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断捨離で豊かな未来へ 〜終活の一環・生前整理は40〜50代がはじめどき!

終活コラム

断捨離で豊かな未来へ 〜終活の一環・生前整理は40〜50代がはじめどき!

「断捨離」という言葉が近年定着してきました。

ヨガの「断行、捨行、離行」を語源とする「断捨離」は、「ただモノを捨てる」ということではなく、自分と向き合い、日々の暮らしの中で本当に必要なものだけを選ぶ作業のことを意味します。

終活の中でも断捨離の延長線に位置するものがあります。それは「生前整理」です。

生前整理とは

生前整理とは、自分が亡くなった後のことを考えて、生きているうちに自分の財産や持ち物などを整理することです。また、実際に処分するだけでなく、処分を誰かに依頼することも、生前整理の1つといえるでしょう。

そもそも終活には「遺された家族の負担を軽減する」という目的があります。
生前整理もその一環となり、遺族に持ち越さず、自分の持ち物は自分で整理・処分するという考えのもと行います。

また、生前整理には「遺族の負担軽減」以外にもうひとつ効果があります。
それは「自分のためになる」ということです。

自分の持ち物を最小限にして、生活をシンプルにすると、老後に想定される施設への入所や引っ越しなど、生活環境の変化に対応しやすくなります。

また、持ち物を整理する過程で、「自分にとって本当に必要なものは何か?」と自分の人生を見つめ直すきっかけともなります。このあたりは断捨離の効果と同じですね。自分と向き合い、豊かな未来へつなげるもの…生前整理にはそういった側面もあります。

つまり、生前整理は

「人生のエンディングに向けた準備」+「残りの人生を見つめ直すきっかけ」

といえるのです。

いつから生前整理をはじめるのがベスト?

生前整理はその意思さえあれば何歳からでもはじめられます。
ただ、長年の生活で蓄積された持ち物を整理することは、体力と気力、そして多くの時間を要することでしょう。
また「万が一の事態に備えること」を考慮すれば、高齢になってからではなく「40〜50代からがはじめどき」と言えるのかもしれません。

生前整理をどうはじめるか?

生前整理と一口に言っても、やらなければならないことはたくさんあります。ただ、どこから手をつけてよいのか、はじめはわかりづらいものです。
そこで、生前整理を進めるポイントを3つご紹介いたします。

①「必要なもの」「不要なもの」をしっかりと分ける

まずは、今ある持ち物を「必要なもの」「不要なもの」に分けてみましょう。

〜必要/不要の判断基準〜

<必要なもの>
・今使っている物
・使う頻度は少ないが使っている物
・手放すと後悔する可能性がある「思い出の品」や「記念品」など、

<不要なもの>
・壊れている物
・1年以上使っていない物
・あまりいい思い出がない物

「必要」「不要」の判断基準は人それぞれです。そのためこの作業は他人に任せずに自力で行ってみましょう。

ここでの作業で大切なことは「物を減らすこと」です。「もしかしたら今後必要になるかもしれない」といった曖昧な判断をすると、物を減らすことができなくなりますので、しっかりと「減らす意識」をもって行いましょう。

②デジタル機器やネット上の情報、データを整理する

パソコンやスマートフォンなどのデジタル機器に保存されている情報やデータ、その他、SNSの情報やインターネットにある会員サイト・購入サイトの情報は、当人が亡くなった後、遺族が処分や取り扱いに困るものです。

当人が亡くなったあとに「デジタル遺品」と呼ばれるこれらの情報やデータは、その存在自体が当人にしかわからないものが多く(場合によっては当人も忘れているものもあります)、遺族が把握できないままそのまま放置されるケースがあります。

そして、遺族が存在を把握していたとしても、IDやパスワードがわからなければ、どうすることもできません。サイトの管理者などに問い合わせて大元から消去してもらうなど、当人が亡くなった後の整理は大変面倒なものです。

デジタル遺品になりそうなものは、できるだけ自らの手で整理・処理しておきましょう。
なお、画面上で消去したものであっても簡単にデータ復元できる場合がありますので注意が必要です。

〜デジタル関係の生前整理(一例)〜

・所有しているデジタル機器や契約、IDやパスワード等を一覧にまとめ管理する
・使っていない契約やサイトはできるだけ解約する
・重要な情報やデータがあるデジタル機器は専門業者に処分を依頼する

なおIDやパスワードを誰かに託すときには、パソコン等入力した物を残すことをおすすめいたします。手書きだと、間違えたり、0(ゼロ)とO(オー)を混同するなど文字の判別がつかなかったりする場合があるからです。

またIDやパスワードが書かれたものは、厳重に保管しましょう。

③財産目録・遺言書をつくる

財産目録とは自分が所有している権利など含めたすべての財産の一覧表です。
財産目録には、現金・預貯金・不動産・車両といった資産のほか、未払いの税金や借金、債権などの負債も含め、ご自身が所有している財産を調査してまとめます。

財産目録を作成しておくと、後に手間のかかる財産調査がスムーズに進められ、また相続をする人たちが次に取るべき行動が明確になったり、考える猶予ができたりします。

法律上は財産目録の作成は義務付けられてなく、また実際に相続作業を進める際にも財産目録の提出を求められることはほぼありませんが、相続時の無用な混乱・トラブルを防止するためにはあった方がよいでしょう。

そして、財産目録を作ったうえで、財産目録を作成したうえで財産面・相続面に関して伝えておきたいことがある場合は遺言書を作成します。

なお、遺言書についての詳しい記事がありますので、ぜひご覧ください。

◆詳しく知らない?遺書の正しい書き方で無効化を防ぐ

◆似ているけれど実は大きく違う「遺書」と「遺言書」

◆「遺言」と似ているけど違う。「死後事務委任契約」とは

また、身の回りの整理についてまとめた別記事もございます。

◆終活でやるべきこと。5つのポイント

◆メリットが沢山ある⁉ 40代で始める終活

写真の整理についてまとめた記事もございます。

◆捨てられないアルバムなど終活の写真整理はいつから?やり方を紹介

まとめ

自分の死後、遺された家族が遺品整理で苦労することのないように、そして、財産の相続で揉めることのないように、さらには、自らの人生を見直すきっかけとして「生前整理」は存在します。

コツとしては一気にやろうとせずに、少しずつコツコツとやることです。ぜひ、元気なうちに生前整理に取り組まれて、これからの人生をよりスマートに過ごしてみてはいかかでしょうか。

◆断捨離で出てきた不用品の買い取りについて詳しく知りたい方はこちらも参考にしてみてはいかがでしょうか?(外部パートナーサイト記事)
断捨離好きが教えるオススメの出張買取業者と3つの注意点