、本葬があるかどうか。
・家族葬には、故人とのお別れに集中できるなどのメリットがある。
・家族葬では、参列できなかった方への配慮が必要である。

ご家族が、故人とのお別れ時間を静かに過ごしたいならば、その願いは尊重されるべきでしょう。お招きできない方々に、後ろめたさを感じる必要はありませんが、ご友人・知人にもそれぞれの想いがあることは察して差し上げましょう。お互いが配慮を欠かさなければ、よいご供養がきっとできるはずです。

こちらの記事を読むと、故人とのお別れに一層気持ちがこもると思われます。
「そもそもご供養の意味とは?」