お役立ちコラム お墓の色々

お役立ちコラム お墓の色々

- 供養をきわめる -

成道会(じょうどうえ)とは?仏教誕生のきっかけとなった日について解説

供養・埋葬・風習コラム

成道会(じょうどうえ)とは?仏教誕生のきっかけとなった日について解説

寒さが厳しくなってくる12月、各地のお寺では法要やお粥の振る舞いが行われます。
これは成道会(じょうどうえ)という仏教の重要行事です。お釈迦様が悟りを開いた日を記念して、さまざまな催しが行われます。
この記事では成道会とは何か、お寺で何をするのかを解説します。

成道会とは

成道会とは、お釈迦様が悟りを開いたことを祝う行事です。
12月8日に行われます。
成道は、悟りを開くという意味です。
旧暦12月には臘月(ろうげつ)という異名もあるため、臘八会(ろうはちえ)と呼ぶこともあります。

今から約2500年前、お釈迦様が悟りを開いたことが、仏教誕生のきっかけとなりました。
仏教は現代社会でも、人々の心のよりどころとして大切にされています。
成道会は、仏教を生み出し、人々に教えを広めたお釈迦様に感謝するために行われます。

三大法会(さんだいほうえ)とは?それぞれの日程について

成道会を行う12月8日は、仏教でとても重要な意味を持つ日です。
お釈迦様の誕生日である4月8日、亡くなった日である2月15日と合わせて三仏忌(さんぶっき)、または三仏会(さんぶつえ)と呼んでいます。
この3つの日は、どの宗派でもお寺で法要が営まれます。
それぞれの法要には名前もついています。12月8日は、すでにご紹介した成道会です。
4月8日は灌仏会(かんぶつえ)、2月15日は涅槃会(ねはんえ)と呼ばれています。
さらに3つの法要を合わせて、三大法会(さんだいほうえ)という総称も存在します。

成道会は多くのお寺で新暦12月8日に行いますが、涅槃会や灌仏会は1ヶ月遅れで行うお寺も少なくありません。これは、できるだけ旧暦に近い日程で法要を行うためです。
三大法会に参加する場合には、お寺のホームページなどで事前に日程を確認しておくとよいでしょう。

お釈迦様が悟りを開くまでの出来事

お釈迦様は、多くの苦難を乗り越えて悟りを開きました。お釈迦様が経験した出来事が、現在の成道会で行われることにも関係しています。

お釈迦様の出家

約2500年前、お釈迦様は釈迦族の王子として生まれました。
王子として不自由のない生活を送り、結婚して子供も授かっていました。
しかしある出来事により、お釈迦様は出家を決意します。
城門の外で、年老いた人、病気にかかった人、死者を運ぶ葬列を見たのです。お釈迦様は、人間が老い、病、死から逃れられないという現実に悩みます。
その後、再び城門の外に出たとき、出家した修行者を見かけました。苦しみを感じさせない修行者の姿に心を動かされ、お釈迦様もまた出家して修行者となりました。お釈迦様が29歳のときです。

厳しい修行では悟りを開けないと気づく

出家したお釈迦様は、6年にわたり山の中で断食などの修行を行います。しかし衰弱するほどの厳しい修行を続けても、悟りを開くことはできませんでした。
やがて厳しい修行では悟りを開けないと気づいたお釈迦様は、山を下りることを選びました。
このときの様子を描いた掛け軸を「出山釈迦図(しゅっさんしゃかず)」と呼んでいます。厳しい修行によってやつれたお釈迦様が描かれています。

瞑想の末に悟りを開く

お釈迦様は山を下りたあと、尼蓮禅河(にれんぜんが)で体を清めました。
村娘スジャータから乳粥(ちちがゆ)を施されたことで、衰弱した体も回復します。
そして菩提樹(ぼだいじゅ)の下に座り、瞑想に入りました。
瞑想の間、さまざまな誘惑や迷いが悪魔の姿となりお釈迦様を襲いました。それらをすべて追い払い、12月8日の夜明け前、明けの明星を見てついに悟りを開きます。お釈迦様が35歳のときでした。
「成道図(じょうどうず)」は、このときの菩提樹の下に座るお釈迦様の様子を描いています。

悟りを開いたお釈迦様は、80歳で亡くなるまで、多くの人に教えを説き続けます。
そして仏教が各地に広まっていきました。

成道会では何をする?

成道会では法要が営まれるほか、お粥などの振る舞いも行われます。

法要を行う

出山釈迦図や成道図を掲げて、法要を行います。
法要は、檀家のみ参加可能としているお寺もあります。
また一般の人が参加できるお寺も、事前申し込みが必要な場合があるため、ホームページなどで確認しましょう。

座禅を行う

曹洞宗や臨済宗などの禅宗で行います。
摂心会(せっしんえ)、臘八大接心(ろうはつおおぜっしん)などの名で呼ばれる僧侶の座禅修行です。
お釈迦様が座禅を組んで悟りを開いたことにちなんで、僧侶たちは12月1日から8日の早朝まで座禅に集中します。

お粥の振る舞い

お釈迦様が村娘スジャータから乳粥の施しを受けて体力を回復させたことから、お粥を振る舞うお寺もあります。
小豆粥、乳粥、五味粥(ごみしゅく)など、内容はお寺によって異なります。
乳粥は牛乳を使ったお粥です。
五味粥は酒粕や小豆などを加えたお粥ですが、お寺によって作り方に違いがあります。近くのお寺ではどんな五味粥を作っているのか調べてみるのも良いでしょう。

大根焚き(だいこだき)を行う

大根焚きは、京都のお寺で親しまれている行事です。ニュースでも取り上げられるため、聞き覚えがある方もいるかもしれません。
大きな鍋で大根を煮込んで、参拝者に振る舞います。
この大根を食べると諸病除けになると伝えられています。京都に行った際には味わってみてはいかがでしょうか。
詳細は、お寺のホームページなどで確認しておきましょう。

家族で思い出を話してみませんか

成道会は、私たちに仏教という贈り物をくれたお釈迦様に感謝する行事です。
普段は仏教を意識しない人も、大晦日やお盆などの行事にはなじみがあるかと思います。
12月8日にはお粥を食べて、家族と思い出を語り合ってみませんか。思い返してみると、除夜の鐘をつけて楽しかった、お墓の前でご先祖様とのつながりについて考えさせられたといった気持ちがよみがえってくるかと思います。
こういった行事に合わせて、家族でお墓参りに行く予定を立てるのも良いですね。

三大法会の一つ、灌仏会については、以下の記事をご覧ください。
花まつり(灌仏会/かんぶつえ)とは?お釈迦様の誕生日を祝う行事を紹介

涅槃会については、以下の記事をご覧ください。
涅槃会(ねはんえ)とは?涅槃図の解説やお寺でやることも紹介

お盆やお彼岸など、仏教に関係する行事については、以下の記事をご覧ください。
お盆の由来、知っておきたい5つのこと
お彼岸にまつわるさまざまな由来を紹介します
浄土真宗の「報恩講(ほうおんこう)」とは?