お役立ちコラム お墓の色々
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2月の季節の行事・イベント・風物詩といえば?お墓参りのタイミングも紹介

お正月のおめでたい雰囲気が漂う1月と、一般的に年度末と言われる3月に挟まれた、まだまだ寒さが厳しい2月。受験生のお子さんがいらっしゃるご家庭にとって気の抜けない大切な月であるだけでなく、実は季節のイベントがたくさんあり、中でも節分やバレンタインデーは全国的にもよく知られています。そのほかには、どんな行事やイベントがあるのでしょうか?
今回は、2月の季節の行事やイベントを順に解説し、お墓参りに良いとされるタイミングについても紹介していきます。
2月はこんな月
寒い中にも少しずつ春を感じる2月
12月や1月は冬のイメージが強いと思いますが、2月も、地域によっては大雪が降ることも珍しくなく、まだまだ寒い日が続きます。とはいえ、梅の花が咲く季節とも言われ、各地で梅祭りが行われるなど、後半になるに従い少しずつ春の訪れを感じられる月でもあります。
如月
2月には、「如月(きさらぎ)」という呼び方があることをご存知の方も多いと思います。これは和風月名(わふうげつめい)という和風の呼び名です。
「如月」の漢字は、中国の2月の別名である「如月(にょげつ・じょげつ)」が由来と言われており、「きさらぎ」という読みは、諸説ありますが「寒さが厳しい時期のために、更に衣を重ね着する」という意味の「衣更着(きさらぎ)」が元になっているという説が有力なようです。
その他、「梅見月(うめみつき)」、「木の芽月(このめつき)」などの呼び方もあり、これらは旧暦の2月が現在の3月ごろにあたり、梅の花が咲いたり木々が芽吹く時期でもあったためと言われています。
12ヶ月の中で一番短い月
1ヶ月は基本、30日間か31日間となっていますが、2月だけは28日間で、4年に一度の閏年(うるうどし)には29日間となります。これは、1年365日という日数と太陽の動きを合わせるために日数の調整が必要だったからなのですが、2月だけが短いのは、古代の暦において、現在の2月にあたる時期が1年の終わりとされ、1年の日数を調整する月とされていたなごりだと言われています。
2月の行事・イベント・風物詩
旧正月
旧正月とは、旧暦の元日(1月1日)や、元日から数日間のことを言い、新暦では1月下旬から2月中旬ごろにあたります。日本において旧正月を祝う風習はあまり残っていませんが、古代琉球王朝時代の文化が受け継がれている沖縄県や南西諸島などでは、旧暦が生活に根付いており、現在でも旧正月をメインに祝う風習が残っている地域もあります。
また、中国をはじめアジア圏の国々では、旧正月を「春節」と呼んで盛大に祝う習慣があり、日本でも横浜・長崎・神戸にある中華街では、様々なお祭りやイベントが開催されます。
旧暦は月の満ち欠けを基準に日付を数えるため、新暦における日付は毎年異なり、2025年は1月29日、2026年は2月17日、2027年は2月7日となっています。
節分
節分は、立春の前日(2月3日〜4日ごろ)のことで、病気や災害などの厄災を鬼に見立てて追い払い、一年の無病息災を祈る日として、全国的に知られています。豆まきや恵方巻きをはじめ、地域によって様々な風習があり、神社はお寺では「節分会(せつぶんえ)」「節分祭」「追儺祭(ついなさい)」と呼ばれる行事を行うところもあります。
立春の日にちが、太陽と地球の位置関係から決定され年によって前後することから、その前日にあたる節分の日にちも年によって変わることがあります。
2023年と2024年の節分は2月3日でしたが、2025年は2月2日、2026年と2027年は再び2月3日となるようです。
節分については、こちらの記事で詳しく解説しています。
◆節分祭(節分会)とは?豆まきだけでない厄除け行事を解説
◆2025年の節分はいつ?〜豆まきや恵方巻きの意味や由来についても解説します〜
初午
初午(はつうま)は、毎年2月の最初の午(うま)の日を指します。他の行事に比べるとあまり馴染みがないかもしれませんが、全国各地の稲荷神社で、五穀豊穣や商売繁盛、家内安全を祈願するお祭りが行われる日であり、稲荷神のお使いである狐の好物である油揚げをお供えしたり、いなり寿司やお団子を食べたりする風習が残っています。
「午の日」というのは、十二支を使った日付の数え方によるもので、毎年日付が異なり、2025年の初午は2月6日、2026年は2月1日、2027年は2月8日となっています。
針供養(事始め・事納め)
