お役立ちコラム お墓の色々
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- 供養をきわめる -
映画「ほどなく、お別れです」で注目の葬祭プランナーとは?役割と仕事内容を解説します

2026年2月6日、葬儀業界を舞台にした感涙のベストセラー小説「ほどなく、お別れです」が実写映画として公開されました。主人公・清水美空を浜辺美波さんが演じており、葬祭プランナーとして葬儀という非日常の現場で葛藤しながら成長していく姿が描かれています。
映画を見て、葬祭プランナーとはどんな仕事なのか気になった方もいるのではないでしょうか?
葬祭プランナーとは、人生の最期に寄り添い、ご遺族とともに葬儀をつくり上げる専門職です。今回は、葬祭プランナーの役割や仕事内容、向いている人の特徴、また葬祭ディレクターや納棺師との違いについて詳しくご紹介します。
葬祭プランナーとはどんな仕事?
葬祭プランナーとは、ご遺族と打ち合わせを行い、葬儀の内容を計画・提案し、通夜、葬儀の式典運営、アフターフォローに至るまで、一連の流れをトータルでサポートする仕事です。
式典を進行するだけではなく、ご遺族の想いを形にするプランニング能力とご遺族の深い悲しみに寄り添う思いやりの心が求められます。
現代の葬儀における役割
近年、葬儀の形式や規模は多様化しており、かつて主流だった大規模な「一般葬」に代わり、親しい方のみで見送る「家族葬」や宗教色を排した「自由葬(無宗教葬)」など故人らしさを重視したスタイルが増えています。
形式にとらわれない自由な見送りが可能になったからこそ、葬祭プランナーには以下のような高度で幅広い知識が必要です。
- 宗教・宗派の知識: 各宗旨に合わせた礼法や儀式の理解
- 会場・設営の知識: 自宅、斎場、寺院など場所に応じた設営
- 地域文化の知識: その土地特有の風習や慣習への配慮
そして、これらの知識を踏まえたうえで遺族に寄り添い、その人らしいお別れを形にする想像力と企画力が求められます。
大切な人を送り出す葬儀の流れや必要なものを知っていますか?こちらの記事で詳しくご紹介しています。
◆葬儀の準備から納骨式までの流れや必要なものを時系列順に解説
家族葬についてもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事でご紹介しています。
葬祭プランナーの仕事内容
葬祭プランナーの業務は多岐にわたります。各葬儀会社によって細かな分担は異なりますが、一般的には以下の流れをすべて担当します。
- 搬送、安置の対応:ご遺体の搬送、安置場所の手配
- 打ち合わせとプラン提案:宗教・宗派、葬儀の種類・規模、予算、故人の遺志やご遺族の希望を丁寧に聞き取り、プランを作成
- 手配業務: 式場、火葬場、僧侶(宗教者)、祭壇、供花、遺影などの準備
- 当日の運営: お通夜・告別式の進行管理、参列者の案内
- アフターケア:葬儀後の法要、返礼品、相続や供養、遺品整理の相談など
大切なケア「グリーフケア」とは?
葬祭プランナーの大切な役割の一つとして、「グリーフケア」があります。
グリーフ(Grief )とは、大切な存在を失ったことによる深い悲しみや悲嘆、喪失によって心や身体に現れる次のような様々な反応や状態のことを指します。
- 大切な人を亡くしてとめどなく涙があふれ、言葉にならない
- 絶望感や無力感を抱える
- 眠れなくなる
- 食欲がなくなる
- 感情の起伏が激しくなり、躁鬱の症状が見られる
これらは決して異常なことではなく、誰にでも起こり得る自然な反応で、このような状態にある人に寄り添いサポートすることをグリーフケアと言います。
葬祭プランナーは医師やカウンセラーではありませんが、深い悲しみにあるご遺族の気持ちを否定せず、安心して話せる存在であることが大切な役割です。葬儀という儀式そのものが、悲しみを整理する大切な時間でもあります。
グリーフケアについて、もっと詳しく知りたい方は、こちらの記事をお読みください。
◆グリーフケア・遺族ケアとは?意味や悲しみに寄り添う方法を解説します
葬祭ディレクターとは?
葬祭プランナーに似た職種で、葬祭ディレクターがあります。
葬祭ディレクターとは、厚生労働省認定の民間資格「葬祭ディレクター技能審査」に合格した人が名乗ることのできる専門職です。試験には1級(実務経験5年以上)と2級(同2年以上)があり、宗教知識から幕張り(まくばり:祭壇や会場の設営技術)、司会まで、幅広いスキルが試されます。
葬祭プランナーと葬祭ディレクターは、次の表のような違いがあります。
| 葬祭プランナー | 葬祭ディレクター | |
|---|---|---|
| 役割 | 人生観をヒアリングし提案を形にする | プランを現場で具体化、統括する |
| メインの業務 | 接客・提案が中心 | 葬儀を企画・運営・進行する実務責任者 |
| 舞台で例えると | 演出家・脚本家 | 舞台監督 |
このように役割に違いはありますが、明確に上下関係があるわけではありません。どちらの役割も兼ねる場合もあり、葬祭において頼もしい存在です。
納棺師とは?
