お役立ちコラム お墓の色々

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石にはどんな種類がある?代表的な岩石と特徴を分かりやすく解説します

墓地・墓石コラム

当コラムでは、これまでさまざまな墓石をご紹介してきましたが、石の種類は多様で、日々増え続けていますので、そのすべてを理解しているという方は少ないでしょう。

私たちが普段目にしている石は、学問上では岩石(がんせき)と呼ばれ、その成り立ちによって大きく火成岩(かせいがん)、堆積岩(たいせきがん)、変成岩(へんせいがん)の3種類に分けられます。

岩石は、地中深くのマグマが冷え固まったり、海底に砂や泥が積み重なったり、それぞれの環境で、気の遠くなるような時間をかけて作られます。そうして地球の歴史が刻まれた石だからこそ、墓石にふさわしい独特の美しさや優れた耐久性が備わります。

今回はそんな墓石の素材となる岩石について、基本的な特徴や違いを分かりやすくご紹介します。

石と岩の違い

石と岩の違いは、ずばりその「大きさ」です。

石:手で持つことが出来るくらいの大きさ

岩:手で持つことが出来ないくらいの大きさ

石と岩は大きさで区別した呼び名であり、地学などの学問上では区別はせずに、両方とも「○○岩」(○○の部分には石の種類が入ります)といいます。

例えば、岩石には「花崗岩(かこうがん)」という種類がありますが、山のように大きい場合も、手のひらにのるくらい小さい場合も、花崗石という呼び方をされることはなく、どちらも花崗岩と呼ばれます。

石は何で出来ている?

石は「鉱物(こうぶつ)」で出来ています。1種類の鉱物だけで出来ているものもあれば、多種類の鉱物で出来ているものもあります。鉱物は、地中の深いところでできる原子の結晶体の細かい粒で、色や形が鉱物の種類によって違います。

墓石によく使われる花崗岩は、主に「石英(せきえい)」「長石(ちょうせき)」で出来ていて、10%ほど有色の「黒雲母(くろうんも)」などを含みます。これら3種類の鉱物が必ず入っているのが花崗岩の特徴です。 

地球には、6000種類以上の鉱物があり、鉄や金、ダイヤモンドも鉱物です。

石はどのように出来る?

石は、地球のさまざまな場所でつくられます。 地球内部のマグマだまり、海底や湖底、そしてプレートがぶつかり合う場所など、形成される環境によって含まれる鉱物の種類や混ざり方が変わり、その石の性質が決まります。

マグマが冷えて固まれば火成岩(かせいがん)になり、海底に積もった砂や泥、生物の殻が固まれば堆積岩(たいせきがん)になります。また、プレートの衝突などで既存の岩石が高温・高圧を受けると、性質が変化して変成岩(へんせいがん)が生まれます。

このように、岩石は「どこで」「どんな条件で」つくられたかによって種類が分かれ、それぞれ異なる特徴を持つようになります。

石の種類は大きく3つ

岩石は、大きく以下の3種類に分類されます。

  • 火成岩(かせいがん):火山から吹き出した溶岩や地下のマグマが冷えて固まった石です。実はマグマは、大昔の岩石が800〜1200度の高温で溶けたものです。
  • 堆積岩(たいせきがん):岩石が風や水によって削られた砂や泥、生き物の死骸などが湖底や海底に積み重なって出来た石です。
  • 変成岩(へんせいがん):火成岩や堆積岩が、地中の熱や圧力によって性質が生まれ変わった石です。

火成岩や堆積岩は、次のような状況で変化し、変成岩へと生まれ変わります。

  • 高温で熱せられた場合:鉱物の結晶が大きくなったり、元の石より固くなったりする
  • 高い圧力で押し固められた場合:新しい鉱物が出来たり、小さな鉱物の結晶が成長して一方向に並び方を変えたりする

