お役立ちコラム お墓の色々
お役立ちコラム お墓の色々
- 供養をきわめる -
墓地・霊園を契約する際の注意点を解説します
経済面でも気持ちの面でも、お墓は大きな買い物です。また、代々受け継ぐものですから、つい慎重になってしまうでしょう。一方、「早く遺骨を静かな場所で落ち着かせてあげたい」という思いもあるのではないでしょうか。本記事では、希望通りのお墓を円滑に建てるために把握しておきたい「契約の流れ」と「注意点」を紹介します。ポイントを押さえて進めれば、速やかに満足のいくお墓が建てられるでしょう。
墓地・霊園の契約 全体の流れ
まずは大まかな墓地契約の流れを確認しておきましょう。
墓地契約の大まかな流れ
①情報収集
②現地見学
③使用規則の確認
④書類集め
⑤契約
①情報収集
情報取集というと今はインターネットが主流ですが、最寄りの石材店を訪ねてみるのもおすすめです。石材店は周辺の複数の墓地・霊園に出入りしていますので、比較・検討しながら効率よく収集できます。信頼できる石材店が見つかると、お墓を建てる際にも心強いものなので、早めにコンタクトをとっておくとよいでしょう。
墓地探しには、各種墓地を比較したこちらの記事もぜひごらんください。
「あなたにぴったりな墓地・霊園の選び方」
②現地見学
気に入った墓地・霊園が絞り込めたら、次は現地見学に行きましょう。現地見学でチェックすべきポイントは後述します。
③使用規則の確認
墓地・霊園のルールを「使用規則」といいます。使用規則には、お墓の大きさや形の決まりをはじめ、お金に関する取り決め・契約の取り消し条件などが記載されています。墓地ごとに使用規則は異なりますので、各墓地・霊園ごとに確認しましょう。注意して読むべき部分は後述します。使用規則に了承できれば、いよいよ契約となります。
④書類集め
墓地・霊園によって多少異なりますが、契約の際には住民票や埋葬許可証などが必要になります。「直近3か月以内のもの」などと指定されている場合もあるので、あまり早くから集めすぎても無駄になってしまう可能性があります、ご注意ください。
⑤契約
墓地・霊園が決まったら、石材店を訪ねて、お墓づくりの計画を進めましょう。お墓づくりの計画は、基本的には墓地・霊園の契約の後になります。お墓の区画の大きさが決まらないと、必要な石の量がわからないからです。
墓地・霊園の契約 注意点
契約の際によく確認すべき点をご説明します。
インターネット上の情報と食い違っていないか確認
事前収集した情報と、実際の契約内容に違いがないか確認しておきましょう。インターネット上の情報の中には、古い情報がそのまま載っていたりして、現状とは異なる場合があります。使用規約は必ず確認して、もし食い違いがあるようだったら、管理者に確認しておきましょう。
現地見学で確認すべきこと
現地見学では、アクセスの良し悪しや園内の清掃具合を見るだけでなく、現地に足を運ばなければわからない事柄を確認しましょう。例えば、「お墓参りにふさわしい静かな雰囲気か?」「日当たりは良いか?」「傾斜や階段は多くないか?」など、五感を使って墓地の環境をチェックしましょう。高齢になっても通いやすいかどうかもポイントになります。ご自身だけで選ぶのが不安な場合は、石材店と一緒に見学するのがおすすめです。
また、お墓の周りだけでなく、墓地・霊園の設備も見学しておくとよいでしょう。法要などができる施設・食事や休憩場所・お参りに便利な駐車場などの設備が充実していると、お墓参りにより通いやすくなります。
使用規則で注意して読むところ
墓地・霊園ごとに使用規則は異なります。「思っていたのと違った…」ということがないように熟読しましょう。特に確認すべき点は以下のポイントです。
・宗教・宗派の規定
寺院墓地では、宗派が異なる場合、改宗を求められることもあります。ただし、宗派不問のところも増えていますので、宗派が違うからと言って諦めずに確認してみることも大切です。
・納骨するご遺骨の有無
生前墓をご検討されている方は要チェックです。例えば、多くの公営墓地では、基本的には遺骨がすでにある方が対象になります。つまり、生前墓を受け付けていないということです。
・石材店の指定
寺院墓地や民営霊園では、墓地・霊園に出入り可能な石材店が絞られている、「指定石材店制度」を取り入れている場合がほとんどです。この制度がある墓地・霊園では、石材店は自由に選べるわけではなく、指定石材店のいずれかから選ぶことになります。もし珍しい石やデザインのお墓を希望される場合は、指定石材店のどこも取り扱っていないという可能性もあります。お墓づくりに特にこだわりたい方は、墓地と石材店を併行して探したほうがよろしいでしょう。
・墓石の指定
背の低い洋型墓石やモダンな雰囲気のデザイン墓石など、最近ではさまざまな墓石のデザインがありますが、墓地・霊園によっては墓石の形や大きさなどが規定されているところもあります。これらの墓石を検討されている方やユニークなお墓を作りたい方は、使用規則でよく確認しておきましょう。
・契約後の墓石の建立期限
「○ヶ月以内の墓石建立義務」、「外柵の設置義務」など、墓石を建てる締め切りがあるところもあります。
・管理料の支払方法
「年間で一括払い」、「3年分を前納」など、墓地・霊園によってさまざまです。子供や孫に負担させたくない場合は、なるべく先の分までまとめて払えるところがよいでしょう。
・永代使用権の取消条件
「お墓の土地を又貸しする」「お墓以外の使い方をする」といった行為は、区画の永代使用権が取り消しになる場合があります。ただし、普通にお借りしている限りは、規則から逸脱するようなことは無いでしょう。注意すべきなのは、管理料を滞納してしまった場合です。特に、親が亡くなった場合など、お墓の継承者が変わったときにはお気をつけください。継承者がいなくなった際のお墓の扱いや永代供養の有無など、先々や万一の場合についても確認しておきましょう。
墓地・霊園の契約で困ったときは
お墓づくりに慣れている方はなかなかいません。初めての経験に戸惑ってしまう方も多いと思われます。しかし、本記事のポイントを押さえて進めれば、墓地・霊園から探し直しになったり、希望と違って後悔したりする可能性は低くなります。もし、自分だけで検討するのが難しかったり、判断に悩んだりするときはご家族や石材店の意見を交えて検討することをおすすめいたします。
親身になって相談に乗ってくれる石材店を、イチから探し出すのは大変です。
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