お役立ちコラム お墓の色々

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お葬式・法事にNGな日取りとは?大安?それとも、仏滅?

葬祭基礎知識

お葬式・法事にNGな日取りとは?大安?それとも、仏滅?

カレンダーの横にある「大安」「仏滅」「友引」などの言葉…。普段の生活ではあまり気にすることは無いかもしれません。しかし、結婚式や引っ越しなど、おめでたい行事の日程を決める時には気になるものです。「慶事を仏滅にやるのは良くない」ということは、皆様ご存じかと思います。
では、お葬式や法事などの弔事はどうなのでしょうか?特にお葬式は、日取りの調整が難しい場合が多いです。NGはないのでしょうか?本記事では、「お日柄」と呼ばれるこれらの由来や各日の意味、お葬式や法事との相性について紹介します。

そもそも何なの?

「大安」「仏滅」「友引」…毎日吉兆を表すこれらの言葉・考え方を「六曜(ろくよう・りくよう)」といいます。六曜とは、その日と時間帯ごとの吉凶を占うものであり、中国の思想がもとになっています。旧暦の元旦を起点とし、月が終わるまで「先勝」「友引」「先負」「仏滅」「大安」「赤口」の順番で進みます。「赤口」の次は「先勝」です。つまり、「先勝」~「赤口」までがローテーションで繰り返されるのです。
ただし、カレンダーを見ていると、「赤口」の次に「先負」が来たりして、急に順番が飛ぶことがあります。不思議に思われるかもしれませんが、これにもある法則があります。旧暦の各月の1日に、特定の六曜が設定されているのです。例えば、旧暦2月と8月の1日は、必ず「友引」になります。次の日は「先負」、さらに次の日は「仏滅」と、以降は順番に続いていくのです。
実は、六曜と仏教は全く別のものです。仏教の教義には六曜の考え方自体がありません。また、神道やキリスト教とも関連のないものです。つまり、六曜が気にされるのは宗教的な理由ではなく、「ゲン担ぎ」のようなものなのです。七五三や結婚式などの行事では日取りが大事にされますが、お葬式や法事では特に気にする必要はありません。ただし1種類だけ、注意が必要な日があります。詳しくは次項で解説します。

六曜それぞれの意味を解説

六曜それぞれの日の意味をご紹介します。解釈には諸説ありますので、一例としてご覧ください。

先勝(さきがち・せんしょう)

先勝には、「先んずれば勝つ」という意味があり、吉日にあたる日です。転じて、「午前中の行事は吉、午後は凶」と考えられています。特に、急用を済ませたり、勝負事に挑戦したりするのに良い日とされています。

友引(ともびき)

「勝ち負けが決まらず引き分けに終わる」という意味です。転じて、「友人にも同じことが起こる日」と解釈され、「慶事には吉の日、弔事には凶の日」と見なされています。このような印象から、お葬式や法事を避ける方もいらっしゃいます。注意すべきなのは、弔事を避ける方が多いので、友引の日を休みにしている火葬場も多いということです。告別式を行う際には注意が必要です。

先負(せんぷ・さきまけ)

何事も先に行うと負けるという意味で、機を伺うことが良いとされる日です。先勝とは逆に、「午前中は凶、午後は吉」とされています。争い事は控え、穏やかに過ごすのが勧められている日です。

仏滅(ぶつめつ)

六曜の中でも最も運勢の悪い日です。結婚式などの慶事は避けたほうが良いとされています。漢字を見ると、お葬式や法事にも縁起の悪い日のような印象を受けてしまいますが、先述した通り、六曜は仏教とは別ものなので気にする必要はありません。もともとは「すべてが空しい」という意味から、「物滅」という字が当てられていたようです。

大安(たいあん)

「大きく安らぐ」という意味があり、吉日にあたります。慶事はもちろん、なにをするにも良い日とされています。引っ越しや車の納車日にこの日を選ぶ方も多いです。

赤口(しゃっこう・しゃっく)

漢字を見ても吉なのか凶なのかよくわからない日ですが、赤口は凶日とされる日です。陰陽道の「赤口神」がもとになっており、火や血を連想する赤は、災いや凶の意味合いを持つと考えられています。正午前後の1時間は吉とされていますが、それ以外の全ての時間で凶が続く日です。仏滅よりも悪い日と考える人もいます。

お葬式や法事の日取りとは関係ない六曜。ただし、気遣いが必要な場面も。

例外にはなりますが、六曜に注意しながら日取りを決める必要があるケースも紹介いたします。それは、親族に六曜(ゲン担ぎ・縁起の良し悪し)を大切にしている方がいるときです。
最近はあまり気にしない方も多いですが、そもそも六曜はカレンダーにも載るくらい、日本人にとっては身近なものでした。そのため、現在でも六曜を参考にしながら生活している方がご親族にいらっしゃるかもしれません。仏教とは関係ないとはいえ、こうした方々からすれば友引や仏滅、赤口といった凶日にお葬式や法事を行うのは非常識と思われる可能性もあります。その場合は、まず仏教的には問題ないことを伝えましょう。もし納得いただけない場合は、日程の前倒しで対応可能です。先送りは故人を待たせることになり、失礼にあたるのでお気をつけください。また、お葬式が友引の日にあたる場合は、友人の身代わりとなる「友引人形」を棺に入れるという手があります。六曜自体を否定したりしないように注意しましょう。

お葬式や法事の日取り まとめ

お葬式や法事と六曜の関係をまとめると、以下のようになります。
・仏教的にはどの日でも問題なし(神道・キリスト教でも)
・ただし「友引」の日は、火葬場の定休日の可能性があるので注意
ゲン担ぎの要素が強いことから、慶事には積極的に取り入れても良いと思います。お葬式や法事の場合は、無理に日取りを合わせる必要はありません。ご親族や友人が参列可能な日取りを優先しましょう。

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