このように多様な性質を持つ岩石ですが、お墓の石材として使われるのはその一部です。こちらの記事では、墓石によく使われる種類や特徴を詳しく解説しています。

一般的な墓石の種類や特徴を解説します

代表的な火成岩

【火山岩(かざんがん)】

マグマが地表近くで急速に固まった岩石を「火山岩」といいます。

  • 玄武岩(げんぶがん):全体的に黒っぽく、多くは数mm程度の鉱物が含まれています。磁鉄鉱(じてっこう)を含むと磁石にくっつく性質を持ちます。太平洋や大西洋の海底のほとんどは玄武岩でできています。
  • 安山岩(あんざんがん):日本列島をはじめ、太平洋を取り囲む火山で最も多く見られる岩石です。基本は灰色ですが、鉄分が酸化して赤みが混ざることもあります。地表で急速に固まる際に空気が抜けた「穴」が空いていることが多いのが特徴で、石畳や城壁など、耐久性が求められる用途に使われています。
  • 流紋岩(りゅうもんがん):マグマが流れてできた筋模様があることから、流紋と名付けられましたが、実際には筋模様が見えないものもあります。色は基本的に白色ですが、灰色、赤色、黄緑色、淡い緑色など、さまざまな色があります。急速に冷えてできるため、鉱物は細かい粒になります。

【深成岩(しんせいがん)】

マグマが地下深くでゆっくりと時間をかけて冷え固まった岩石です。じっくり時間をかけて形成されるため、肉眼で見えるほどの粗く大きな鉱物の粒の集まりになります。

  • 斑れい岩(はんれいがん):白っぽい鉱物と黒っぽい鉱物が半分ずつくらいで構成された、全体的に黒っぽい岩石です。日常でもよく目にする石で、敷石や石焼きビビンバの器にも使われています。石材業界では「黒御影(くろみかげ)」と呼ばれます。
  • 閃緑岩(せんりょくがん):斑れい岩と花崗岩の中間くらいの性質を持っています。黒い角閃石(かくせんせき)が緑泥石(りょくでいせき)に変質して緑色っぽく見えること、鉱物の割れた面に光が反射して見えることが名前の由来になっています。石英を多く含むものは「石英閃緑岩」と呼ばれます。
  • 花崗岩:粗い鉱物の粒がモザイク模様のように集まった、非常に頑丈な岩石です。斑れい岩や閃緑岩と比べると白っぽい見た目で、基本は白と黒の斑点模様ですが、ピンク色をした鉱物が混ざることもあります。お墓や建築でよく使用され、「御影石(みかげいし)」の名称としても有名です。同じ花崗岩でも鉱物の種類や粒のサイズで名前が変わり、例えば、両雲母花崗岩(りょううんもかこうがん)、角閃石黒雲母花崗岩(かくせんせきくろうんもかこうがん)、斑状花崗岩(はんじょうかこうがん)というような種類があり、カーリングの「ストーン」にも使われています。

墓石には御影石(花崗岩)がよく使われます。その理由を知りたい方は、こちらの記事で解説しています。

お墓に使われる『御影石』ってどんな石?

墓石の最高峰として知られる庵治石(あじいし)は、その美しさと希少性から「花崗岩のダイヤモンド」と呼ばれています。この特別な石が持つ魅力や、お墓に選ばれる理由、価格の目安についてはこちらの記事をご覧ください。

