お役立ちコラム お墓の色々

お役立ちコラム お墓の色々

- 供養をきわめる -

ペットの供養、どんなことができるの?

供養・埋葬・風習コラム

ペットの供養、どんなことができるの?

本記事では、私たちの大切なパートナーである「ペット」の供養についてご紹介します。楽しい時間を作ってくれた愛するペットたち。家族同然に過ごしてきたのですから、亡くなった後にも何かしてあげたいですよね。
「供養」と一口にいっても、行うことは実に多彩。通夜や告別式はもちろん、法事やお墓参りもそうですし、仏壇に花や線香を供えたり、お経を読んだりするのも供養です。では、ペットの場合はどんなことできるのでしょうか。

*犬や猫を想定して紹介しています。

ペットの供養、最初にすることは?

ペットが亡くなったときにまずできる供養は、遺体をケアすることです。亡くなった状態をそのままにしていると、腐敗する可能性があります。精神的に辛い状況ではありますが、これまで一緒に過ごしてきた時間に感謝しながら、安置の準備を進めましょう。
まずは遺体を清潔にするために、丁寧に拭いてあげましょう。汚れているところや濡れているところから腐敗が進行していくからです。ただし、あまり強く拭いて身体を揺さぶったりしないようにお気を付けください。ご遺体は、丁寧に扱うのが基本です。
次に、保冷剤やクーラーを利用して、遺体を冷却してください。こちらも腐敗を遅らせるための措置です。夏場は特に進行が早いので、ご注意ください。
上記の手順が済んだら、直射日光の当たらない清潔な場所に安置しましょう。肛門から体液が流れ出てくることがありますが、亡くなったために筋肉が弛緩したのが原因です。驚くかもしれませんが、優しく拭きとってあげてください。

ペットの供養として通夜や告別式はできるの?

人間のお葬式のように、会場を借りて親戚・友人を集めて僧侶様を呼んで…という形も可能です。ペット霊園や葬儀社によってはそうしたプランを用意しているところもあるので、調べてみるとよいでしょう。
通夜や告別式のそもそもの意味は、「故人と親交のあった方々が集まり、思い出を語り合ったり、悲しい気持ちを共有したりして静かにお別れをする時間」です。ペットとの別れを悼む気持ちがあれば、遺体を前に家族で過ごすだけでも十分です。ペットの遺体の傍にお気に入りの毛布やおもちゃを並べてあげましょう。好きなお菓子を供えたりお線香をあげたりするのも良いです。気持ちが落ち着いたら、次はご遺体の供養に進みましょう。

ペットの供養、遺体の取り扱いについて

お別れの時間が済んだら、遺体は土葬または火葬します。名残惜しい気持ちはわかりますが、遺体の腐敗などを考えると、やはり早めに着手する必要があります。
「小動物は土葬でも大丈夫、大型犬は火葬が必要」とお考えの方も多いですが、実は特に決まりがあるわけではありません。ハムスターなどの小動物でも火葬してくれるペット霊園や葬儀社はありますし、あまりおすすめできませんが、場所さえ確保できれば大型犬も土葬できます。

ペットの供養・土葬の場合

ペットの遺体、法律上の扱い

受け入れ難いことですが、ペットの遺体は「廃棄物」にあたります。そのため、公園などの公共の場所、他人の土地に埋めることはできません。また、川や海、山林へ埋めても、不法投棄になってしまいます。

『自宅の庭』なら大丈夫なの?

小動物・熱帯魚・昆虫などの小さな生き物はともかく、犬や猫などの大きさのペットを自宅の庭に埋めるのは、現実的に困難です。腐臭が発生する可能性もありますし、遺体が埋まる程に深く掘るとなるとかなりの重労働です。また、遺骨を移動することが困難になので、引っ越しや家の売却もしにくくなります。ご近所の方が気分を害する可能性もあります。よっぽど大きな庭をお持ちでない限り、犬や猫と同等か、それ以上の大きさの生き物の遺体は、基本的に火葬の一択です。

ペットの供養・火葬の場合

火葬が適しているケース

・犬や猫の他、中型・大型のペットの場合
・遺骨を手元に置いておきたい場合

火葬をすることで遺体の体積が小さくなり、腐敗の影響を受けなくなります。つまり、保存に適した形にすることで、いつまでも手元に置いておくことが可能になるのです。

火葬する方法
ペットの遺体を火葬するには、2つの方法があります。一般的なのは、民間の火葬業者にお願いすることです。民間の火葬業者には、火葬場に遺体を持ち込む(自宅まで来て引き取ってくれるところも)ところと、移動火葬車を使って車中で火葬するところがあります。移動火葬車は自宅まで来てくれるので便利ですが、遺体を大切に扱わない業者もいるので注意が必要です。そういった業者にあたらないように、業者選びは知人からのクチコミなども参考に。申し込んだ際の対応が良くない業者などは避けた方が無難でしょう。
もうひとつは、自治体による火葬です。比較的リーズナブルな価格で火葬してもらえますが、どの自治体でも実施しているわけではありません。

火葬の種類
業者やプランによって「他のペットと一緒に火葬する場合」と「個別に火葬する場合」があるのでお気を付けください。火葬をお願いする前に、内容をしっかり確認しましょう。合同火葬では、遺骨が返却されない場合が多いです。

ペットの供養・火葬の後は?

火葬後の遺骨は、自宅で安置しておくこともできますし、ペット霊園でお墓に入れることもできます。
 ペット霊園では、以下のような方法でペットの遺骨を供養できます。
・自分のペット専用のお墓を作る(個別墓)
・他のペットと一緒のお墓に入る(合祀墓)
・納骨堂で保管する(個別・合祀両方あり)
さらに、「人間とペットが一緒にお墓に入れる霊園」もあります。「ペットは家族も同然」と感じている方には理想的なお墓ではないでしょうか。
ちなみに、こうした墓地は民間霊園に多いです。公営霊園では、まず存在しません。

【ペット霊園の例】
ペットメモリアルパーク 南多摩

逢の社ペット霊園

ペットの供養 まとめ

本記事をまとめますと以下のようになります。
・ペットが亡くなった時の最初の供養は「遺体のケア」。腐敗が進まないように冷却しましょう
・ペットの供養として通夜・告別式を行うことも可能。ただし、自宅で静かに過ごすだけでも通夜・告別式でも十分
・犬や猫と同等、またはそれ以上の大きさのペットの遺体は、火葬が適している
・ペットの遺体を火葬すると、手元に置いたりお墓に入れたりすることが可能になる
ペットの供養は、マナーや作法などが無く、自由度が高いものです。そのため、ご家族の気持ちが一層大事になります。心が込められて、本人たちが納得できるものであれば、形は問題ではありません。「愛するペットをいつまでも身近に感じられる」。そんな供養を探してみましょう。

ペットと一緒のお墓について詳しく知りたい方はこちらがおすすめ。
ペットと一緒にお墓に入ることはできるの?