針供養とは、折れたり錆びたりして使えなくなった針を供養し、針仕事の上達や無事を祈る行事です。自宅または寺社で、使えなくなった古い針を、豆腐やこんにゃく、餅などに刺して供養します。お寺や神社では、法要やお祓いが行われるところもあります。
2月8日か12月8日に行われるのが一般的で、地域によって異なりますが、東日本は2月8日、西日本は12月8日に行うことが多いようです。
これらの日は昔から、物事を始めたり収めたりする節目として「事八日(ことようか)」と呼ばれ、2月8日は、地域によって違いはありますが、農作業を始める「事始め」、正月の片付けを終える「事納め」などと言われています。
針供養については、こちらの記事で詳しく解説しています。
◆針供養とは?いつ行う?なぜ豆腐に刺す?供養の方法や歴史を紹介
バレンタインデー
バレンタインデーは、毎年2月14日の「恋人たちの日」として世界で広く知られ、恋人や夫婦がお互いの気持ちを確かめ合う日になっています。
日本では、デパートなどが販売促進のために宣伝したことがきっかけとなり浸透していったとも言われていますが、現在では、女性から大切な男性へチョコレートを贈る日、好きな人に気持ちを伝える日、さらには、家族や友達など大切な人へチョコレートなどのプレゼントを贈る日として、独自の発展をしつつ定着しています。
涅槃会(ねはんえ)
涅槃会(ねはんえ)とは、仏教の開祖であるお釈迦さまが入滅された(亡くなった)とされる2月15日に営まれる法要です。お釈迦さまを偲び追悼するとともに、その教えや徳への感謝を表す行事で、仏教の三大法要の一つとされています。
涅槃会では、お花やお菓子を備えて読経が行われ、法要のあとには、涅槃団子と呼ばれる五色のお菓子をまいたり、涅槃図と呼ばれるお釈迦様の最期の様子を描いた絵の特別公開を行ったりする寺院もあります。
涅槃会については、こちらの記事で詳しく解説しています。
◆涅槃会(ねはんえ)とは?涅槃図の解説やお寺でやることも紹介
2月の祝日
建国記念の日
毎年2月11日は、「建国記念の日」そして、国民の祝日となっています。この日は、日本神話でも登場する初代神武天皇が即位された日とされています。
神武天皇即位の地とされる奈良の橿原神宮(かしはらじんぐう)では、毎年「紀元祭」と呼ばれる例祭が盛大に行われ、全国の神社でも橿原神宮に向けて参拝する「橿原神宮遥拝」のお祭りが行われます。
天皇誕生日
天皇誕生日は、「天皇の誕生日を祝う」日とされる国民の祝日の一つで、現在は、第126代天皇の悠仁様の御誕生日である、2月23日となっています。
この日は、宮中での祝賀の儀や一般参賀が行われ、各地の神社では、天皇陛下の御誕生日をお祝いし、御長寿や国民の平安をお祈りする「天長祭」というお祭りを行うところもあります。
2月のお墓参りに良いタイミングはいつ?
旧正月・節分
2月は、旧暦において新年を迎える時期であると同時に、春を迎える大切な時期と考えられてきました。旧正月はもちろんですが、実は、冬から春に変わる季節の節目である立春も、一年の始めのお正月と考えられており、その前日である節分も大晦日にあたるとして大切にされてきた歴史があります。
一年の節目は、ご先祖さまに、無事に新年を迎えられる感謝や、新年の挨拶を伝える良い機会です。特に節分は、一年間の無病息災や子孫繁栄を祈る行事ですし、お墓をきれいにして、家族で手を合わせることで、ご先祖さまも喜ばれることでしょう。
涅槃会(ねはんえ)
涅槃会は、お釈迦さまの追悼・報恩のための法要ですが、命のつながりについて考える機会でもあります。故人・ご先祖様の冥福に想いを馳せる機会にもなりますので、お墓参りをし、日々守っていただいていること、家族が健康に過ごせていることへの感謝をお伝えするのも良いのではないでしょうか。
バレンタインデー
日本の伝統的な行事ではないのに、なぜ?と思われるかもしれませんが、バレンタインデーは大切な人に愛や感謝を伝える日です。また、バレンタインデーの起源は、古代ローマにおいて「愛の守護聖人」とうたわれた「聖バレンタイン」を偲ぶ日であったと言われています。もし、近しいご家族や大切な人がお墓に入られているなら、墓前にお花やお菓子をお供えし、いつまでも大切に思う気持ちを伝えるのも良いでしょう。
まとめ
2月の季節の行事やイベントについて紹介してきました。中には、知らなかった、知っていたけれどあまり馴染みがないという行事もあったかもしれません。しかし、それぞれに歴史があり、自然や命への感謝や、人との繋がりを大切にする心によって受け継がれ、発展してきました。
これを機会に、馴染みがなかった行事に参加し、日本の文化や心に触れてみるのも良いかもしれません。
また、ご紹介したタイミングも参考にしていただき、季節のお花や行事にちなんだお供えをもってお墓参りをし、ご先祖様との時間を過ごしてみてはいかがでしょうか?