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お墓を建てた人にお祝いはするもの?「建碑祝い」とは?

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お墓を建てた人にお祝いはするもの?「建碑祝い」とは?

「建碑(けんぴ)祝い」という言葉をご存じでしょうか?新しくお墓を建てた方に贈る、ご祝儀のようなものです。馴染みのない方が大半だと思いますが、実は、お墓を建てた時にご祝儀を贈るケースがあるのです。
本記事では、この建碑祝いについて、用意するケース・金額・包み方などを解説します。

お墓を建てた時にお祝いするケースとは?

お墓を建てる状況には、以下の3つのケースがあります。

①亡くなった方のために建てるケース
②生前にお墓を建てたケース
③お墓を建て替えたケース

建碑祝いを贈るのは「②生前にお墓を建てたケース」か「③お墓を建て替えたケース」です。ご遺族の感情を想像すればわかると思いますが、「①亡くなった方がいるケース」にはお祝いをしてはいけません。
②のように、生前にお墓を建てることを「寿陵」と言います。寿陵は、長寿・家内円満・子孫繁栄の3つの福を招く縁起の良いものと考えられています。生前墓が完成したご家庭には、遠慮なくお祝いしましょう。
また、「③お墓を建て替えたケース」とは、「すでにあるお墓を別の墓地・霊園に移動した」「古い墓石を新調した」といった場合です。こちらも、最近亡くなった方がいなければ、お祝いごととして大丈夫です。

お墓を建てたお祝いはいつするの?

タイミングとして良いのは、生前墓なら「建碑式」、建て替えなら「開眼法要(かいげんほうよう)」の場です。これらは、生前墓や建て替えのお墓が完成した際に催される法要で、「建碑式」は「お墓のお披露目会」、「開眼法要」は「お墓に故人の魂を込める儀式」という意味があります。
どちらも、僧侶様による読経が行われる、れっきとした仏教行事です。お墓が無事完成したことをお祝いしましょう。
先述した通り、生前墓を建てるのはお祝いごとにあたりますので、「建碑式」に招かれた場合は基本的には喪服を着用する必要もありません。男女共、略礼服か平服で大丈夫です。
建て替えの場合の「開眼法要」もお祝いごとにあたります。こちらも男女共、略礼服か平服で参加して構いません。ただしご注意いただきたいのは、「納骨式と一緒に行われる場合は弔事になる」という点です。慶事と弔事が一緒に行われる場合、弔事の意味合いの方が強くなるのです。建て替えの場合でも、最近(大体、一周忌以内)亡くなった方がいる場合は同時に納骨式が行われる場合があります。その際は、慶事とはみなされなくなるので、お祝いごととして臨んではいけません。「開眼法要はお祝いごと」という認識は間違いではありませんが、「ただし、納骨式が一緒に行われる場合は弔事が優先される」というのもセットで覚えておきましょう。

「建碑式」や「開眼法要」に呼ばれていない場合は?

友人・知人の関係性で、建碑式が執り行われない場合や、呼ばれていない場合には、建碑祝いをお渡ししないこともあります。ただし、日頃の感謝を伝えるのに良い機会でもありますので、ご用意するのも良いでしょう。

お墓を建てたお祝いはいくら包むべき?

建碑祝いとして包む金額には、地域ごとの慣習や親族間で多少異なります。一例としてご紹介すると、親族で2万円~3万円程度、友人であれば1万円程度です。
また、お金以外では、お菓子やお花などを贈ることもあります。

お墓を建てたお祝いの包み方は?

包み方にマナーがあるのでご注意ください。まず、使用する包みは、「不祝儀袋」ではなく、一般的なお祝いと同じく「祝儀袋」を利用します。赤白の水引のあるもので、表書きには「建碑御祝」「建立祝」などと記載します。
繰り返しになりますが、改葬の場合でも、お墓の持ち主の方のお身内が一年以内に亡くなっている場合は、弔事となります。この場合は不祝儀袋を使い、表書きは「御霊前」ではなく、「御仏前」とします。
ちなみに、直近で亡くなった方のために建てたお墓の開眼法要の場合、同日に納骨式が開かれることが多いです。こちらも弔事となりますので、「建碑祝い」ではなく「御仏前」をご用意します。

お墓を建てた人にお祝いはするもの? まとめ

本記事をまとめますと以下のようになります。
・生前墓や建て替えのお墓が完成したときには、「建碑祝い」を贈る。
・ただし建て替えの場合でも、亡くなってから一年以内の故人がいれば、建碑祝いは贈らない。
・生前墓なら「建碑式」、建て替えなら「開眼法要」の際に持参する。
・包む金額は、地域ごとの慣習や親族間で多少異なる。一例としては、親族で2万円~3万円程度、友人であれば1万円程度。
・「建碑祝い」は祝儀袋に包み、表書きは「建碑御祝」または「建立祝」。
建碑祝いを贈る機会はそれほど多くはありません。しかし、生前墓(寿陵)には相続税の節税効果があることから、近年注目されていますし、実家のある地方から都市部に引っ越して働く方も昔よりは増えています。今後、建碑式や建て替えの開眼法要に招かれる機会も増えていくかもしれません。本記事の内容をお役立ていただければ幸いです。

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