お役立ちコラム お墓の色々
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- 供養をきわめる -
お正月にお墓参りをしてもいい?年末年始のお墓参りの考え方や注意点をご紹介
日々忙しい生活を送っている方の中には、年末年始のタイミングでお墓参りをしたいと思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか?また毎年お正月休みにお墓参りに行くという方が意外と多いということも耳にします。
お墓というとお悔み事というイメージがあり、お正月にお墓へ行くことに迷いを感じる方もいらっしゃるかもしれません。
お正月にお墓参りに行くことはいけないことなのでしょうか?年末年始のお墓参りの考え方や注意点をご紹介したいとおもいます。
お正月はお墓参りをしてもOK
結論から言うと、基本的にお墓参りのタイミングに決まりはないので、お正月や年末年始の時期にお墓参りに行くことに問題はなく、「縁起が悪い」ということもありません。むしろ、お正月にはお墓参りに行くと良いとも言われています。
また、「お正月のお墓参りに行くなら1月7日までの松の内までに行った方がいい」などと耳にすることもありますが、「いつまでに行かなければいけない」ということもありません。
ただ、宗派や地域、家庭ごとに習慣や考え方が異なる場合もありますので、無理なく周りと合わせて決めると良いでしょう。
お正月にお墓参りへ行くのが良いとされる理由
お正月の本来の意味に叶っているから
お正月というと、新しい年を祝うというイメージが強いですが、本来は「年神様(としがみさま)とご先祖様をお迎えし、感謝や子孫繁栄の祈りを込めて、ご挨拶やお祝いをする」という意味があります。これは、昔の人が「先祖の霊が田や山の神になり、お正月には年神様となって、子孫の繁栄を見守ってくれる」と考えていたことにも由来するようです。
また、お墓はご先祖さまが眠る場所であり、縁起が悪い場所ということはありません。
つまり、お正月にご先祖様の眠っていらっしゃるお墓を綺麗にし、お参りをすることは、お正月の本来の意味に叶っていると言えるのです。
帰省などで時間を取りやすいタイミングだから
お正月は、ふるさとへ帰省する人が多いタイミングであり、普段はなかなかお墓参りに行けない人でも時間を取りやすい時期でもあるため、お墓参りにはとても良いタイミングになります。そのため、年末年始の恒例行事としてお墓参りを行っている家庭も少なくありません。
お墓参りの日程について
日程について特別な決まりはない
現代では、「お正月」と言うと、1月7日の松の内や1月15日の小正月までを指すことが一般的ですが、前述したように、年末年始のお墓参りについて、「この日までに行かなければいけない」という決まりはありません。行事も多く、また寒さが厳しい時期でもありますので、以下で紹介する内容を考慮しつつ、無理のない予定を立てて問題ありません。
「ついで参り」への配慮をする
「ついで参り」とは、他の用事のついでにお墓やお寺、神社などにお参りすることです。
ご先祖様や仏様は最優先されるべき存在とされることから、ついで参りは失礼なことだと考え、お墓参りの日に初詣をはじめ他の予定を入れることを嫌がる人もいます。
また、神道において死は穢れとされ、お墓参りの後に神社へ初詣に訪れることは汚れを持ち込むため避けるべきという考えもあります。
一方で、「気持ちがこもっていれば問題ない」「せっかく近くまで来たのに行かない方が失礼だ」と考えられる場合もあります。
このように、ついで参りの良し悪しについての考え方は宗派や地域、家庭によって異なりますので、地域の風習や家庭での慣わしを確認し、日程を決めると良いでしょう。
12月29日・31日(大晦日)は避けるのが無難
気持ちを整えてお正月を迎えるために、年末のお墓参りを考えている方もいらっしゃるかもしれません。その場合は日程について気にする方もいらっしゃいますので、以下のことを覚えておくと良いでしょう。
29日は音にすると「にじゅうく(二重苦)」と聞こえるため、そして31日(大晦日)は正月飾りの一夜飾りから「お通夜」を連想させるため、縁起が悪いという考え方があります。また、大晦日は霊園や墓地、寺院が新年に向けての準備で忙しくなることを配慮して、31日を避けた方が良いと考える方もいらっしゃいます。
