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御朱印帳の正しい保管方法とは?保管場所の選び方や処分方法も解説

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御朱印帳の正しい保管方法とは?保管場所の選び方や処分方法も解説

御朱印ブームのさなか、たくさんの御朱印を集めた人も多いかと思います。改めて御朱印帳を開いてみると、寺社を巡った当時の思い出がよみがえってくるでしょう。
しかし、いっぱいになった御朱印帳の保管方法で困っていませんか。

御朱印は、もともとはお寺に写経を納めた証明としてもらえるものでした。神様や仏様の分身ともいえるありがたいものであるため、大切に保管しなければなりません。
この記事では、御朱印帳の保管方法や、もし処分する必要が出てきたときの方法について解説します。

御朱印帳の保管場所はどこがいい?

御朱印帳は、どこに置いてもよいわけではありません。保管に適した場所と、その理由を知っておきましょう。

基本は神棚や仏壇

自宅に神棚や仏壇がある場合は、そこに置いて保管します。
お札やお守りと同じように、大切に扱いましょう。
なお、神棚や仏壇が小さく、置くスペースを確保できない場合は別の場所でも問題ありません。

神棚や仏壇がない場合はホコリ・湿気を避けられる場所

御朱印帳をホコリや湿気から守れる場所を用意して、保管します。
できれば神棚のように、自分の目線より高い場所を選びましょう。目線より低い位置に置くと、神仏を見下すことにつながるためです。本棚やクローゼットの上段でも構いません。

なお御朱印帳は紙製のため、湿気が多い場所に保管していると、カビが生える恐れがあります。必要に応じて、乾燥剤も活用しましょう。

御朱印帳の保管ケースはどれがいい?

御朱印帳はむき出しで置かずに、保管用のケースに入れることをおすすめします。さまざまな種類があるため、予算や御朱印帳の冊数に合わせて選びましょう。

桐製の御朱印帳ケース

桐は、御朱印帳の保管に最適な素材です。
着物は桐タンスに保管するとよいという話を聞いたことがある人もいるでしょう。
桐には下記のような効果があり、昔から大切なものを保管するために用いられてきました。

  • 防湿
  • 防虫
  • 難燃

桐の難燃性は、御朱印帳ケースが燃えないという意味ではありません。もしケースの表面が燃えても、中に入れた御朱印帳まで火が回ることを防げるという意味です。桐のケースを選ぶことが、火事への備えにもつながります。

プラスチック製のケース

桐製のケースは高価なため、プラスチック製のケースで代用するのもよいでしょう。ケースに入れる際には、湿気対策として乾燥剤も一緒に入れておくと安心です。

御朱印帳立て

ケースだけでなく、スタンド型の御朱印帳立ても販売されています。
スタンド型では見せる収納が可能なため、気に入っている御朱印を飾りながら保管したいときにおすすめです。

御朱印帳の保管方法で困ったときの考え方

御朱印帳の保管方法を考えていると、「本当にこれで合っているの?」と不安になるときもあるかもしれません。その際は、御朱印が持つ本来の意味を思い出してみましょう。

御朱印は、寺社を参拝した記録であると同時に、神様や仏様と縁を結んだ証です。また御朱印には神様や仏様の名前が書かれているため、神仏の分身であるとも考えられています。
どこで、どんな風に保管すれば、神様や仏様に心地よく過ごしてもらえそうですか?
想像してみると、「きっとこの方法がよいのでは」というアイデアが浮かんでくるはずです。

集めた御朱印はいつまで保管するべき?

御朱印は神様や仏様の分身であるため、一生大切に保管することが望ましいといえます。

一生保管すると聞くと「自分が死んだあとはどうするの?」と疑問に思うかもしれません。
実は、御朱印帳は副葬品として棺に入れてもらうことが可能です。
家族に頼んだり、エンディングノート(終活ノート)を作る際に希望を書いたりするとよいでしょう。
特にお寺の御朱印は、仏教において功徳を積んだ(よい行いを積み重ねた)証です。あの世で閻魔様に見てもらうことで、極楽浄土に行けるという考え方も存在します。

もちろん、棺に入れないという選択も可能です。思い出の品として、家族や親しい人に持っていてもらうのもよいでしょう。

御朱印帳を処分する方法はある?

御朱印が持つ本来の意味を考えれば、処分せずに一生持っていることがベストです。
しかし、どうしても手放さざるを得ないときもあるかもしれません。
そんなときには、神社やお寺でのお焚き上げをおすすめします。
ごみとして捨てる、売るなどの処分方法はできるだけ避けましょう。

神社やお寺に直接持っていけないときは、郵送でのお焚き上げをお願いすることも可能です。郵送を利用したお焚き上げに対応している寺社は、インターネットで見つけられます。

お焚き上げについては、以下の記事をご覧ください。
お焚き上げとは?いつ行うの?意味やタイミングについて解説します

御朱印は神仏の分身と考え大切に保管を

御朱印は、神仏と縁を結んだ証です。多くの御朱印が書かれている御朱印帳は、ホコリや湿気を避けられる場所で、大切に保管してください。
もし御朱印帳を手放す場合は、神仏とご縁があったことに感謝しながら、お焚き上げをお願いするとよいでしょう。

御朱印帳を一生保管し、棺の中に入れてもらうことを希望する場合は、前もって家族に話しておくことをおすすめします。
普段は言い出しにくいかもしれませんが、お盆やお彼岸にお墓参りをしたときなら、伝えやすいはずです。

御朱印を集めることは、功徳を積むことでもあります。
生きている人が、故人の代わりに御朱印を集めることが追善供養となり、故人がよりよい世界に生まれ変われると考えられています。
あなたの御朱印集めも、故人やご先祖様の幸せにつながっているかもしれません。
この機会に、供養について考えてみてはいかがでしょうか。
また「以前はよく神社やお寺に行ったけれど、最近は行かなくなったな」と感じている人は、御朱印集めを再開してみるのもよいでしょう。

追善供養や供養の意味については、以下の記事をご覧ください。
追善供養とは?生者が故人のためにできる唯一のこと
そもそもご供養の意味とは?