お役立ちコラム お墓の色々

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5月の季節の行事・イベント・風物詩といえば?お墓参りのタイミングも紹介

供養・埋葬・風習コラム

新緑がまぶしく、爽やかな風が心地よい5月。大型連休のゴールデンウィークもあり、行楽や旅行を楽しむ人が増える季節です。また、端午の節句をはじめとした伝統行事など、自然の恵みや家族の絆を感じる機会が多い月でもあります。そんな5月には、どのような行事や風物詩があるのでしょうか?

今回は、5月の季節の行事やイベント、風物詩を順に紹介し、お墓参りに良いとされるタイミングについても紹介していきます。

5月はこんな月

さわやかな風が吹き抜ける5月

二十四節気の「立夏」を迎え、春から初夏へと季節が移り変わる5月は、梅雨入り前で晴天が続く日も多く、全国的に過ごしやすい気候となるため、外での活動にぴったりの月です。

ただ、日差しの力強さが増し、半袖で過ごせるような日がある一方で、朝晩はまだ冷えることがあり、地域によっては寒暖差が大きいことも特徴のひとつです。新緑の季節とも言える5月は、一般的に田植えの季節でもあり、各地で、水が張られた田んぼ一面に青々とした苗が広がる様子が見られます。

皐月(さつき)と呼ばれる由来

5月には「皐月(さつき)」という別名があります。「さつき」は、子どもの名前に使われることもあり、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。これは和風月名という日本古来の月の呼び名です。

「さつき」という読みは、日本書紀や万葉集の時代から使われていたとされ、由来は諸説ありますが、稲の苗である「早苗」「小苗」(さなへ)を植える月であったことから、「早苗月」「小苗月」(さなえづき)と呼ばれていたものが変化したとする説が有力なようです。その他、古い言葉で「さ」が田植えや田んぼ、田の神様を意味していたということから、稲作の月「さつき」となったという説もあります。

ゴールデンウィークと五月病

5月といえば、大型連休の「ゴールデンウィーク」があり、行楽や旅行を楽しむ人で各地がにぎわいます。一方で、新生活の緊張が少しゆるむ時期でもあり、連休明けには「五月病」と呼ばれる、気分の落ち込みややる気の低下を感じる人も少なくありません。無理をせず、上手にリフレッシュしながら過ごすことが大切です。

5月の行事・イベント・風物詩

こどもの日/端午の節句

5月5日は、男の子の成長を祝う「端午(たんご)の節句」として親しまれ、鯉のぼりや五月人形を飾るほか、菖蒲湯に入ったり、柏餅やちまきを食べたりする風習があります。

端午の節句は、もともと古代中国の厄払いの行事が宮中に伝わり、日本古来の「五月忌み(ごがついみ)」という風習と結びついたものとされています。五月忌みは、田植えを行う女性が家に籠り、菖蒲やヨモギで穢れを祓い、五穀豊穣を祈る習わしでした。その後、武家文化の影響を受け、「男の子の節句」として定着していったと考えられています。

また戦後、この日は国民の祝日「こどもの日」に制定され、現在では男の子の成長を祝う風習を残しつつ、すべての子どもの健やかな成長と幸福を願う日として広く親しまれています。

端午の節句やこどもの日については、こちらで詳しく解説しています。

端午の節句とは?〜起源や歴史、鯉のぼりの由来などを解説〜

ゴールデンウィーク

ゴールデンウイークは、4月末から5月上旬にかけて、複数の祝日や土日が連なる春の大型連休です。「ゴールデンウイーク」という呼び方は、映画業界が興行のために名付けたことがきっかけで広まったと言われています。

この期間には、上記で紹介した「こどもの日(5月5日)」のほか、「昭和の日(4月29日)」、「憲法記念日(5月3日)」、「みどりの日(5月4日)」といった祝日があり、いずれかが日曜日と重なると、次の平日が振替休日となることもあります。各地でさまざまなイベントが開催され、全国的に帰省や旅行、レジャーを楽しむ人も多く、高速道路や鉄道、飛行機の混雑もこの時期の風物詩となっています。

2025年は、昭和の日(4月29日)が火曜日なので、その後3日の平日を挟みますが、みどりの日(5月4日)が日曜日にあたることから、こどもの日の翌日である5月6日(火)が振替休日となり、5月3日〜6日は4連休となっています。

母の日

5月の第2日曜日は、母親への感謝を表す「母の日」として親しまれています。アメリカ発祥の風習で、日本には大正時代に伝わり、戦後、全国的に広まりました。カーネーションを贈る習慣は、「母の日」の提唱者であるアンナ・ジャービスという女性が、亡き母を偲び、祭壇に白いカーネーションを捧げたことに由来するとされています。現在では、花に限らず、プレゼントや食事など、さまざまな形で母への感謝を伝える日となっています。

春の運動会

学校や地域の行事としてだけでなく、会社のイベントなどとして行われることもある「運動会」は、子どもにとっても大人にとっても、仲間と協力する喜びや達成感を味わえるだけでなく、子どもの成長を見守ったり、地域・職場の交流を促進したりする場にもなっている、一大イベントです。

