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葬儀の会場には6つの種類があります。メリット・デメリットを紹介

葬祭基礎知識

葬儀の会場には6つの種類があります。メリット・デメリットを紹介

「葬儀会場」と一口に言っても、実は様々な種類があります。いざという時に慌てないように、事前にそれぞれの特徴を把握しておきましょう。本記事では、6種類の葬儀会場のメリット・デメリットを解説いたします。

葬儀会場の選び方

各葬儀場を比較する前に、まずは、優先事項の整理をおすすめします。

・故人の希望の場所はあったのか?自由に決めていいのか?
・家から近いほうがいいのか?それとも、駅から近い方がいいのか?
・参加者は大人数になりそうか?少人数になりそうか?
・予算はどれくらいか?

希望する条件を洗い出してから、それぞれの葬儀場を比較すると、迷ったり後悔したりする可能性を減らすことができます。
なお、土曜日・日曜日は葬儀場が混み合っていて、希望の葬儀会場が使えないこともあります。葬儀場の候補は、いくつか考えておきましょう。

葬儀会場には6つの種類がある

本項では、各種葬儀会場のメリット・デメリットを紹介いたします。先に前項の優先順位を整理しておくと、一層イメージが湧き、現実的な検討が可能になります。

公営斎場

公営斎場は、市区町村などの自治体が運営する葬儀施設です。「○○市斎場」のように自治体の名前が付いているところが多いです。ひとつの市で運営されている場合もあれば、いくつかの自治体が共同で運営する場合もあります。

*ただし、「〇〇斎場」という名前が付いている施設でも、葬儀用の会場が無く、火葬場だけのところも稀にあります。

メリット
・民営斎場に比べ料金が安い
・どの葬儀社でも利用できる
・火葬場が併設されているところも多く、霊柩車・マイクロバスなどの手配が不要

デメリット
・喪主か故人が運営市区町村の住民でなければ利用できない場合が多い
・上記の条件を問わないところは、住民が利用するときよりも値段が上がる可能性も
・利用希望者が多く、予約が取りにくい

民営斎場

民営斎場とは、葬儀社などが運営する斎場で、「セレモニーホール」や「〇〇会館」といった名前が付いているところが多いです。スペースとして利用できる「貸し斎場」と、葬儀社とセットで申し込みが必要な「葬儀社所有の斎場」の2種類があります。

メリット
・斎場の数が多く、予約が取りやすい
・アクセスの良い場所に多い
・設備が充実しているところが多い

デメリット
・公営斎場に比べて料金が高い
・葬儀社所有の斎場を利用する場合、他の葬儀社を選ぶことができない

寺院・教会

葬儀を執り行うことのできる寺院や教会もあります。「会場として借りて、当日の運営は葬儀社が行うところ」と「葬儀自体も寺院や教会が運営するところ」の2種類があります。

メリット
・寺院・教会ならではの厳かな雰囲気で執り行える
・普段からお世話になっているところ(菩提寺など)であれば、故人の馴染みのある場所で葬儀を行える

デメリット
・檀家や信徒でないと利用できない場合が多い
・オリジナルの演出はやりにくい

ホテル

ホテルを会場にして、お葬式の代わりに「お別れ会」を行う方もいらっしゃいます。豪華な会場でセレモニーやパーティーのように執り行うことが可能ですが、ご遺体の持ち込みや焼香を禁止しているホテルがほとんどなので、一般的な葬儀とは様子が異なります。また、火葬の後に行うのが一般的です。その特徴から、会社の社長や著名人が利用することも多いです。

メリット
・食事会場や控室など設備が整っている
・アクセスが良いところが多い
・遠方から来る参列者は宿泊も容易

デメリット
・料金は最も高額
・ご遺体が無いので一般的な葬儀とは少し趣が異なる
・焼香ができないところが多い。お線香も焚けないところが多い。

公民館や集会所

市の運営する公民館や町内会などの地域組合が運営する「集会所」「自治会館」と呼ばれる施設の中には、葬儀が可能なところもあります。

メリット
・会場の利用料は最安傾向
・近所の人が参加しやすい

デメリット
・葬儀社の負担が増えるため、別途費用が発生することも
・町内会や地域の組合に所属していなければ利用できない

ご自宅

ご自宅で葬儀を行う方もいらっしゃいます。スペースの課題がクリアできるなら、住み慣れた我が家から故人をお見送りするのも良いでしょう。

メリット
・会場料金がかからない
・利用条件や時間の制約もない
・落ち着いた場所で落ち着いて葬儀が可能

デメリット
・棺や祭壇のスペースが必要
・多数の人がご自宅に出入りする
・駐車場を確保できない場合が多い
・多くの人が出入りするかもしれないので片付けなどの準備が必要
・ご近所にも配慮を

葬儀会場で失敗を避けたいなら、あらかじめ話し合うのも〇

ご覧いただいたように、葬儀会場にも特色があります。しかし、いざという時にこれらを比較検討するのは意外と大変です。別れの悲しみから落ち着いた判断ができないかもしれませんので、あらかじめ家族や親戚と話し合っておくのも良いでしょう。生前から葬儀の話をするのは少し不謹慎に思われるかもしれませんが、死は誰にとってもいずれ訪れるものです。「終活」という言葉も一般的になっていますし、今から備えておくことは決して悪いことではありません。

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