お役立ちコラム お墓の色々

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納骨式に着ていい服装、マナーなどを解説

供養・埋葬・風習コラム

納骨式に着ていい服装、マナーなどを解説

大切な人との別れはいつだって、そして誰だって悲しいものです。しかし悲嘆に暮れてばかりもいられません。残された者は故人を送り出す準備をする必要があります。一般的な流れとしては通夜、告別式を経て最後に迎えるのが納骨式になります。しかしあまり頻繁に接することのない儀式ですので、知らないことや忘れていることも多いでしょう。ここでは納骨式について説明していきます。

そもそも納骨式とは

納骨式は焼き上がったお骨をお墓などに納める儀式のことを指します。儀式の形態は一つではなく、宗教や宗派、地域によって違いが出てくることもあります。また一般的な納骨場所はお墓になりますが、故人の意向によってお骨を海に撒く海洋散骨や、木や草花の下に埋葬する樹木葬のように、お墓以外の場所にお骨を供えることもあります。供養する側の都合によっては自宅に供える手元供養や寺院などの納骨堂を利用する場合もあり、状況によって様々な供養の方法を選択することができます。納骨する時期は四十九日法要や一周忌に行うことが一般的ですが、地域によっては火葬後すぐに行う場合や、親族が揃う日を待って行うこともあります。

納骨式の流れ

納骨式の流れですが、前記した通り式の形態は一つではないので、ここでは一般的な流れについて説明します。

〇挨拶

納骨式は遺族代表者の挨拶で始まります。挨拶はまず参列者へ向け式に参加してくれたお礼を述べ、その後で遺族の近況報告や今後の付き合い方に関する希望やお礼を述べることが多いです。忘れてはならないのが会食の案内です。納骨式後に会食の席を設けるのであれば、ここで案内をしておきます。

〇納骨

納骨場所としてお墓を選択した場合、お骨は墓石下に設置された納骨室に納めることになります。遺骨の納め方は地域のよって違いがあるので、わからない場合は僧侶や葬儀会社に確認しておきます。またお骨の並べ方に特に決まりはありませんが、一般的には古いものを奥へ、新しいものを手前に持ってくるのが基本とされています。

〇読経・焼香

納骨が終わると、僧侶による読経と参列者による焼香が行われます。このときに行われる読経は納骨経と呼ばれるもので、故人を供養する意味合いを持っています。ここで注意しておきたいのが、焼香をするタイミングです。焼香をする際は僧侶が促してくれるので、合図を待ってから焼香を始めましょう。また僧侶を呼んだ場合はお布施やお車代も必要になるので、忘れずに用意しておく必要があります。

〇会食

納骨式を四十九日法要後に行う場合、会食の席を設けることがあります。この席はおとぎとも呼ばれ、僧侶や足を運んでくれた参列者に対する感謝の意味合いが込められています。この席で親族や知人が故人を偲んで思い出話に花を咲かせることも目的の一つなので、故人を通してそれまで疎遠だった方と旧交を温める良いきっかけとなります。

納骨式にふさわしい服装

一般的な納骨式の流れは上記の通りですが、服装はどのようなものがいいのでしょうか。それは式を行う時期や立場によって変わってくるので、具体例を挙げて説明していきます。

〇家族のみで行われる納骨式

納骨式を四十九日以前に行うのであれば喪服、四十九日以後であれば平服での参加が通例ですが、家族を含めた親族の場合は一周忌まで喪服の着用を求められることもあります。しかししきたりや宗派にこだわらないのであれば、主催者の存在も考慮し、家族とよく話し合って決めるといいでしょう。ただし、その際には親族や故人の関係者に対し、納骨式を家族のみで行う旨を事前に周知しておく必要があります。また僧侶も呼ばないのであれば、お墓を管理しているお寺や霊園に埋葬許可証を提出する必要があります。

〇親族・友人も含めて行う納骨式

前記した通り家族と同様親族も四十九日以前は喪服、四十九日以後だった場合は平服での参加も問題ないとされています。平服は普段着のことを指しますがあまり派手なものではなく、地味な色合いのものをえらぶようにしましょう。

〇参列者側の服装

参列者も親族同様、四十九日以前なら喪服、以後なら平服で問題ありません。ただし、これは親族にも言えることですが、地域や家族によっては平服を略式礼服と捉えていることがあるので注意が必要です。

〇小さい子供の服装は

子供の場合は特に気にする必要はありませんが、大人の場合と同様地味な色合いのものを選びましょう。制服があるならそれを着用しても問題はありません。

納骨式のマナー

通夜や葬儀の際には香典を用意しますが、納骨式に参加する場合は用意すべきなのかどうか迷うところです。

香典は必要?

一般的に納骨式の際も香典は用意します。ただ、相場は納骨式後に会食があるかどうかで若干変化します。

金額相場は?

納骨式の香典の相場は一般的に5千円程度とされています。しかし式の後に会食の席が設けられている場合は、1万円程度用意しておくのがマナーです。

表書き書き方

香典の表書きも服装と同様、四十九日以前と以後で変わります。四十九日以前は御霊前、以後は御仏前とするのが一般的です。もし書き方に迷った場合は、御香典と記載すれば問題ないでしょう。

包み方

香典はそのまま渡すのではなく、袱紗に包んで渡しましょう。渡すタイミングは、納骨式が行われる前に喪主に差し出すのが基本ですが、喪主の状況によっては手荷物を増やしてしまうこともあります。不安であればいつお渡しすればいいか事前に確認しておきましょう。

お見送りの場だからこそしっかりとしたマナーを

多くの方にとって葬儀を含めた冠婚葬祭の儀式は、頻繁に接することのない儀式です。しかし年を重ねていくと、儀式に参加する機会はきっと訪れます。そのとき戸惑わないようにするためには、事前に勉強しておく必要があります。式においてどのようなことが行われるのかが分かっていれば、安心して式に臨めます。特に葬儀は故人との別れの場です。後悔が残るお見送りとならないよう、式のマナーはしっかり頭に入れておきましょう。