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骨壺は必要なの?種類・選び方・購入場所をご紹介します

墓地・墓石コラム

骨壺は必要なの?種類・選び方・購入場所をご紹介します

「骨壺はなぜ必要なの?」「骨壺を安置するスペースが小さいため、葬儀社が用意してくれたものがあわない」などの疑問や悩みをお持ちの方はいらっしゃいませんか?

骨壺は、たいていの場合は葬儀社が用意してくれるため、さまざまな種類があり、用途や好みにあわせて選べるのをご存じない方も多いのではないでしょうか?

そこで今回は、骨壺について、必要な理由・種類・選び方・購入場所をご紹介します。どのようなものを選べばよいのか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

なぜ骨壺が必要なの?

ご遺体を火葬したあと、ご遺族が「骨上げ」を行い、焼骨を拾い集めて骨壺へ納めるのを目にした方やご遺族側としてご遺骨を納めた方も少なくないと思います。しかし、なぜ骨壺が必要なのか理由を知らない方もいらっしゃるのではないでしょうか。

まず、火葬場で焼骨されたご遺骨は高温になり、直後手で触れることができません。そのため、火葬場から移動する際に入れ物となる骨壺が必要なのです。

また、骨壺は大切なご遺骨を安置する際に必要です。

土葬が主流の時代は必要ありませんでしたが、火葬に切り替わるにつれて、ご遺骨を骨壺に納めてからお墓へ納骨するのが一般的になりました。

ご遺骨を骨壺に納骨する以外にも、納骨袋に入れて安置する方法や、そのままカロート(納骨棺)内に散骨する方法もあります。

納骨方法は、地域や宗旨、宗派によっても異なるため、親族や菩提寺、石材店にまず相談するのがよいでしょう。

お墓にご遺骨を納める予定の方は、こちらも参考にしてください。
納骨棺(カロート)とは?由来や特徴について解説します

納骨について詳しく知りたい方は、こちらもお読みください。
そもそも納骨をすることの意義や理由とは

サイズ別|骨壺の種類

主に骨壺で用いられるサイズは、その用途や地域、慣習によって異なりますが、一般的に直径2寸から7寸までのサイズがあります(1寸=3.03cm)。

サイズごとに違いを説明しますので、ご参考にしてください。

手元供養・分骨に適している2~4寸サイズ

分骨する際に使用されることが多かった2~4寸サイズの骨壺ですが、近年は手元供養でも選ばれることが多くなってきました。

安置できるスペースや納骨する量にあわせて、サイズをお選びになるとよいでしょう。

西日本で一般的な3~6寸サイズ

西日本では、ご遺骨の一部のみを骨壺へ収める、部分収骨が一般的です。そのため、小さめの骨壺を選ぶ傾向があります。

主流は5~6寸であるものの、地域によっては分骨用に複数の小さい骨壺を用意したり、ご遺骨全て納めたい場合は7寸や8寸の骨壺を用いたりすることもあります。

東日本で一般的な7寸サイズ

東日本では一般的に全部のご遺骨を骨壺へ納める、全収骨を行います。そのため、西日本よりも大きいものを選ぶ傾向があります。

しかし、納骨スペースが小さい場合や、手元供養をご希望の方などは、小さめのサイズをお選びになるとよいでしょう。また、故人の体格が大きい場合は、ご遺骨が7寸では収まりきらないこともありますので、その際はさらに大きいサイズもお選びいただけます。

蓋の形状別|骨壺の種類

骨壺は蓋の形が主に2種類あります。

それぞれの特徴は下記の通りです。

白並(しらなみ・しろなみ)型

蓋の端が内側に折れ込んでいるタイプです。

昔から一般的な形状なので、すでに納骨されている骨壺は白並型が多いかもしれません。

切立(きりだて・きったて・きりたて)型

蓋の端が骨壺本体に覆いかぶさるタイプです。

白並型より水分が内部に入りにくく、湿気がたまりにくい構造のため、近年は選ばれることが多いデザインです。

素材別|骨壺の種類

骨壺には、さまざまな素材が使われています。

それぞれ特徴を紹介するので、下記を参考にお選びになるとよいでしょう。

陶磁器

最も骨壺に使用されている素材です。

陶磁器の骨壺というと真っ白なものを思い浮かべる方も多いと思いますが、近年では各有名窯元からもデザイン性の高い骨壺が登場しています。そのため、カロート内への安置だけでなく、そのまま手元供養として使用してもインテリアに溶け込むでしょう。

絵付けによってデザインも多種多様なので、お好みのものをお選びになるのがよいでしょう。

天然石

重厚感があり、高級なタイプの骨壺に使用される素材です。非常に丈夫なので、先祖代々受け継ぐのに適しています。

ただし、重量があるので持ち運ぶ際は注意が必要です。

金属

耐久性があり、湿気も通しにくいので内部にカビが生えにくいとされています。

万が一、地震などで床に落ちたり、他の物の下敷きになったりした場合でも、破損しにくく、中のご遺骨への影響が少ないのが特徴です。ただし、使用されている金属によっては錆びる可能性があるため、定期的にお手入れする必要があります。

