お役立ちコラム お墓の色々
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- 供養をきわめる -
お墓にある「ろうそく立て」とは?なぜ必要なの?意味・種類・交換方法について解説します
普段、お墓参りに持っていくものは、お線香、お花、お供え物、ろうそくでしょうか。
では、ろうそくを立てる「ろうそく立て」があるのをご存知ですか。
ろうそく立てには線香へ火をつける役割もありますが、それ以外にも意味があります。
今回はお墓に設置する、ろうそく立ての意味や種類、交換方法について解説します。ろうそく立てを交換しようと思っている方や新しく設置したい方は、ご参考にしてください。
ろうそく立てをお墓に設置する理由は?
ろうそく立てを設置するのは、線香に火をつけるためだけでなく、ろうそくの灯り自体を故人にお供えするためです。
故人に灯りをお供えするものとして灯篭もありますが、設置するにはある程度の広さが必要なので、大きいお墓を建てる方が少なくなった現在では、設置数が減っています。その代わり、ろうそく立てを設置しているお墓が多くなっています。
お墓にろうそくの灯りをお供えする理由は?
ろうそくの火をお供えする理由は、神道と仏教で異なります。以下でそれぞれについて解説します。
仏教でろうそくの火をお供えする理由
故人に火のついたろうそくをお供えするのは、仏教の一般的な考え方である「五供(ごく、ごくう)」に基づいています。五供とは、お墓やお仏壇に供える5つのお供え物のことで「香」「花」「灯燭(とうしょく)」「浄水」「飲食(おんじき)」を指します。
ろうそくの灯りは五供のなかでは「灯燭」のことです。あの世でご先祖さまや故人が道に迷ってしまわないようにする道灯りの役割や暗い煩悩を払い、悟りへの道を照らす役目もあります。
神道でろうそくの火をお供えする理由
神道では地域によって違いはあるものの、榊(さかき)、ろうそく、お神酒、塩、水、米を主にお供えします。ろうそくに火を灯してお供えする理由は、故人の霊である御霊が道に迷わないためとされています。
仏教と神道の違いについて知りたい方は、こちらもお読みください。
◆神道と仏教のお墓の違い
◆神道だとお墓はどうするのが普通?仏教との違いとは
お墓用ろうそく立ての種類
現在のお墓では、主に石やステンレス、ガラスを素材としたろうそく立てが使われています。その中でもよくみかける3種類を以下でご紹介します。
簡易型
主にステンレス製であり、墓石や台石へ接着やねじ止めによって固定するタイプです。屋根付きや風よけ(風防)として、ガラス製の筒状タイプや網目状のステンレス部材がついている筒状タイプなど、さまざまな形状のろうそく立てがあります。サイズが小さく、香炉や水鉢にも固定できるため小さめのお墓にも設置が可能です。
現在は、主流となりつつある洋墓に設置しやすい、花立と一体型になっているタイプもあります。
扉付き
扉があり、風雨にさらされないため火が消えにくいです。現在は、石製のろうそく立てにガラス製の扉が付いてるものをお選びになる方が多いです。また、ガラス製の扉にはステンレスの枠がついているため長持ちします。
万が一ガラス製の扉が割れてしまっても、その部分だけ交換することも可能です。
回転式
石製の回転式は正面が格子状になっており、隙間からろうそくの灯りが見えるタイプです。本体を回転することで、ろうそくを入れられるようになっています。
正面部分は石の格子だけでなく、ガラス製の商品もあります。お好みによってお選びになるとよいでしょう。
お墓にろうそく立てがない場合は
ろうそく立てのないお墓の場合、墓石に固定しない、持ち運びに便利な据え置き型のろうそく立てを用意してもよいでしょう。お墓に置いたままにすると傷みやすいため、据え置き型はお参りの度に持参するのがおすすめです。
据え置き型のろうそく立てはホームセンターやインターネットなどで購入できます。必要に応じて用意しましょう。
もし、ろうそく立てをお墓へ新しく設置したい方は石材店に相談するのもよいでしょう。お墓の大きさやデザインによって合うろうそく立てを提案してくれるかもしれません。
ご希望やお墓の環境に合わせて、ろうそく立てをお選びになるのがよいでしょう。
ろうそく立てを交換するには
ろうそく立ては時間の経過によって傷む可能性があります。また、ガラス部分が外部からの衝撃で割れてしまうこともあるでしょう。そのような場合は、修理や交換を検討しましょう。
簡易型のろうそく立てをホームセンターやインターネットなどで購入して、自分で設置することも可能です。その際は、まず設置方法や種類、サイズを確認してから購入する必要があります。
しかし、慣れていない方は、ろうそく立ての種類や交換方法が分からない場合もあるのではないでしょうか。無理に交換すると墓石部分が傷ついてしまうかもしれません。
ろうそく立てを交換したい場合は、石製はもちろん簡易型であっても、無理せず石材店に依頼しましょう。
また、ろうそく立ての扉部分にあるガラスが割れただけならば、部品の交換で済む可能性もあります。その場合、まずは購入店に相談しましょう。
ろうそく立てを設置する意味を知り供養の気持ちを大事にしましょう
ろうそく立てがお墓にあるのは仏教も神道も同じく、ろうそくの火を故人にお供えする必要があるためです。仏教の場合は、線香に火を灯すためにも使用します。
ろうそく立てはステンレスや石材、ガラスなどで作られており、さまざまなタイプのものがあります。また、スペースが小さいお墓でも設置できる簡易型や据え置き型のタイプもあります。それぞれデザインに違いはあれども、大事なのは故人を供養する気持ちなので、必要に応じてお選びになるとよいでしょう。
もし、ろうそく立てが壊れてしまった場合や新しく設置したい場合は、インターネットやホームセンターなどで購入して交換することもできます。ただし、安全に交換するならば、お墓を建てた石材店に相談するのがおすすめです。
しかし、お墓を承継したため石材店が分からない方や、忘れてしまった方、他店に依頼したい方もいらっしゃるかもしれません。その場合は、こちらからお近くの石材店をお探しいただけますので、ぜひご活用ください。
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