お役立ちコラム お墓の色々
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- 供養をきわめる -
塔婆や卒塔婆とは?「塔婆立て」って何?必要な理由・種類・入手方法をご紹介します
今では見かけることが少なくなってきましたが、お墓の後ろや横にある文字が書かれた長い板である卒塔婆を目にしたことはありませんか?
本来、お墓やお墓参りに欠かせない卒塔婆ですが、実は自立しません。どこかに立てかけたり地面に突き刺したりするだけでは風に飛ばされる可能性があります。そこで、卒塔婆を立てかけるための「塔婆立て」が使われます。
では、塔婆立てにはどんな種類があり、どこで入手すればよいのでしょうか。
今回は塔婆立てが必要な理由や種類、入手方法について解説します。新たに設置を検討している方や交換を検討している方は、ぜひ最後までお読みください。
卒塔婆・塔婆立てとは?なぜ必要なの?
塔婆立ては卒塔婆を立てかけるために設置する部材ですが、そもそも卒塔婆はなぜ必要なのでしょうか。
卒塔婆や塔婆と塔婆立てについてそれぞれ説明します。
お墓のそばにある卒塔婆とは?
卒塔婆もしくはそれを略した塔婆とは、故人の供養のためにお墓のそばに立てられる木の板です。上部は石造の五輪塔を模した形をしていて、梵字や戒名、年忌などが書かれています。
卒塔婆の語源はサンスクリット語の「ストゥーパ(仏塔)」で、元来はお釈迦様のお骨を納め供養する円形の仏塔を指していました。お釈迦さまの遺徳をたたえるため、インド各地で建てられた石柱のストゥーパが日本に伝わり簡略化される過程で、現在の薄い木製の板の形となったのです。
卒塔婆に関してはこちらで詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
◆お墓の後ろにある卒塔婆、卒塔婆供養の意味
◆卒塔婆には立てるタイミングがあります
塔婆立てとは?
卒塔婆を立てかけて置くために必要な部材です。昔はそのまま地面にさして設置していましたが、倒れるのを防ぐために今は塔婆立てを使用するのが一般的です。
仏教において卒塔婆を立てる行為は、追善供養の1つとされています。すなわち、今を生きている私達が仏様に対して善い行いを積み重ねることは、それ自体が善い行いとされ、故人の善行にもなり、巡り巡って自分のもとにもかえってくると考えられているのです。故人へ届ける手紙という表現があてはまるかもしれません。また、故人が極楽浄土へ無事辿り着けるようにと願う意味も込められています。
しかし、浄土真宗には卒塔婆を立てる慣習がないなど、地域や宗派によって風習が異なることもあるでしょう。そのため、卒塔婆を立てたい方は菩提寺や霊園に事前に問い合わせるのがよいかもしれません。
各宗派の基本的な塔婆供養の考え方は以下の記事にある各リンクからご覧いただけます。こちらもあわせてお読みください。
◆宗派によるお墓の違い一覧
【素材別】塔婆立ての種類
塔婆立てはさまざまな素材で作られており、好みのものをお選びいただけます。
以下で、素材別に4種類の塔婆立てについて特徴をご紹介します。
ステンレス
ステンレスの性質上、雨風にさらされても錆びにくいのが特徴です。丈夫で比較的安価なため、選ばれることが多い素材です。ただし、その見た目によってお墓の統一感に違和感を覚える方は一定数いらっしゃいます。
木製
木の板である卒塔婆と同一素材であり、統一感があるため好まれる方もいらっしゃいます。また、扱いやすい素材のためDIYも可能でしょう。しかし、その他の素材に比べると雨風にさらされて傷みやすい素材なので注意しましょう。
アルミ製
ステンレス同様、錆びにくい素材です。軽いため1人でも移動させることが容易ですが、風などの影響を受けやすいです。また、柔らかい素材のため表面に傷がつきやすい特徴があります。
石製
錆びたり腐食したりすることがなく、頑丈なのが特徴です。また、墓石と同じ材質であれば、デザインの統一感もあります。ただし、非常に重いので設置は石の専門家である石材店に依頼するのがよいでしょう。
【設置方法別】塔婆立ての種類
塔婆立ては素材だけでなく、設置方法もさまざまなものがあります。
以下で特徴を紹介しますので、塔婆立て選びに役立ててください。
台座付き自立型
台座がついており、そのまま置くだけで設置できます。手軽に設置できる反面、強風や地震、悪天候などで倒壊する危険があります。
外柵一体型
外柵と一体になっており、墓石と統一感があるタイプです。倒れる可能性は低く、頑丈です。しかし、新しくお墓を建てる際には問題ないですが、今あるお墓に設置する場合は外柵の交換が必要なことが多く、大がかりな作業になる可能性があります。
埋め込み型
台座はついておらず、根元を土の中に埋め込んで設置するタイプです。ステンレス製2本柱の簡易なものは安価で移動も簡単なため、選ばれる方が多いです。しかし、しっかりと埋め込んで固定しなければ転倒する可能性があります。
塔婆立ての入手方法
塔婆立てが傷んだり壊れたりした場合は交換を検討しましょう。
しかし、入手方法が分からない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
以下で塔婆立てを入手する方法を紹介しますので、ご参考にしてください。
ホームセンター
自宅近くのホームセンターで手軽に購入できるのがメリットです。その一方で、置いてある種類から選ぶ必要があり、ご希望のサイズやデザインがない可能性もあります。また、設置を自ら行う必要があります。
インターネット
種類が豊富なため、ご希望に合ったサイズやデザインの塔婆立てを選びやすいでしょう。しかし、実物と写真が異なる可能性があります。また、ホームセンターと同様、自力で設置する必要があります。
自作する(DIY)
購入だけでなく、塔婆立てを自作する方もいらっしゃいます。専用の工具があれば、木製だけでなくアルミなどの金属製の塔婆立てを作ることが可能です。既製品よりも費用を抑えられますが、手間がかかります。DIYが得意な方は挑戦してもよいかもしれません。
石材店
お墓の広さや雰囲気に合わせて提案してもらえるでしょう。また、古い塔婆立ての撤去から新しいものの設置まで任せられるため、手間がかかりません。
サイズ選びや設置に不安がある方は無理せず石材店に依頼するのがおすすめです。
必要に応じて塔婆立てを用意して故人を供養しましょう
塔婆立ては卒塔婆を安全に立てかけるために必要な部材です。また卒塔婆を立てるのは、それ自体が善い行いとされ、追善供養につながるためです。
塔婆立ては経年で傷んでしまうことがあります。新しいものに交換する際は、ホームセンターやインターネットで購入したり自作したりすることも可能ですが、素材やサイズ選び、設置に悩まれるかもしれません。
お墓を建てた石材店ならば、施工状況などを理解しているため、サイズやデザインが合った塔婆立てを選んでくれるでしょう。また、自分では設置が困難な、全体が石製の塔婆立ても石材店に任せれば安全です。そのため、塔婆立ての設置を検討する場合、まずは石材店に相談することをおすすめします。
しかし、承継したため相談する石材店が分からない方や、忘れてしまった方、他店に依頼したい方もいらっしゃるかもしれません。こちらからお近くの石材店をお探しいただけますので、ぜひご活用ください。
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