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花言葉からみる、お墓参りにおすすめの花【冬の花編】

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花言葉からみる、お墓参りにおすすめの花【冬の花編】

お墓参りのお供えとして欠かせない花。お墓にお供えする花には、場を清め参拝する人の心を穏やかにする、供養の気持ちを表す、仏様を美しくお飾りするなどの意味が込められています。

仏花の定番と言えば菊や百合などですが、季節の花や故人が好きだった花をお供えするのも良いとされています。中には、「供養の気持ちを表現するのに良い花が他にもないの?」と探している方もいらっしゃるかもしれません。

今回は、「花言葉からみる、お墓参りにおすすめの花」ということで、追悼や悲しみを表す花言葉を持つ花を中心に、気持ちに寄り添う、冬のお墓参りにおすすめの花をご紹介していきます。

追憶や悲しみの花言葉を持つ冬の花

ストック

ストックは、茎先に小さい花が穂のように咲くボリュームのある花です。花の最盛期は3〜5月頃ですが、11月頃から市場に出回り始めます。花色が豊富で、種類によって咲き方も様々なため、冬から春にかけて切り花に広く利用されます。花持ちの良さから「永遠の美」との花言葉もあり、お墓のお供えとしても人気があります。

花言葉は他に「愛情の絆」「豊かな愛」「求愛」があり、これらは、ある悲しい言い伝えに由来します。
昔、敵国の王子様と恋に落ちたお姫様が、王子様と会えないようにとお城に閉じ込められてしまいました。それでもお姫様は、ロープを使ってお城を抜け出し王子様に会いに行っていたのですが、ある日そのロープが切れ、お姫様は亡くなってしまいます。これを見ていた神様が哀れに思い、お姫様を美しい花の姿に変えました。この花がストックの花だと言われています。
このような、悲しみの中にも愛情や絆を感じる物語を持つストックは、手を合わせる人の故人を偲ぶ気持ちに寄り添ってくれることでしょう。

マーガレット

放射状にパッと広がった細長い花びらと、黄色い花芯が特徴的なマーガレット。開花時期は11月~5月と長く、ガーデニングで大変人気のある花です。花びらを一枚ずつちぎって「好き、嫌い、・・・」と恋占いをする花でも知られています。白い花が代表的ですが、様々な花色があり、またキク科で花持ちも良いため、お墓のお供えとしてもよく用いられます。

花言葉には、「誠実な愛」「恋占い」「信頼」「誠実」などの他に、「私を忘れないで」「優しい思い出」があります。明るい印象の花が、故人との思い出に光を当ててくれると同時に、「私もあなたを忘れません」という気持ちを伝えることもできるでしょう。

デイジー

デイジーは、黄色い花芯の周りを囲むように細長い花びらをつける姿がマーガレットとよく似ていますが、マーガレットより小さめの花を咲かせます。12月下旬〜5月中旬頃にかけて花を咲かせ、その小さくかわいらしい姿から、日本では「雛菊(ヒナギク)」とも呼ばれています。暑さには弱いですが、冬から開花する寒さに強い花なので、冬のお墓のお供えとしてもおすすめです。

花言葉は「純潔」「美人」「平和」「希望」があり、「平和」「希望」は太陽の光を受けると花が開くことに由来するようです。「悲しみ」とは反対の意味となるため、お墓参りには向かないと思うかもしれませんが、お墓参りには、故人やご先祖様の供養だけでなく、ご先祖さまに日々の感謝を伝え家族の繁栄や幸せを祈る意味もあります。平和に過ごせていることや、希望を持って生きていることへの感謝を込めて手を合わせる際に、ぴったりの花と言えそうです。

その他、冬のお墓参りにおすすめの花

オンシジウム

オンシジウムは、色鮮やかな黄色で、「一緒に踊って」との花言葉の通りヒラヒラとしたフリルのような小花をたくさん咲かせるランの仲間です。黄色以外にもピンクやオレンジなどの種類があり、花持ちもよいため、花を咲かせる植物が少ない冬のお墓参りにおすすめです。「可憐」「気立ての良さ」「清楚」といった花言葉もあるため、故人の人柄に合わせてお供えするのも良いでしょう。

ラナンキュラス

花びらがふんわりと幾重にも重なり、丸くボリュームのある花が美しいラナンキュラス。色や咲き方の種類が豊富で、切花として人気があります。開花の最盛期が3月〜5月頃ということで春の花とされていますが、1月頃には市場に出回り始めるため、冬にお墓にお供えする花のアクセントとしてもおすすめです。「優しい心」という花言葉もあるため、手を合わせる人の心に優しく寄り添ってくれるでしょう。

寒牡丹(かんぼたん)

牡丹(ぼたん)は、大きな花びらが何層にも重なり、日本では美の象徴として昔から親しまれてきた花です。一般的には春の花と言われていますが、春と冬に花をつける二季咲きの品種があり、寒牡丹と呼ばれています。日本人の文化に深く根付いている花であり、お墓のお供えに上品な雰囲気を添えてくれるでしょう。