庵治石とは?墓石の最高級とされる庵治石の価格相場などを紹介

カーリングのストーンに花崗岩が使われる理由は、こちらの記事でご紹介しています。

知ってた?オリンピック種目カーリングの「ストーン」の素材と墓石の関係

代表的な堆積岩

堆積岩は水底や地表の浅いところに存在しており、広い地域で見られます。化石が含まれていることが多いという特徴があります。

  • 石灰岩(せっかいがん):サンゴや貝などの硬い骨格や殻をもつ生き物の死骸が堆積して出来るため、「生物岩(せいぶつがん)」とも呼ばれます。色は白っぽい灰色が多く、セメントの原料や石材など建築分野の他、酸性の土を中和するの農業用の石灰肥料などにも広く使われています。
  • 砂岩(さがん):砂粒が集合した岩石である「砕屑岩(さいせつがん)」のひとつです。全体は白や灰色、ピンク色や茶色に見えます。川から運ばれてそのまま浅めの海底で砂岩になる場合と、河口近くに溜まった砂が地震などで深海まで運ばれて砂岩になる場合があります。浅い海底で出来る砂岩は石英や長石だけで出来ていることが多く、深海で出来る砂岩は黒い泥岩などが含まれていることがあります。
  • 泥岩(でいがん):砂岩と同じく、砕屑岩のひとつで、泥が堆積して固まった岩石です。石英や長石、雲母などの細かいかけらを含む粘土鉱物で出来ているため、肉眼ではほとんど粒子は見えません。比較的柔らかい岩石で、乾燥していると割れやすいです。色は含まれる成分や出来たときの時代で変わり、古い時代のものほど黒く、新しい時代のものは灰色、ベージュ、褐色など明るめな色が多いです。

代表的な変成岩

熱を受けて変成したものと、圧力を受けて変成したもので名前が変わります。

【接触変成岩(せっしょくへんせいがん)】

マグマなどの高い熱に接触してできたものを「接触変成岩」といいます。

  • ホルンフェルス:泥岩や砂岩などの堆積岩がマグマの熱で焼かれて変成した緻密で非常に硬い岩石。叩くとカンカンと高い音が鳴ります。同じように叩くとカンカンなる石で、古代では矢じりや石器、現代では楽器(石琴)としても使用されるサヌカイト(讃岐石)という石がありますが、こちらは非常に硬い安山岩です。
  • 大理石(だいりせき):石灰岩がマグマの熱で再結晶化したもので、学術的には、結晶質石灰岩(けっしょうしつせっかいがん)と呼ばれます。色は白っぽいものが多く、不純物の含まれ方によっては、灰色やベージュ色になることがあります。光を柔らかく透過・反射し、高級感のある石として知られています。

【広域変成岩(こういきへんせいがん)】

プレートの運動などによって、広い地域にわたって強い圧力を受けてできた変成岩を「広域変成岩」といいます。

  • 角閃岩(かくせんがん):海底の玄武岩や安山岩がプレートの沈み込みによって地下深くで高温、高圧力を受けて変化した岩石です。鉱物の粒が粗いと割れ口がキラキラと輝き、粒が細かいと繊維状の模様が重なったような独特の質感になります。
  • 片麻岩(へんまがん):堆積岩や火成岩が地殻変動などのプレートの沈み込みによって地下深くで高温、高圧力を受けて変成した岩石です。石英や長石などの白っぽい部分と黒雲母などの黒っぽい部分が特定方向に引き延ばされて交互に並んだ「片麻状組織」とよばれるしま模様が特徴的です。

高級感あふれる大理石ですが、実は日本の屋外にあるお墓ではあまり使われていません。それには大理石が持つある性質が関係しています。大理石の特徴とお墓に使われにくい理由については、こちらの記事で解説しています。

高級感漂う「大理石」でお墓は建てられる?大理石の特徴からお墓に使われにくい理由まで解説します

まとめ

路傍の小さな石ころも、立派な墓石も、すべては地球が何千万年、何億年という途方もない歳月をかけて作り上げた自然の芸術品です。

次のお墓参りの際には、ご先祖様や故人と心を通わせ、家族の歴史を紡いでいく大切な時間とともに、お墓を形作っている石の来歴にも少しだけ目を向けてみると、いつものお墓参りがまた一味違ったひとときとなり、目の前のお墓が、より一層特別で、かけがえのないものに感じられるかもしれません。

お墓参りの基本はこちらの記事にまとまっていますので、ご参考にしてください。

お墓参りの基本や作法をあらためて押さえておきましょう

墓石の相談は石材のプロ「お墓きわめびとの会」にお気軽にご相談ください。