お役立ちコラム お墓の色々

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墓地の周囲を彩る「砂利」について

墓地・墓石コラム

墓地の周囲を彩る「砂利」について

多くの墓地では周囲に砂利石を敷き詰めています。
砂利にも色の違いや形の違いがあり、その種類はさまざまです。

それぞれの砂利にはどのような特徴があり、そして、砂利を敷くことでどのような効果が期待できるのでしょうか。また、お手入れはどのようにすればよいのでしょうか。
今回はお墓の周りを彩る「砂利」について見ていきます。

お墓の周囲に砂利を敷く理由

お墓の周囲に砂利を敷く理由は、大きく分けて3種類あります。

見栄えをよくする

砂利を敷くことで、土のままの状態よりも見栄えがよくなります。

雑草が生えにくくなる

土と比べて、除草シートなどと併用し砂利を敷くことで雑草が生えにくくなります。

水はけがよくなり、ぬかるみができにくくなる。

平坦な土地で砂利を敷くと、砂利は水を通す層となり、表面の水はけはよくなります。 砂利のつぶの大きさが大きいほど、多くのすき間ができるので水をよく通すようになります。

砂利の種類

実際にお墓に使われる砂利をご紹介いたします。大きく分けて3種類です。

砕石(さいせき)

砕石は、天然の岩石を機械で細かく砕いて小さくしたものです。砕くことで、角ばりや尖ったものなどができます。

玉砂利

地域によっては「化粧砂利」とも呼ばれる玉砂利は、丸みを帯びた大粒の石です。
玉砂利にも多くの種類が存在します。

・白玉砂利
白玉砂利は、白色の玉砂利のことで、敷くと墓所内を明るい雰囲気にします。

・黒那智
黒色の玉砂利を総称して黒那智と呼び、現在では外国産のものがメインとなっています。敷き詰めるとシックな雰囲気が出ます。石碑を引き立たせる効果もあります。元々は和歌山県の那智地方で産出された黒色の玉砂利のことを指していました。

・大磯
大磯とは、緑系の石が主となった玉砂利で、水槽の底に敷くなど、日本家屋の土間などにも使用されています。お墓の周りに大磯を敷き詰めると、上品な雰囲気になります。元々は、神奈川県の大磯海岸から採取された色合いのものを指していました。

砂利

玉砂利よりも小粒で丸みがあり、豊富な種類の色があります。

・五色砂利
五色砂利とは、複数の色の砂利をミックスした玉砂利です。
淡路島の五色浜で産出されていたことから「五色石」と呼ばれています。
また、青・黄・赤・白・黒の5色は、仏教的に仏を表す色とされていますが、五色砂利は黒、白、赤の3色のミックスです。五色砂利も敷くことで高級感が増します。

必要な砂利の量は

お墓に砂利を敷く際に、必要となる砂利の量は、以下の式で目安を算出できます。

 必要な砂利の量=区画面積(㎡)×砂利の深さ(㎝)×20kg

敷く砂利の深さは、3〜5cmがちょうど良いでしょう。
例えばですが、区画面積が4㎡で、砂利の深さを5cmとすると、
4×5×20=400kg・・・20kg入りの袋が約20袋、という計算となります。

砂利を敷いた墓地のメンテナンス

砂利は、敷いた時には綺麗ですが敷き方や年月により見た目が悪くなります。お墓の環境によっては、5年から10年くらいでメンテナンスが必要です。
将来的なメンテナンスの費用も計算して、砂利を敷くようにしましょう。

砂利に苔が生える

日当たりが悪い、湿った場所であるなど、墓石に苔が生えやすい環境であれば、敷き詰めた砂利にも苔が生えてきます。
大きめの玉砂利を敷いていれば、苔が生えると滑りやすくなりますので、苔を取り除く作業が必要です。

苔を取り除く作業としては、バケツなどに砂利を入れて丁寧に洗剤で洗う方法がありますが、とても手間のかかる作業になります。砂利を敷いた面積が大きい場合には、費用がかかっても砂利の入れ替えをしたほうが良いでしょう。

砂利が少なくなる

土に直接砂利を敷いた場合には少しずつ砂利が土に埋もれていきます。見かけの量が減少するので、数年おきに新しい砂利の補充が必要です。防草シートや除草シートを敷くと砂利が土に埋もれることを軽減でき、また防草効果も期待できます。

まとめ

砂利には前述のように景観をよくする、防草効果を高める、水はけをよくするというような3つの効果が期待できます。しかし防草・除草シートやモルタル・ストーンレンジなどと併用しないと単体では防草効果はほとんどありません。また、もともと凹凸のある地面にそのまま敷くと水はけをよくする効能も発揮されません。つまり、砂利を敷く前の作業が肝心となります。ご自身で行うこともできますが、見栄えは良くなっても手入れが大変になることもありますので慎重に検討して進めていきましょう。専門の業者に任せたほうが後々安心なことも多いので、まずはお近くの石材店に相談してみましょう。