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【終活】『自分史』を書いてみましょう【今を幸せに生きるために】

終活コラム

【終活】『自分史』を書いてみましょう【今を幸せに生きるために】

自分史とは、文字通り、自分の歴史を書き綴ったものです。あなたの「偉人伝」を作ると考えれば、イメージが掴みやすいかもしれません。「これまでの人生の意味づけ」と「これからの人生の生きがい」を見つけて今を幸せに生きるために、終活の一環として自分史作りをおすすめします。
本記事では、自分史を作る意義や効果、そして実際の作り方をご紹介します。自分史で人生の棚卸しをしてみましょう。

自分史はなぜ作る?どんな効果があるの?

「自分」の「過去」を綴る自分史ですが、「ご家族」や「未来」にも効果があります。

人生の充足度が高まる

書き出すことであらたな発見がたくさんあるはずです。たとえば、当時は悔やんだ失敗や挫折に、今だからこそ、違った意味づけができるかもしれません。紆余曲折を経て今日まで生きてきた記憶をあらためて紡ぐことで、人生の充足度が高まることでしょう。

家族へのメッセージをより深く残せる

自分史を読み終えたご家族に、あらためて感謝や想いを伝えてみましょう。言葉の重みが一段と増し、ご家族の心により深く刻まれるはずです。もしこうした想いを言葉に出すのが苦手な方なら、なおオススメします。
また自分史には、あなたが人生をかけて蓄積した教訓や知恵を詰め込むことができます。お子さんやお孫さんにとって人生の心強い“バイブル”になるかもしれません。

これからの生き方にも役に立つ

自分史を書き終えたからといって、そこで人生が終わるわけではありません。あらたなページを刻んでいくと思えば、生活に一層ハリが出るはずです。自分史は、“今を幸せに生きる”ためのものなのです。

自分史とはどんなもの?

年表・当時の様子を記した読み物・当時の写真などの資料をまとめたものが一般的ですが、特に決まった形式があるわけではありません。ノートに手書きでも、パソコンのテキストデータで作っても構いません。専用のノートも売っていますし、専門業者に依頼して、冊子や本の形にすることもできます。「エンディングノート」にも、自分の生涯を記す項目があるので、そちらを利用して作ることもできます。
「自由に作りたい」方は大学ノートやパソコン、専門業者を使い、「ある程度フォーマットがあった方が考えやすいという」方は、専用のノートやエンディングノートを利用されると良いでしょう。

自分史を作る流れ

自分史の核となる部分は、生誕~今日までのあなたの「記録」とそれらにまつわる「感想」を綴った読み物です。作り方の一例をご紹介します。

1.年表を書き出す

「自分史を作ろう!」と思い立ったら、まず年表を作ることをおすすめします。年表はあなたの自分史の大枠になりますので、その後の進行がスムーズになります。また、年表があると読み手も全体像が理解しやすく、読み進める際に手助けになります。ぜひ作りましょう。生まれた日付を起点にして、小中学校や大学の入学、入社、転勤、転職、結婚など…人生のターニングポイントを時系列に沿って並べていきます。

2.写真を集める

自分史は、写真があるとより魅力的なものになります。「百聞は一見に如かず」という言葉がありますが、文章では伝えられない情報・伝わりにくい情報があるからです。
デジタルデータ全盛の現代、フィルムの写真はそれだけで貴重なものです。
ぜひおうちの中を探してみてください。手元に見当たらなくても、ご親戚・ご友人がお持ちかもしれません。ご協力をお願いしてみましょう。

*自分史をパソコンで作る場合でも、「現像した写真自体をさらにデジカメで撮影する」「スキャナーを使う」「専門業者に依頼する」などの方法でデータ化することができます。

3.執筆する

執筆の際は、以下の要素(いわゆる、5w2h)をはっきりさせながら書いていきましょう。

エンディングノートについて詳しくは、下記の記事をご覧ください。

・いつ?
・どこで?
・誰が?
・何を?
・なぜ?
・どうやって?
・どれくらい?

自分史の“味”になるのは「なぜ?」の部分で、ここにあなたの生きざまが反映されます。
例として「1990年、東京に転勤した」という事実を掘り下げて書いた2つの文章をご紹介します。

例①

「1990年、社命で東京に転勤。縁もゆかりもなかったが、「新しい土地で自分の実力を試してみたい!」という想いで意気揚々と向かった。」

→書き手が向上心に優れた人物であることが伝わります。なぜそんなに「実力を試したい!」と思っていたのかに触れると、なお良いでしょう。生来の負けず嫌いなのか、それとも自分に自信が無くて必死だったのか、同じ「実力を試したい!」でも、背景は人それぞれです。深掘りすることで、よりあなたらしく面白いものになります。

例②

「1990年、社命で東京に転勤。縁もゆかりもない土地で、正直不安だった。まだ小さな子がいたので、引越しを余儀なくされる家族にも申し訳なかった。」

例①と比べると転勤という事実をやや消極的に受け止めた文章です。大丈夫です。この場合、葛藤する様子と一緒に、ご家族への想いが明らかになります。もし当時、そんな不安を家族にみせまいと気丈に振舞っていたのなら、ご家族は自分史を読んで初めて書き手の想いを発見することになります。これこそ自分史の醍醐味といえるでしょう。新しい土地でどう困難を乗り越えたのか?このあとの山場になります。

面白おかしく脚色する必要はありません。あなたの生きてきた痕跡が、そのまま立派なストーリーになるのです。自信をもって楽しみながら書き進めましょう。

自分史は「早めに少しずつ…」がおすすめ!

記憶は、刻一刻と古いものになっていきます。ですから、自分史に興味が湧いたらすぐに準備を始めましょう。難しいことはありません。年表をざっと作り、写真を探して手元に並べ、それを見返しながら湧き上がってくるものを、少しずつ書き起こしていけばいいのです。きっと楽しい時間になることでしょう。ただし、過去や自分を振り返るのは、なかなかエネルギーを消費するもの…「早いうちから」「少しずつ」進めることをおすすめします。この世に2つと無いあなたの歴史が、無事形になることをお祈りいたします。

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「終活って、他にどんなことをすればいいの?」はこちらで解説
終活でやるべきこと。5つのポイント

終活の手引き「エンディングノート」についてはこちらでご紹介
正しいエンディングノートの書き方について解説します