これらの理由から、年末に墓参りをする場合は、28日まで、もしくは30日とするのが無難でしょう。
お正月・年末年始のお墓参りのマナーと注意点
お正月でも、お墓参りの作法は普段のお参りと変わりありませんが、いくつか注意点があります。お正月に限らず、年末年始を通して言えることですので、参考になさってください。
普段のお墓参り同様にマナーを守ってお参りを
お墓に着いたら、まず、お墓に向かって合掌をしてからお墓と周囲の掃除を行い、その後お供えとお参りをし、最後にマナーを守って片付けなどの帰り支度をします。
冬は空気が乾燥するので、火気厳禁ではない墓地で線香やローソクなどを使用する場合、火の始末には特に注意をしましょう。
詳しい持ち物や作法については、こちらの記事にまとめていますので、合わせてご覧ください。
◆お墓参りの基本や作法をあらためて押さえておきましょう
◆【保存版】お墓参りのマナーや常識 5つのポイント
◆お墓参りのお供え物〜食べ物をお供えするときの基本マナー〜
運営時間に注意する
年末年始は、お寺や霊園の開園時間、仏花を取り扱うお店の営業日や営業時間などが変更になっている場合があるため注意が必要です。特に正月三が日は、休園や時間短縮されている場合も考えられますので、事前に確認しておきましょう。
スケジュールに余裕を持つ
年末年始は帰省などの移動も多く、また、前述のようにお墓参りに行く人も少なくありません。道路や墓地・霊園などが混雑する可能性がありますので、余裕を持ったスケジュールを立てるようにしましょう。公共交通機関を利用する場合は、ダイヤが変更になっていることがありますので、事前に確認をして早めに動くようにすると安心です。
また、冬の時期は日が短く、16時台には日が暮れ始めることもあります。足元も見づらくなり気温も下がってきますので、早めの時間帯に、できれば午前中に行けると良いでしょう。
安全第一で無理をしない
この時期は寒さがかなり厳しく、地域によっては、積雪や道路の凍結などで外出が危険な場合もあります。また、寒さで体調を崩してしまうこともあるかもしれませんし、風邪の流行が心配な方もいらっしゃるでしょう。ご先祖さまへの挨拶は大切ですが、安全や体調を第一に考え、無理なく予定を立てましょう。
「お墓参りに行きたいけれど、難しい」という方へのご提案もまとめています。よろしければ参考になさってください。
◆コロナ禍でお墓参りを控えている方へ
◆お墓参りに行けないときはどうすればいいの?
家族や地域の習慣に合わせた日程の検討を
前述のように、お正月はご先祖さまをお迎えする意味もあるため、お墓参りをしてご先祖様にご挨拶をするということに問題はありません。しかし、お正月のお墓参りに抵抗を覚える人もいますので、トラブルを避けるためにも、宗派や地域、家庭の慣わしに合わせて日程を決めると良いでしょう。
喪中の場合は?
喪中の場合、お正月には年賀状による挨拶や初詣、お正月飾りなどを慎むという風習があります。けれども、仏教において、お墓参りはご先祖さまに会いに行く供養の一環だと考えられていますので、喪中のお正月にお墓参りをしても問題ありません。
ただ、神道においては、死を「穢れ」と考えるため、神様をお迎えする期間であるお正月にお墓参りへ行くことを避ける傾向があります。他にも地域などでも考え方が異なる場合もありますので、心配な場合は事前に確認しておくと安心でしょう。
お正月もご先祖さまへの感謝を忘れずに
私たちの存在は、ご先祖様あってのもの。こうして生まれてきたことへの感謝やご先祖さまへの敬意は、いつまでも忘れずにいたいものです。
お正月は、1年のスタートとなる大切な時期です。是非、ご先祖様に挨拶に行き、旧年の感謝と新年の抱負を伝えてみてください。
お墓参りに関わる他の記事もご紹介しておきます。
◆年末年始にお墓参りをしてもいいの?
◆【まとめ】お彼岸・お盆・祥月命日など…お墓参りの年間行事一覧
お墓参りについて描かれた絵本を紹介します。動画もありますのでぜひ一度ご覧になってみてください。
◆お子さんと一緒に見てほしい動画「絵本・ゆらちゃんのおはかまいり」