お役立ちコラム お墓の色々
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－ 供養をきわめる －
【2025年（令和7年）】春・秋のお彼岸はいつ？〜お彼岸の意味やお墓参りの作法も解説〜
「暑さ寒さも彼岸まで」と言いますが、3月のお彼岸が近づき、次第に春の訪れを感じる季節となっています。お彼岸というと、お墓参りに行くことを習慣にされている方も多いと思いますが、「お彼岸には、どのような意味があるのだろう？」「今年のお彼岸はいつだったかな？」「期間中のどの日にお墓参りに行くのがいいのだろう？」など、実はよく分かっていないことがあるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、2025年のお彼岸の期間と合わせて、お彼岸にお墓参りをする理由や、お墓参りをする際の作法やマナーについて解説して行きます。何かと慌ただしくなるこの時期ですので、この記事を参考に、余裕のあるスケジュールを立てていただけたらと思います。
お彼岸とは？
お彼岸は、3月の「春分の日」、9月の「秋分の日」を中日（ちゅうにち）とし、その前後3日間を合わせた7日間のことを指します。ご先祖さまを供養し、感謝の気持ちを捧げる期間と考えられており、この期間にお墓参りをしたり、寺院で開催される「お彼岸法要」「彼岸会（ひがんえ）」と呼ばれる法要に参加したりするのが一般的なならわしとなっています。 また、仏教では、修行の期間としても位置付けられています。「六波羅蜜（ろくはらみつ）」と呼ばれる6つの教えを実践することで、悟りの境地に到達することができると言われています。
お彼岸のお墓参りをするのはなぜ？
「彼岸（ひがん）」とは、仏教において仏様やご先祖様が住む世界である「あの世」のことを指し、太陽が沈んでゆく遙か西にあると伝えられてきました。春分の日と秋分の日は、太陽が真東から登り真西へ沈みます。そのためこの時期は、この世に最も彼岸（あの世）が近づき、ご先祖さまに思いが届きやすい時期と考えられ、お墓参りや法要など手厚い供養をするようになったと伝えられています。
お彼岸のお墓参りは、日本独自の文化
ここまでに紹介した通り、お彼岸のお墓参りは仏教的な意味を持つならわしですが、実は、日本独自の文化であることをご存知でしょうか？インドや中国など、仏教の信仰がある他の国には、お彼岸にお墓参りや法要をするといった文化はありません。
日本では古くから、作物を作るときに欠かせない太陽や自然、自分たちを守ってくれる先祖の霊に感謝しお祀りする文化が根付いていました。春分、秋分には五穀豊穣を願ってお供えをする「日願（ひがん）」という習わしがあり、これに仏教の「彼岸」の考え方が融合する形で、「お彼岸」の行事になったとも言われています。
このような理由もあってか、神道でも、お彼岸にはご先祖様への感謝を伝える意味でお墓参りをします。
お彼岸の歴史や成り立ち、六波羅蜜などについては、こちらで詳しく解説しています。
2025年のお彼岸はいつからいつまで？
春分の日や秋分の日は、国立天文台で観測されている太陽の地位を元に定められるため、それに伴ってお彼岸の日付も年によって前後します。2025年の春秋のお彼岸の日程をご紹介します。
2005年（令和7年）春のお彼岸はいつ？
2025年の春分の日は、3月20日(木)ですので、春のお彼岸は、3月17日(月)〜23日(日)までの7日間となります。
3月17日（月）： 彼岸入り
3月18日（火）
3月19日（水）
3月20日（木・祝／春分の日）： 中日
3月21日（金）
3月22日（土）
3月23日（日）： 彼岸明け
今年の春分の日は平日に挟まれているため、最後の土日にお墓参りへ行くという人も多いかもしれません。4月からの新年度に向けてなにかと忙しい時期でもありますから、余裕を持った予定を立てましょう。
2025年（令和7年）秋のお彼岸はいつ？
2025年の秋分の日は9月23日(火)ですので、秋のお彼岸は、9月20日(土)〜26日(金)の7日間となります。
9月20日（土）： 彼岸入り
9月21日（日）
9月22日（月）
9月23日（火・祝／秋分の日）： 中日
9月24日（水）
9月25日（木）
9月26日（金）： 彼岸明け
