お役立ちコラム お墓の色々
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- 供養をきわめる -
明るく清らかな印象が人気の【白色の墓石(白御影石)】とは?代表的な石材も紹介

墓石には様々な色の石があります。
価格や品質も大切ですが、お墓全体の雰囲気を左右する色や見た目も、お墓選びの大切なポイントではないでしょうか。とはいえ、「こんな色がいい」という希望はあっても、その色の石の種類や特徴を知る機会は意外と少ないものです。
今回は、明るく清らかな印象であることから、昔から墓相を重視するお墓では吉相墓として好まれ、近年では現代的なデザイン墓石にも多く用いられる白色系の墓石について、選ばれる理由や代表的な石材、その特徴をご紹介するとともに、選ぶ際の注意点についても解説していきます。
白色の墓石が選ばれる理由
明るく清らかな印象で、あらゆる場所に調和しやすい
白色系の墓石は、「白御影石」とも呼ばれ、明るく穏やかな雰囲気と、清らかで上品な印象、そして周りの風景への馴染みやすさが特徴です。太陽の光を反射しやすく、墓地全体をやさしく明るく見せ、ご先祖さまやお参りに訪れる家族を静かに照らすような温かさも感じさせてくれます。
また、白色は清潔感や純粋さ、神聖さを感じさせる色とも言われており、故人やご先祖さまを偲び、静かに手を合わせるお墓にふさわしい色として、古くから親しまれてきました。
近年では、黒御影石と組み合わせることで、お互いの色を引き立て合うモダンなデザイン墓石も人気を集めています。和型墓石だけでなく、洋型墓石やデザイン墓石にも取り入れやすく、幅広い世代に選ばれている色といえるでしょう。
長期間美しい状態を保ちやすい
墓石に使われる白色系石材の多くは、「御影石(みかげいし)」とも呼ばれる花崗岩に分類されます。花崗岩の色味は、中に含まれる鉱物、石英(灰色)、長石(白色)、黒雲母(黒色)の含有率によって変わるとされており、白色系墓石の多くは、特に白い鉱物である長石が多く含まれているため、白に近い明るい色合いになります。
こうした白色系石材は、吸水率が低く、耐久性に優れた硬い石質を持つものが多くあり、風雨や紫外線にさらされる屋外のお墓においても劣化しにくく、長年にわたって美しい状態を保ちやすいのが特徴です。
また、白い車と同じように、白系の墓石も汚れや細かな傷が比較的目立ちにくいとされていることからも、長く大切に守っていくお墓の石材として、多くの人に選ばれています。
縁起が良いと言われ、仏教でも大切にされている色の一つ
白は古くから、「汚れのない清らかな色」として、神事や祭事にも用いられ、浄化や神聖さを象徴する縁起の良い色と考えられてきました。
また、「墓相学(ぼそうがく)」(お墓の向きや形状・色などによって吉凶を考える、占いの一種)においても開運の色とされ、明るい白色系の墓石は吉相とされています。
仏教とのつながりも深く、お釈迦さまの教えや世界の成り立ちを表す「五色(ごしき)」の一つとされ、「清らかさ(清浄)」や「真実」を象徴する大切な色と考えられています。葬儀や後飾りの祭壇にかける白布、お供えの白い花、故人に着せる死装束(しにしょうぞく)など、清浄を表す白は供養の場でも欠かせない色となっています。
品質や洗練された美しさ、明るく落ち着いた印象に加え、こうした文化的・宗教的な背景も、白色の墓石が好まれる理由の一つと言えるでしょう。
国産の白色系墓石
稲田石(茨城県)

茨城県笠間市で産出される「稲田石(いなだいし)」は、国産白色系墓石の代表格ともいわれる石材です。花崗岩の中でも特に白さが際立ち、均整の取れた石目やその気品ある美しさから「白い貴婦人」とも呼ばれています。
硬度や耐久性にも優れており、長年にわたって美しい状態を保ちやすい石材として高く評価されているうえに、安定した採掘量が確保されているため、品質が比較的安定していることも特徴です。
「稲田石」やその産地について詳しくは、こちらの記事でも解説しています。
庵治石/中目(香川県)

香川県高松市で産出される「庵治石(あじいし)」は、「御影石の最高峰」とも称される日本を代表する銘石です。水晶(石英)に匹敵するほどの硬さを持つことから、「花崗岩のダイヤモンド」とも呼ばれています。
庵治石最大の特徴は、磨き上げることで石肌に浮かび上がる、「斑(ふ)」と呼ばれる独特の模様です。黒雲母による濃淡のあるまだら模様が、竜の鱗や桜の花びらにも例えられ、古くから縁起物として多くの人々に愛されてきました。
庵治石は、結晶の細かさによって「細目(こまめ)」「中細目(ちゅうこまめ)」「中目(ちゅうめ)」などに分類され、細目から順に、石目が粗くなるほど白っぽい色合いになります。
一般的には、青みがかった灰色が美しく、斑も現れやすいとされる「細目」が最高ランクとされています。しかし、白に近いやわらかな色合いをもつ「中目」も、細目に比べてキメはやや粗いものの、非常に高い耐久性と美しい石肌を備えており、斑がしっかり現れるものも多くあります。国産石材では希少な白色系墓石として人気が高く、明るく上品な雰囲気を好む方に選ばれています。
「庵治石」やその産地について詳しくは、こちらの記事でも解説しています。
やさとみかげ(茨城県)

