お役立ちコラム お墓の色々

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いつもお参りする時に何気なく見かける石「拝石」について解説します

墓地・墓石コラム

いつもお参りする時に何気なく見かける石「拝石」について解説します

お参りの際に、お墓の前に敷いてある平たい板状の石を見たことはありませんか?じつは、この石には「拝石」という名前があります。

このように、何気なくお参りしているお墓には、さまざまなパーツがあり、それぞれに名前や意味があるのです。

今回は、「拝石」の役割や特徴について解説すると共に、お手入れ方法や購入する場所などについてもご紹介します。分かりやすくご説明しますので、ぜひ最後までお読みください。

墓石の前に敷いてある平たい石、「拝石」とは?

拝石は「はいせき」や「おがみいし」と読み、墓石の前に敷かれた平たい石のことを指します。

一般的に参拝者が拝むための場所が拝石です。しかし、最近は香炉を置いてお線香をお供えする場所として使用することもあります。また、拝石には時間経過で土が減るのを防ぐ役目や、納骨棺(カロート)が地下にあるお墓はカロートの蓋の役目もあります。

カロートの蓋として使用する際は、拝石の周囲を雨水や土などが入り込まないようにコーキング材で目地止めを行うのが一般的です。また、拝石は墓石と同様に天然の石を使用しており、重さは20kgから50kgほどあります。

なお、カロートの位置はお墓によって異なります。以下の記事で納骨の場所について解説しているため、合わせてお読みください。
納骨の場所、色々選べる納骨の種類や方法

墓石だけじゃなくて拝石もお手入れしましょう

足元にある拝石は土や落ち葉、水垢によって汚れがたまりやすいです。可能であれば月に1回は墓石と共に掃除をしましょう。なかなかお参りできない方は、最低でもお盆やお彼岸などお墓参りのタイミングで行うか、お墓参り代行業者に依頼するのもよいかもしれません。

また、拝石は天然の石を使用しているため、表面を強くこすりすぎて傷めないように優しく扱う必要があります。お手入れする際は、水で濡らした後に柔らかい布を使用して磨くのがよいでしょう。もし、水だけでは汚れが取り除けない場合は、墓石用の洗剤や家庭用洗剤を使用して柔らかいブラシなどで磨きましょう。

拝石はいつ用意するの?どこに依頼すればよい?

拝石は墓石と共に石材店へ依頼するのが一般的です。墓石のデザインと合わせた拝石を用意すると統一感があるでしょう。また、拝石の表面仕上げは用途によって異なり、上に乗る場合は滑り止め加工を施し、香炉を置く場合はツルツルとした質感の鏡面仕上げとなります。

拝石は、墓石とセットで設計されたものを販売している場合や、オプションでつける場合などがあります。拝石をご希望の方は石材店と相談して選びましょう。

ただし、お墓を建てる場所によって制約がある可能性があります。墓地・霊園がお決まりの場合は、まず規約などを確認するのがよいでしょう。

また、拝石のないお墓をお持ちの方で、後から設置したい方もいらっしゃるかもしれません。拝石は、お墓の形状によりますが、既に建っているお墓に設置することも可能です。後から設置したい場合も、まずはお墓を購入した石材店に相談しましょう。

墓石の制約に関する指定石材店制度や墓石のデザインについては以下の記事で解説しています。よろしければこちらも参考にしてください。
指定石材店制度とは?取り入れられた理由と共にメリット・デメリットを解説
「お墓のデザインにこだわりたい」デザイン墓石について説明します

新たに納骨したい場合はカロートの蓋である拝石を自分で動かしてもいい?

カロートの蓋として使用している拝石を、新たに遺骨を納骨するために動かすこと自体に資格や許可などは必要ありません。

しかし、重量のある拝石を1人で動かすのは難しいでしょう。もし持ち上げられたとしても降ろすときに足や指を挟んでケガをする恐れがあるうえ、石が欠けてしまう可能性もあります。また、拝石はコーキング材によって目地止めしてあるため、開閉するにはコーキング専用カッターの用意や再度目地止めをする必要があります。

拝石を動かしたい場合、重いものやコーキング材の取扱いに慣れている方以外は、石材店に依頼するのがよいでしょう。

まとめ

拝石とはお参りの際に拝む場所として敷いてある平たい石のことです。地下に納骨棺(カロート)がある場合は、カロートの蓋の役目をしている場合もあります。

また、拝石は足元にあるため汚れやすいです。お参りの際は、墓石本体だけでなく拝石も綺麗な状態に保つのがよいかもしれません。

拝石をカロートの蓋としている場合は、目地材で埋めてあるうえ、重量があるため、一般の方が無理をして開閉や移動を行うとケガや思わぬトラブルにつながるかもしれません。もし、拝石の新設・交換・メンテナンスをご希望の方や、新たに拝石の下にあるカロートに遺骨を納骨したい場合は石材店に依頼しましょう。

基本的にお墓を購入した石材店に依頼するのがよいですが、覚えていない場合や、分かる方がいない場合などは、こちらから全国の石材店をお探しになれます。よろしければ参考にしてください。
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