お役立ちコラム お墓の色々

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お墓にはびこる雑草は、除草剤でまとめて退治

墓地・墓石コラム

お墓にはびこる雑草は、除草剤でまとめて退治

きれいなお墓を維持するために、草むしりは欠かせません。しかし、毎回丁寧に行うのは時間も手間もかかり、大変ですよね。除草剤を使うと、草むしりの負担を減らすことができます。お墓になかなか通えない方や、高齢の方は一度検討してみてはいかがでしょうか。本記事では、除草剤の種類、使い方、注意点、除草剤以外の対策をご紹介します。

除草剤の種類と効果

除草剤には3つの種類があります。目的にあった除草剤を使わないと、思い通りの効果が発揮されないので、購入する際よく確認しましょう。

葉茎処理型

すでに生えてしまった雑草を枯らすための、液体タイプの除草剤です。葉や茎に浸透し、根まで枯らす効果があります。早ければ翌日に効果が出始め、数日で雑草を枯らします。

土壌処理型

これから生えてくる雑草を予防する粒剤タイプの除草剤です。一度土壌に吸収され、雑草が生える前に枯死させます。液体タイプほどすぐに効果は出ませんが、粒剤がだんだん溶けて効いていくので、雑草が生えるのを長い間防ぐことができます。

葉茎処理型と土壌処理型のハイブリット型

すでに生えている雑草を枯らしつつ、新たに生えてくる雑草を防ぎます。粒剤と液体、両方の形状があり、効き目の早さと持続力で使い分けます。粒剤は、効果が発揮されるのは遅いですが長持ちします。液体は効果が出るのは早いですが、長持ちしません。

すでにお墓にたくさんの雑草が生い茂っている場合、葉茎処理型を使うと、手で抜くより簡単に雑草が処分できます。次々に生えてくる雑草にお困りの場合、土壌処理型の除草剤を、少なくとも春と秋のお彼岸の際に、撒くようにしましょう。

除草剤の使い方

液体タイプは雑草の葉や茎にかけて使います。じょうろに移し替えると、一カ所に注ぎ過ぎることや、跳ね返りが防げます。安全に撒くためには、肌に直接触れるのは極力避けて、ゴム手袋を利用してください。天候にも注意が必要です。風が強い日は薬剤が飛び散り危険ですし、撒いた後にすぐ雨が降ると、成分が流されてしまいます。
粒剤タイプを撒くときは、バケツとシャベルがあると、直接手で触らず、まんべんなく撒くことができるので便利です。効果を発揮させるには、多少溶かす必要があります。雨が降った後に撒くか、先に水を撒いて、お墓の周りを湿らせておくと良いでしょう。

除草剤の注意点

除草剤は便利な反面、使い方に注意が必要です。周囲と安全への配慮を忘れずに使いましょう。

墓地によっては使用禁止になっている

周辺の植物にも影響を与える可能性があるので、除草剤を禁止している墓地もあります。使用する前に管理者に確認しましょう。特に、境界のはっきりしていないお墓や、傾斜地のお墓では注意が必要です。

使用方法を必ず守る

誤った利用は人体に害を与える可能性があります。用法・用量は必ず守り、安全第一で使ってください。特に小さな子供が撒いた粒剤を口にしたり、液体に直接触れたりすることのないよう注意しましょう。天然成分で作られた人体に安全な除草剤もあります。

墓石にはかからないようにする

液体の除草剤は、雑草だけにかかるように散布してください。墓石にかかってしまった場合、シミになってしまったり、お墓を痛めてしまう可能性があります。

除草剤を使わない対策

除草剤を使わず、物理的に雑草が生えてこないお墓を作ることもできます。除草剤を使うことに抵抗がある方には、こちらがおすすめです。

板石を敷く

薄い板状の石を、お墓の全面に敷く対策です。雑草予防の効果が最も高く、他の対策よりも長持ちします。他の対策と比べて費用はかかりますが、落ち葉が掃きやすくなる、見た目に高級感が出るなど、さまざまなメリットがある対策です。

コンクリートで覆う

玉砂利を抜き、代わりにコンクリートを打つことで、雑草が生える余地を無くします。 耐久性が高く、長持ちするのが特徴です。ただし、見た目は少し殺風景になってしまいます。また、墓地によっては許可がおりない可能性もあります。

「固まる土」で覆う

「固まる土」とは、水と混ぜることでガッチリと固まる特徴をもつ、特殊な土です。コンクリートを打つのと似た対策ですが、見た目が土なので景観となじみやすく、踏み心地が足に優しいなど、コンクリートにはない長所があります。一方、耐久性で劣るため、コンクリートほど長持ちせず、ひび割れや沈み込みが発生することがあります。また、湿気の多い土地では、黒いカビが生えることもあるので注意が必要です。
自分で施工することもできますが、慣れていない方がきれいに仕上げるのは難しいので、石材店にお願いするのがおすすめです。

防草シートを敷く

玉砂利の下に防草シートを敷き、雑草の成長を防ぐ方法です。玉砂利の量や面積が少なければ、自分で敷くこともできます。シートが薄いと、突き破られてしまうので厚手のシートを利用してください。隙間が空いているとそこから伸びてきてしまいますので、丁寧に作業しましょう。玉砂利が多い場合は、大変な作業になるので石材店の利用も検討してください。

除草剤を使うことは手抜きではありません

除草剤を正しく使えば、草むしりの手間を大幅に省けます。雑草だらけのお墓は故人に申し訳ないですし、周りのお墓にも迷惑をかける可能性があります。お墓にはなかなか通えない場合やしつこい雑草対策にお困りの場合等、賢く利用して綺麗なお墓を保ちましょう。ただし、墓地や周りのお墓への配慮は忘れないようにしてください。