お役立ちコラム お墓の色々

お役立ちコラム お墓の色々

- 供養をきわめる -

公営墓地とは?メリット・デメリットを紹介します

墓地・墓石コラム

公営墓地とは?メリット・デメリットを紹介します

墓地・霊園には大きく分けて、寺院墓地・公営墓地・民営霊園の3つの種類があります。本記事では、そのうちの一つ、公営墓地についてメリットとデメリット、その他の墓地・霊園と比較した場合の特徴をご紹介します。
お墓を建てようと思ったら、まずはお墓参りに行きやすい墓地探しから。公営墓地は、自治体が管理する墓地です。例えば、東京の青山霊園や雑司ヶ谷霊園は、都立の公営墓地です。

公営墓地とは

公営墓地とは、都道府県や市町村などの自治体が所有・運営・管理している墓地です。場所によっては、管理を民間業者に委託しているところもあります。
基本的には、その自治体の住民のための墓地ですが、近隣の市区町村の住民も利用できる区画がある場所もあります。

公営墓地のメリット

経営が安定している

公営墓地には、将来に渡って管理していただける安心感があります。墓地・霊園の経営母体が倒産したとしても、お墓が無くなってしまうことはありませんが、別の墓地・霊園に移すことを余儀なくされたり、管理がずさんになったりする可能性はあります。公営墓地は自治体が所有しているので、よっぽどのことがない限り永続的に管理し続けていただけます(お墓の承継者がいない場合などを除く)。

利用料金が比較的安価

寺院墓地・民営霊園と比べて、永代使用料や管理費が比較的安価に設定されているところが多いです。
ただし、公営墓地の中でも、都市部の墓地と郊外の墓地では料金に倍以上の差がついていることもあります。そのため、立地等の条件によっては「安い」とは言えない公営墓地も存在します。例えば、東京の青山霊園は、日本で一番区画費用の高い公営墓地です。都心の一等地となれば、やはりお墓の土地も高額になるのです。

宗教の制限がない

公営墓地では、宗旨・宗派を問わず、お墓を建てることが可能です。近隣に宗旨・宗派の合う寺院墓地が無い方や、寺院墓地が利用できない無宗教の方の墓地の選択肢になります。(ただし、最近の寺院墓地には、宗旨・宗派不問のところも増えています)

石材店を自由に選べる

寺院墓地・民営霊園では、あらかじめ選択できる石材店が絞られている場合が多いです。一方、公的機関の運営する公営墓地では、こうした指定はあまりありません。お好きな石材店を選ぶことができます。

公営墓地のデメリット

応募条件がやや厳しい

公営墓地にお墓を建てられるのは、基本的にはその自治体に一定期間以上居住している住民の方です。その他にも、「自治体管轄内に別のお墓を持っていないこと」「期限内に埋葬すること」といった条件がある場合もあります。

スケジュールに余裕が必要

公営墓地に申し込む際は、まず募集しているかどうかの確認が必要です。墓地に空きが出た時に実施するものなので、毎年募集することもあれば、数年に一回のこともありますのでご注意ください。また、人気の高い公営墓地は、募集後に抽選になる場合が多く、いつ建てられるのか予定がつかない場合もあります。公営墓地を候補にするのなら、スケジュールに余裕を持って、長い目で見て検討しましょう。

生前から申し込みができるところは少ない

前項のデメリットから、「生前から応募しておけば?」と考える方もいらっしゃるかもしれません。しかし、ほとんどの公営墓地で、遺骨がすでに手元にあることが応募条件となっています。残念ながら、先に墓所を確保しておくことはできないのです。
節税効果などの生前墓の利点を活かしたいのならば、別の墓地・霊園を検討した方がよろしいでしょう。

生前墓の利点についてはこちらをご覧ください
「生前墓(寿陵)についてメリットや注意点を解説」

1区画が広すぎる場合も

公営墓地は、1区画をゆったりと広くとる傾向があります。広い区画では、お墓に掛かる費用の総額が、思いのほか高額になる可能性もあるのでお気をつけください。安価な土地でも区画が広がれば利用料は増えますし、区画に見合った大きさでお墓を建てると、その分使う石材の量が増えて、やはり建立費用が膨らみます。イメージだけを先行させずに、区画の大きさや料金は、事前にしっかり調べておくことをおすすめします。

公営墓地と寺院・民営墓地を比較

公営墓地のメリット・デメリットを踏まえつつ、他の墓地と比べた場合の特徴をご紹介します。

公営墓地と寺院墓地を比較

寺院墓地とは、経営・管理・運営をお寺が行っている墓地で、公営墓地と比較した場合、手厚い供養を受けられるのが特徴です。日々の読経だけでなく、お彼岸の時期には「彼岸法要」と呼ばれる法要を寺院で行っていただけます。
故人の年忌法要の際も、管理している寺院にお願いすれば、僧侶や場所を確保していただけます。公営墓地ではこうした準備を自分でしなければいけません。慣れていない方や身近に相談相手がいない方は、寺院墓地の特徴は心強いものでしょう。

寺院墓地について詳しく知りたい方はこちらもご覧ください
「寺院墓地とは?メリット・デメリットを紹介します」

公営墓地と民営霊園を比較

民営霊園とは、宗教団体や社団法人などが所有し、民間企業が管理・運営を行う墓地です。
色とりどりの花を植樹した霊園や英国の庭のような霊園など、民営ならではのさまざまな特徴を持った霊園があります。
公営墓地と比較した場合、民営霊園は利用料金が高めです。しかしその分、休憩所があったり、法要用のホールがあったり、墓地に付属する設備が充実したところが多いです。

公営墓地のメリット・デメリット まとめ

本記事をまとめますと、以下のようになります。
・公営墓地は、「経営が安定的」「利用料が比較的安価」などのメリットがある
・公営墓地は、「応募条件がやや厳しい」「スケジュールに余裕が必要」といったデメリットがある
本記事で紹介した内容はあくまで一般論になりますので、個々の墓地によっては該当しない場合もあります。墓地・霊園選びを始める際は、まずは気になる場所をいくつか挙げてから、詳しい情報を集めた後、比較検討することをおすすめします。
 公営墓地一本で検討してしまうと、募集のタイミングや抽選の結果によって、お墓の建立がなかなか進まないかもしれません。寺院墓地・民営霊園も併せて検討することをおすすめします。墓地・霊園の情報収集には、ぜひ最寄りの石材店をお訪ねください。近隣の墓地・霊園の情報を、まとめて比較検討することができるので、効率よく探すことが可能です。