納棺師とは、亡くなった方の身体をきれいに整え、棺に納める仕事です。主に葬儀における「納棺の儀」を執り行います。
映画の中で、Snow Manの目黒蓮さん演じる漆原礼二は、プランナーの他に「納棺師」としての顔も持っています。
また、2008年公開の映画「おくりびと」で本木雅弘さんが演じた納棺師の姿は、日本のみならず世界的にも注目を集めました。
納棺師になる場合は、必要な資格はなく、納棺専門の会社に就職する、または専門学校に通学する方法があります。
納棺の儀
納棺の儀とは、故人の旅立ちの準備を整え、棺に納める儀式で、「末期の水(まつごのみず)」「湯灌(ゆかん)」「死化粧(しにげしょう)」の流れで行います。
末期の水:故人の口元を水で潤します。ただし、宗派や地域によっては行わない場合もあります。
湯灌:身体を洗い清め、死装束または故人らしい服装(洋服、スーツなど)に着せ替えます。
死化粧:髪型や身なりを整え、必要であれば爪を切り、髭を剃り、お化粧をします。
納棺の儀は、必ずしも納棺師が行うとは限らず、葬儀会社によっては担当者が納棺の儀を行うこともあります。 この儀式はご遺体の身支度をするだけにとどまらず、ご遺族が故人に触れ、感謝を伝える最後の時間でもあり、こうした一つひとつの儀式が、「きちんと見送れた」という心の整理につながっていきます。
湯灌の儀については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
死化粧については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
◆死化粧はいつ誰が行うの?〜タイミングや注意点、費用について解説します〜
葬祭プランナーになるには?
葬祭プランナーになるために必要な資格はなく、未経験からでもスタートすることのできる職種です。
専門的な知識やマナーは、入社後の研修や実地で学ぶことが一般的です。 葬祭プランナーの求人は、一般的な転職サイトやハローワーク、各葬儀会社の採用ページで見つけることができます。
向いている人の特徴
「ありがとう」と直接感謝されるやりがいの大きな仕事ですが、精神的・体力的なタフさも求められます。
葬祭プランナーは、特別な資格以上に、以下のような人柄や共感力が問われる仕事です。
- 相手の立場になって考えられる
- 人の気持ちに寄り添える
- 細やかな気配りができる
- 急な変更やアクシデントにも落ち着いて対応できる
- マナーや礼儀を大切にする
こうした姿勢が、ご遺族の安心につながります。
葬祭プランナーに相談するには?
ご遺族として、葬祭プランナーに相談したい場合は、地域の葬儀会社へ連絡を入れます。最近では、もしもの時に慌てないよう、元気なうちに相談する「事前相談(生前相談)」を利用する方も増えています。
いざという時に慌てないためにもできれば事前(生前)に考えておきたいこととして、葬儀の内容以外にも
- お墓はどうするのか
- 納骨はいつ行うのか
- 永代供養という選択肢はあるのか
といった点もあります。
自分らしい最期を迎えたいという終活の一環として、残されるご家族への負担を減らしたいとお考えの方は、「今を幸せに生きる」ために早めの準備をおすすめします。
また、葬儀の準備と同時に、納骨先やお墓についても検討しておくことで、その後の手続きがスムーズにもなります。一般墓・永代供養墓など選択肢は様々です。事前に知識を深めておけば、納得のいく選択ができるでしょう。
生前相談をおすすめする詳しい理由は、こちらの記事でご紹介しています。
◆生前にお墓や葬儀場・葬儀会社などを検討するのがおすすめな理由とは
まとめ
葬儀は、故人を送り出す一生に一度の大切な儀式です。大切な人とのお別れを、後悔のない時間にするために、信頼できる葬祭プランナーの存在は大きな支えになります。
小説・映画「ほどなく、お別れです」を通して、その舞台裏で奔走する葬祭プランナーの情熱や葛藤に触れることで、改めて「命の送り出し方」について考えるきっかけになるかもしれません。
葬祭プランナーは「葬儀のプロ」ですが、私たち、お墓きわめびとの会は、「お墓、墓石のプロ」です。葬儀はゴールではなく、その後の供養やお墓選びへと続いていきます。お墓に関するお悩みがあれば、どんなことでもお気軽にご相談ください。
いざ終活を始めようと思っても、「何から手をつければいいのか」と戸惑う方も少なくありません。お墓きわめびとの会では、お墓のことはもちろん、その先にある終活や供養全般についても幅広くお手伝いしております。