このお彼岸の前の週は、9月15日(月)が敬老の日（祝日）となるため、9月13日(土)〜15(月・祝)が三連休となります。もしお彼岸の週が忙しいという場合には、この連休を利用してお墓参りをするなど、無理のないスケジュールを立てると良いでしょう。
お彼岸のお墓参りの作法とマナー
いつ、どの時間帯に行くのか？
お彼岸のお墓参りに「どの日に行かなければいけないか」という決まりは特にありませんので、期間内の無理のない時間にお参りすると良いでしょう。一般的には、祝日でもあるお彼岸の中日、つまり、あの世との距離が最も近づくとされる春分の日・秋分の日（中日）に訪れる人が多いようです。
お墓参りのタイミングについては昔から、仏様やご先祖様に敬意を払い後回しや先延ばしにしないという意味で、できれば午前中に、もしお彼岸の期間内に行けない場合は前倒しでお参りすることが好ましく、何かのついでにお参りへ行く「ついで参り」も避けた方が良いとされてきました。
とはいえ現代は忙しい方も多く、これら全てを守ることは難しいという場合もあると思います。その場合、無理をする必要はありません。大切なのは供養の気持ちですので、心穏やかに故人やご先祖様と向き合えるよう可能な範囲で調整し、余裕のある計画を立てると良いでしょう。
お墓掃除
お墓とその周囲をきれいにしておくことも供養につながるため、お墓参りに合わせて掃除も行いましょう。
お墓に着いたらまず、挨拶としてお墓に向かって合掌または一礼をしてから、掃除に取り掛かります。
溜まった落ち葉や汚れを取り除き、雑草が生えていたら抜いておきます。花たてや線香皿などは綺麗に洗い、墓石には柄杓で水をかけて綺麗に拭きます。このとき、いたんでいる箇所がないかもチェックしておくと良いでしょう。
お墓参り
掃除が終わったら、お参りします。お供物、花、水をお供えし、線香とローソクに火をつけて、こちらも宗派の作法に沿って供えます。
その後手を合わせ、ご先祖様への感謝や、家族が無事に暮らしていることなどを伝え、これからも見守っていただけるようお祈りしましょう。お経や名号（みょうごう）、お題目を唱えても良いでしょう。
神道の場合は、榊（さかき）、水、塩、お神酒をお供えし、ローソクを灯します。「二礼、二拍手」の後そのまま手を合わせてお祈りし、最後に「一礼」します。
お参りが終わったら、ゴミが残ったり動物に荒らされたりしないよう、ローソクやお供えを持ち帰り、墓地や霊園の規則に沿って後片付けをしましょう。
その他、お彼岸にやると良いこと
仏壇や神棚の掃除
仏壇や仏具の掃除は、お彼岸に入る前日までに済ませ、彼岸入り当日には新しい花をお供えできると良いでしょう。
また、お彼岸の７日間お墓だけではなく、お仏壇の掃除やお参りも、供養のために大切にされています。
は、毎日線香をたむけて手を合わせましょう。
お彼岸法要・彼岸会への参加
お寺では、そのお寺の檀家やお墓を持っている人々のために、彼岸法要や彼岸会と呼ばれる合同の法要が開かれるところもあります。お寺の本堂や霊園で行われることが多いですが、自宅に僧侶を呼んで個別に営む場合もあるようです。
仏教の教え「六波羅蜜（ろくはらみつ）」の実践
仏教においてお彼岸は、彼岸（悟りの境地）へ渡るための「六波羅蜜(ろくはらみつ)」と呼ばれる６つの教えを一つずつ実践する期間としても位置付けられています。
教えの内容は、「ルールを守り、自らを律して生活すること」「努力を怠らず、全力で物事にあたること」といった、普段から心がけたい大切なことばかりです。
「六波羅蜜」については、前述の「お彼岸とは」でも紹介したこちらの記事で詳しく紹介していますので、あわせてご覧ください。
まとめ
お彼岸のお墓参りは、日本で昔から大切にされている「自然や命に感謝する心」「先祖を敬う心」から発展してきた文化です。お墓参りの際はぜひ、ご先祖さまとお話をするような気持ちで手を合わせ、日々の感謝を伝えてみてください。ご先祖様も喜ばれ、あなたや家族の心も温かくなることでしょう。
お彼岸の頃は、春も秋もイベントや行事が多いだけでなく、季節の変わり目で体調を崩しやすい時期でもあります。ご先祖様に、家族一同が元気で健康に過ごしている様子を報告するためにも、余裕のあるスケジュールを立て、無理なく過ごすようにしましょう。
お彼岸のお墓参りやお供えについては、こちらもあわせてお読みください。