以前は秋の10月に開催されるのが主流でしたが、近年、5月に春の運動会を開催するところが増えています。その背景として、台風が発生しやすい10月よりも天候が安定していることや、近年残暑が厳しくなり10月でもまだまだ暑いため、5月の方が熱中症のリスクを軽減できるということがあるようです。また、地域によっては、春に規模の小さい小運動会を、秋に大運動会を開催していたところを、春の開催のみとする動きも見られるようです。

5月の祝日や風物詩

八十八夜

「夏も近づく八十八夜…」と歌われる『茶摘み』の歌で知られる八十八夜は、日本独自の暦「雑節(ざっせつ)」のひとつで、立春を1日目と数えた88日目を指します。立春も雑節も太陽の動きによって決まることから日付は固定されておらず、2025年は5月1日です。

霜の心配が減り気候が安定してくることから、農作業を本格的に始める目安とされてきました。「米」の字を分けると八十八になることや、末広がりの「八」が重なることから、農業にとって縁起の良い日ともされています。

また、この時期に摘み取られる新茶は、昔から不老長寿を願う縁起物として特別に扱われてきました。埼玉県や静岡県、京都府などの茶の産地では、新茶を楽しむイベントも開催されています。

祝日が最多

5月は、一年間で唯一、祝日が3日あり、しかも連続で制定されています。上記で紹介したように、土日も合わせると連休が続くため、これらの祝日を含む期間は「ゴールデンウイーク」と呼ばれています。それぞれの祝日について紹介します。

5月3日「憲法記念日」

1947年5月3日に日本国憲法が施行されたことを受け、「日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する」という趣旨で制定された祝日です。日本国憲法は、明治天皇の誕生日で、当時「明治節」という祝日とされていた11月3日に交付され、半年の準備期間をおいて施行されました。この日は、憲法に関わる大会や講演会が開催されることもあります。

5月4日「みどりの日」

自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ」日とされています。

もともとは、平成元年から、それまで昭和天皇の誕生日だった4月29日を「みどりの日」と定めていました。しかし、2007年(平成17年)の法改正の際、4月29日を「昭和の日」と定めることに伴い、若葉の時節であり、ゴールデンウイーク中で「憲法記念日」と「こどもの日」に挟まれて「国民の休日」とされていた5月4日に変更されました。

5月5日「こどもの日」

「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」日として制定されました。子どもに関する風習に合わせ、3月3日の「ひな祭り」、5月5日の「端午の節句」、これらを合わせた5月3日などの案がありましたが、5月3日は憲法記念日とすることとなったため、季節のよい5月5日に決まったと言われています。

潮干狩りや蛍狩り

潮干狩りは、江戸時代からレジャーとして親しまれてきたこの季節の風物詩です。春から初夏にかけての時期は、あさりが旬を迎える上に、昼間が大きな引き潮になりやすいということで、潮干狩りのベストシーズンとされ、全国の潮干狩り場には毎年多くの人が訪れます。

また、5月下旬に飛び始める蛍も古くから親しまれ、初夏の風物詩となっています。多くの人が、蛍が多く見られるスポットや、ホタル祭りなどのイベントに足を運び、幻想的な風景を楽しんでいます。

5月のお墓参りにおすすめのタイミング

ゴールデンウイーク・こどもの日

ゴールデンウィークは連休が多く、家族の予定を合わせやすいため、お墓参りに適した時期です。遠方に住む家族も集まりやすく、家族揃ってご先祖様に手を合わせる良い機会となるでしょう。

特に5月5日の「こどもの日」は、子どもの幸せを祈る日であり、男の子の成長を祝う「端午の節句」でもあります。この日にお子さんの成長を報告し、日頃の感謝を伝えることで、ご先祖様も喜ばれるでしょうし、お子さんにとっても、ご先祖様を身近に感じる大切な時間となるでしょう。

母の日

最近では、「母の日参り」といって、母の日に亡きお母様のお墓参りをする方が増えているようです。カーネーションをお供えし、「産み育ててくれてありがとう」「見守っていてくれてありがとう」と感謝をこめて手を合わせることで、家族の絆を改めて感じる機会にもなるでしょう。お供えする花は白いカーネーションも良いですが、四十九日を過ぎていれば白にこだわらず、ピンクや赤なども選べます。

まとめ

5月の季節の行事やイベント、風物詩について紹介してきました。4月までと比べて、ぐっと過ごしやすくなり、爽やかな初夏ならではの行事やイベントも多く開催されます。

ゴールデンウイークなどは各地で混雑が予想されるため、家族でのお出かけやお墓参りも予定は早めに立て、無理のない計画でゆとりを持って過ごせるようにしましょう。

また、新緑の季節ということで、お墓周辺の草木も力強く茂り始めます。草取りや剪定など、早めにお墓の手入れをしておくと安心です。

お墓参りのマナーや、雑草対策、カーネーションをはじめ、この季節のお墓参りにおすすめの花についての記事もありますので、合わせてご覧ください。