梅も、昔から日本中で親しまれてきた花です。「忍耐」という花言葉にもあるように、1月下旬の寒さ厳しい時期から咲き始め、冬の景色に彩りを与えてくれます。いわゆる「草花」ではなく木に咲く花ではありますが、こちらもお墓にお供えして問題ありません。

入手方法として、自宅のものや許可を得たものであれば問題ありませんが、自然のものや公園のものを勝手に手折るのはよろしくありません。時期になると花屋にも並ぶため、こちらを購入してお供えすると良いでしょう。

梅の花のお供えの仕方が気になる方は、こちらも合わせてお読みください。
【あり?なし?】桜や梅の花をお墓にお供えしてもいいの?

千両(センリョウ)、万両(マンリョウ)、南天(ナンテン)

千両、万両、南天は、冬に小さな赤い実をたくさんつける、お正月の縁起物としても人気の植物です。「花」ではなく、また縁起物ということで、お墓にはふさわしくないと考えてしまうかもしれませんが、昔から厄除けや魔除けの意味でお墓に植えられることも多かった植物であり、お墓のお供えとして用いられることもあります。
お正月には、無事に新年を迎えられたことをご先祖さまに感謝し、この一年の健康や子孫繁栄を祈るという意味を込めて、お墓参りをすると良いとも言われていますので、その際のお供えとして添えるのもおすすめです。

お供えにはタブーとされている、冬の花

お墓にお供えする花は、故人の好みや季節に合わせて比較的自由に選ぶことができますが、中には、相応しくないとされ避けた方が良い花もあります。棘や毒がある花、ツル状の花、香りが強すぎる花、縁起が悪いと言われる花などです。

「故人が特に好きだった」ということであれば、絶対にダメということはありませんが、お墓の場合、周りの迷惑になってしまう可能性もあります。
棘などを取り除いた上で、お参りの時間だけお供えしてすぐに持ち帰る、お墓へのお供えは控えて仏壇などに飾るなど、周囲に配慮すると良いでしょう。

冬に注意した方が良いとされる花を紹介しておきます。

毒のある花

冬の花というと、クリスマスの時期に人気の、「クリスマスローズ」や「ポインセチア」がありますが、それぞれ毒のある植物です。クリスマスローズは全ての部位に、ポインセチアは葉や樹液に毒の成分があります。また、春を代表する花として知られる「スイセン」も、冬から春にかけて咲く花ですが、全体に毒を持っています。

それぞれ、鑑賞する分には特に問題ありませんが、誤って口にすると危険であり、人によっては直接触れると肌に炎症を起こすことがあるため、お墓へのお供えは避けた方が無難です。

棘のある花

冬は、前述で紹介した梅のように、木に咲く花がいくつかあります。中でも「ボケ」は冬に咲く種類がありますが、バラ科の植物で枝に棘があります。切り花として鑑賞されることもある花ですが、お墓のお供えとしては避けた方が良いでしょう。

縁起が悪いと言われる花

冬にお馴染みの花というと、「サザンカ」や「ツバキ」があります。これらは、花が咲き終わると花ごと落ちるため、首が落ちる様子と重なり縁起が悪いということで、お墓のお供えには不向きと考えられています。
他の参拝者に不快な思いをさせてしまう可能性もあるため、お墓へのお供えは控え、故人が好きだったなど、どうしてもお供えしたい場合には、仏壇に留めるなど配慮すると良いでしょう。

まとめ

寒い冬は、春や夏に比べて花を咲かせる植物が少なくなります。そのような中でも美しく咲く花は、寒さに耐え忍ぶ力強さや生命力を感じさせるだけでなく、冬の景色の中に彩りを添え、私たちの心を明るく照らしてくれます。

故人やご先祖さまを思いながら花を選びお供えすることは、それだけでも供養となりますし、心が明るく整うことで、穢れを祓い清らかな気持ちで手を合わせることにもつながります。年末年始などは、家族が集まりやすいタイミングでもあります。1年間の感謝や新年のご挨拶に、家族揃ってお墓に足を運んでみてはいかがでしょうか。

雪が深い地域などでは、お墓参りが難しい季節になります。中にはアクセスが良く、冬でもお参りしやすい墓地・霊園もありますが、無理せず、時には雪解けを待って、安全なお参りを心がけましょう。


冬といえばお正月。年末年始のお墓参りについてはこちらをご覧ください。
お正月にお墓参りをしてもいい?年末年始のお墓参りの考え方や注意点をご紹介

他の季節についても、お墓参りにおすすめの花を紹介していますので、よろしければ合わせてお読みください。
花言葉からみる、お墓参りにおすすめの花【春の花編】
花言葉からみる、お墓参りにおすすめの花【夏の花編】
花言葉からみる、お墓参りにおすすめの花【秋の花編】