お役立ちコラム お墓の色々

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納骨の費用が変わるポイントについて説明します

供養・埋葬・風習コラム

納骨の費用が変わるポイントについて説明します

親族や子どもたちに迷惑をかけないよう、「終活」で死後について事前にしっかりと考える人が増えています。終活というと、規模が大きい話に聞こえますが、細かい決定事項も多く、生前になるべく具体的に考えておくことが大事です。ここでは、遺骨を納める「納骨」について、準備や実際の儀式をスムーズに進められるよう、正しい知識や段取りを説明します。納骨の方法で費用も変わるためポイントをしっかりと押さえておきましょう。

そもそも納骨とは

納骨とは、火葬のあとで故人の遺骨を骨壷に入れ、お墓や納骨堂に納めることです。形式や宗派によってかかる費用が異なります。納骨について終活でしっかりと考えておくことで親族が混乱せずに済みます。どのように執り行いたいか、なるべく具体的に決めておきましょう。

納骨の種類や方法

納骨は大きく分けて2つの種類に分けられます。お墓への納骨と、納骨堂への納骨です。お墓へ納骨では、遺骨が入った状態の骨壷を一定の期間供養したあと、石のお墓に納骨する方法です。仏教式の場合は、四十九日まで自宅で骨壷を供養したあとで納骨します。お墓がまだ完成していないケースでは、自宅に安置しておくか、骨壷を一時的に預かってくれる納骨堂へ入れておきます。そして、お墓の完成後、故人の命日から数えて節目の日に納骨します。一般的には一周忌に執り行うことが多いです。

納骨堂とは、骨壷に入っている遺骨の安置をする屋内施設です。お寺が管理する納骨堂の他に、公営や民営の施設もあります。方式にもいくつかのパターンがあり、仏壇式、棚式、ロッカー式、自動搬送式などさまざまです。また、納骨堂という施設は仏教だけでなく、キリスト教や神道にも同じような施設があります。基本的に納骨堂への納骨は、お墓への納骨と比較して費用が抑えられます。

納骨にかかる費用

納骨にどれくらいの費用がかかるのでしょうか。お墓への納骨か納骨堂への納骨かで異なりますが、一般的に作業費用やお布施をあわせて、数万円〜10万円ほどになります。項目別で、もう少し具体的に説明していきます。納骨式では主に、お布施、お車代、御膳料、御塔婆供養料がかかります。お布施は式や供養をする僧侶へのお礼金です。宗派によって多少異なりますが相場は3万円前後です。最も高額なケースでも10万円ほどになります。お車代は僧侶への交通費で、だいたい5千円から1万円が相場です。御膳料は僧侶が食事の場に出席しなかった場合に払うもので、相場はい5千円から1万円ほどです。卒塔婆供養料は僧侶に卒塔婆供養をしてもらう場合に発生する金額です。相場は3000円からですが、宗派や寺院によって金額が変わります。卒塔婆が必要ではない宗派もあり、その場合はこの金額はかかりません。納骨堂へ納骨する場合は、儀式自体がシンプルになるため、料金が発生する項目が減ります。

納骨に必要な準備

まず、お墓へ納骨するか、納骨堂へ納骨にするか、方式を決めましょう。寺院によって必要なものや段取りが異なるので、事前にしっかりと相談しましょう。終活を考えている方やご親族は、生前に話し合っておくことをおすすめします。つぎに、納骨式の日程を決めます。一般的に、納骨は親族のみで行います。親族が集まれる日程で寺院が対応できる日を相談しましょう。四十九日に納骨式を行うケースがあるので、日程の相談はなるべく早めにしてください。

そして、埋葬許可証も忘れないでください。納骨にはこの埋葬許可証が必要で、遺体が勝手に埋められることがないよう法律で定められています。埋葬許可証はどこで交付されるのかについてですが、役所で発行された火葬許可証を火葬場に提出し、火葬終了後にそれが埋葬許可証に変わりますので覚えておきましょう。埋葬許可証は、納骨の際、かならず寺院や墓地の管理者へ渡してください。

料理の手配も必要です。納骨式の基本マナーとしてお茶菓子や料理を用意しなくてはなりません。納骨式をおこなう寺院に相談すれば、料理などをどうすればよいか教えてくれます。それからお布施の用意をします。最後に、スケジュールが正式に決まったあとで出席者へ連絡すれば納骨の準備は完了です。はじめてであれば、戸惑うことが多いと思いますので、わからないことはすぐに寺院などに相談しましょう。

納骨式の段取りだけでなく、当日に必要な持ち物も確認しておきましょう。納骨式では、遺骨、埋葬許可証、印鑑(認印)、お布施、数珠、お供え物を準備しておかなくてはなりません。この他に、お墓の利用許可証、お車代、御膳料、御塔婆供養料が必要なケースもあります。持ち物については、当日に慌てることがないように寺院との打ち合わせで、しっかりと相談しておきましょう。用意しなければならないものが多いので、納骨式の前にチェックリストを作っておくとよいでしょう。

納骨を考え、費用や労力を適切にしましょう

納骨は、遺骨をお墓や納骨堂へ納める大事な儀式です。納骨をどのようにするのか、終活でしっかり考えておけば、実際に準備をする遺族の費用や労力を適切な範疇にすることができます。ご家族で没後の具体的な話はしづらいかもしれませんが、とても大切なことです。この記事を読んだ機会に、ぜひご自身の思いを家族に伝えてみてください。