木材

温かみがあり、比較的丈夫な素材です。仏壇や祭壇などに安置しても周りの雰囲気と馴染みやすいでしょう。

また、自然素材のため最後は土に還りますし、水分を通しやすいので、ご遺骨を自然に還したい場合や手元供養のためにお選びいただくのがおすすめです。

ガラス

ガラス製はデザイン性が高いため、手元供養で選ばれることが多い素材です。

ただし、耐久性の高いものもありますが、一般的には衝撃に弱く、落とすと割れてしまう可能性があるので取り扱いには注意が必要です。

骨壺はどうやって選ぶの?

故人のためだけでなく、近年は終活として生前に骨壺を選ぶ方も増えています。

骨壺を使用する状況を確認せずに購入してしまうと、せっかく用意した骨壺を使用できない可能性があるため、まずは下記の5点を確認しましょう。

  • 部分収骨か全収骨か、分骨はするのか
  • どこへ安置するのか、スペースはどの程度であるか
  • 移動する可能性があるか
  • 地域・宗旨・宗派の慣習にあっているか
  • デザインや素材が安置する場所に適しているか

サイズは安置するスペースの大きさと納めるご遺骨の量、蓋の種類は湿気の多い場所に置くのか、が選ぶ基準になります。また、移動する可能性がある場合や自然に還さず先祖代々受け継ぎたい方は、素材の耐久性や重さも選ぶポイントの1つになるでしょう。

自分ひとりで決めてしまわずに、ご家族や周りの方、専門家などの意見を聞いて最終的に決めるのがよいでしょう。

もし、お墓に安置する際にカロート内のスペースが足りない場合は、粉骨などの処理が必要かもしれません。ご遺骨が入らない際の対処法について、こちらで解説していますので、あわせてお読みください。
お墓に骨壷が入らない?カロートが一杯になったときどうするか解説

骨壺はどこで購入できるの?

骨壺は主に下記の場所でお求めいただけます。

  • 火葬場
  • 葬儀会社
  • 仏具店
  • インターネット
  • 石材店

それぞれの特徴について解説するので、購入を検討中の方はご参考にしてください。

火葬場

火葬場によっては指定された骨壺しか使用できないケースや、希望の素材によっては火葬直後の高温に耐えられない場合もあります。

上記のような場合は、一旦火葬場で購入した陶磁器のものを使用し、後日別に購入した骨壺へ移し替えるとよいでしょう。

ただし、場所によっては好みの骨壺を持ち込むことも可能です。あらかじめ指定があるのか火葬場へ確認しておくとよいでしょう。

葬儀会社

葬儀プランの中に骨壺の料金も含まれている場合が多いです。

葬儀会社のラインナップの中から選ぶ必要があるため、種類が限られている場合があります。

そのため、もし希望のものがない場合は後日別に購入して移し替えるのがよいでしょう。

仏具店

仏具店では、実際に店舗で手に取って確認できます。販売しているのは手元供養の骨壺が多いです。

もし骨壺の選び方にお悩みの方は、仏具のプロに相談できるため安心してお求めいただけるでしょう。ただし、お墓のカロート内に安置したい場合は、対応している骨壺が少ないかもしれません。

インターネット

種類が豊富なため、ご希望に沿った骨壺をお選びいただけます。

ただし、画像と商品説明だけで選ばなくてはいけないため、実物が想定していた商品と異なる可能性があるかもしれません。

石材店

お墓に骨壺を安置したい場合は、石材店でお選びになるのがおすすめです。石材店はお墓のプロなので、カロート(納骨棺)の大きさにあわせて選んでもらえます。

また、カロート内部への納骨まで一貫して依頼できるため、自分で行うのが不安な方はお任せするのがよいでしょう。

ご供養の一環として骨壺選びも慎重に行いましょう

骨壺は火葬場から移動するためだけでなく、お墓や納骨堂、自宅供養で安置する際にも使用します。

骨壺は大切なご遺骨を納めるものです。そのため、故人のために時間をかけて選ぶのが、ご供養の気持ちにも繋がるでしょう。また、骨壺はサイズ・蓋の種類・素材などによりそれぞれ特徴が異なります。もし、新しくお求めの方は、ご希望の条件にあったものをお選びになるのがよいでしょう。

ただし、骨壺をカロート内に納骨する際に、自ら行うのは破損や怪我をする危険があるので、お墓を建てた石材店に相談しましょう。しかし、承継したため相談する石材店や購入店舗が分からない方や、忘れてしまった方、他店に依頼したい方もいらっしゃるのではないでしょうか。こちらからお近くの石材店をお探しいただけますので、ぜひご活用ください。
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