茨城県石岡市(旧八郷町)の加波山周辺より産出される「やさとみかげ」は、淡く青みを帯びた上品な色合いと、石英(薄い灰色)が点在する優しい目合いが特徴の白色系墓石です。
長年の厳しい風雪や潮風に耐えうる高い耐久性を誇り、日本の風土に適した石材と言われています。また適度な硬さで加工がしやすい点でも、墓石として人気があります。
「やさとみかげ」とその産地について詳しくは、こちらの記事でも解説しています。
◆日本の銘石をめぐる~茨城県石岡市・やさとみかげ | お墓きわめびとの会
北木石(きたぎいし)/岡山県
流通量は多くありませんが、石材店として自信を持っておすすめできる歴史ある石材に、岡山県笠岡諸島の北木島で採掘される「北木石(きたぎいし)」があります。美しく光沢のある白色と、優れた耐久性を誇り、日本銀行本店や靖国神社の大鳥居など歴史的建造物にも用いられているほか、海外まで名を馳せた日本を代表する銘石です。
現在では、丁場(採石場)の減少により貴重な石材となっていますが、墓相学の教えに沿って建てられる「墓相の墓」「吉相墓(きっそうぼ)」の需要と共に、根強い人気を誇っています。
海外産の白色系墓石
OW-1(カンボジア)

カンボジア産の白色系墓石「OW-1」は、わずかに青みを帯びた透明感のある色合いが特徴です。2017年から採掘がスタートした新しい石種ですが、耐久性に優れ、風化や色褪せもしにくいことから、近年その需要を伸ばしています。コストパフォーマンスに優れている点でも人気があり、和型の墓、デザイン墓石などに幅広く採用されています。
吉林白(中国)

中国産吉林省で産出される「吉林白(きつりんしろ)」は、少し青みがかった明るい色味で、均一で上品な石目が、日本の高級銘石「大島石」にも似た雰囲気を感じさせる石材です。硬度が高く、耐久性・耐候性に優れていることに加え、比較的安価なため、墓石や外柵用の石材としても用いられています。
大理石でお墓は作れない?
白い石材といえば、大理石を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?大理石は、上品な光沢や、美しいマーブル模様が特徴で、建築材や装飾材としてあらゆる場所で用いられています。
しかし、酸に弱く、吸水性が高いという性質により、酸性雨に長期間さらされることで表面が溶けてしまったり、吸収された水が冬場に凍ってひび割れの原因になったりと、屋外では長持ちしにくい側面があるため、お墓を永続的に守り継いでいくという文化がある日本の墓石としては、あまりおすすめされません。
とはいえ、圧倒的な加工のしやすさや、磨き込むほどに増す鏡のような光沢の美しさを持つ石材であり、デザイン性にこだわったお墓を作ることは可能です。その場合は、メリットとデメリット、メンテナンスの手間やコストなどを理解して、お墓づくりを進めることが大切です。
大理石のメリットやデメリット、国内外の主要な産地については、こちらの記事で詳しく解説しています。
◆高級感漂う「大理石」でお墓は建てられる?大理石の特徴からお墓に使われにくい理由まで解説します
白色系の墓石を選ぶ際の注意点
コケの付着や水シミに注意する
白色系墓石は、細かな傷や経年変化が目立ちにくい一方で、緑色のコケや花粉が付着すると目立ちやすいという側面もあります。特に、湿気が多い場所ではコケが発生しやすく、劣化を早める原因となる場合もありますし、花粉がついたままにしておくとシミが残ってしまうこともあるため、定期的なお墓掃除を行い、汚れを長期間放置しないことが大切です。
また、石材によっては、水分を吸った部分が濃く見える「水シミ」が生じることもあります。吸水率の低い石材を選ぶことや、石の性質に合わせたお手入れを行うことで、美しい状態を長く保ちやすくなるでしょう。
コケが付着したりシミが残ったりした場合は、硬いブラシで強くこするのではなく、専用洗剤を使用したり、必要に応じて石材店にクリーニングを依頼したりすることをおすすめします。
お墓の汚れの落とし方については、こちらの記事も参考にしてみてください。
品質や経年変化を事前に確認する
白色系墓石は、他の墓石材と比べて、品質による経年変化の差が出やすいと言われています。海外産の比較的求めやすい価格の石材の中にも、上記でご紹介したように品質の良いものは数多くありますが、見た目が似ていても、石の産地や品質によって、数年後の色合いや艶の変化、汚れの付きやすさなどが異なることも少なくありません。
墓石を選ぶ際には、石の名前や産地、耐久性、経年変化の特徴などを石材店でしっかり確認することが大切です。可能であれば実際の施工事例を見せてもらい、変化の様子を自分の目で確認してみるとよいでしょう。
色味や石目の違いは、可能であれば実際に見比べる
一言に白色系といっても、灰色(グレー)味の濃さに違いがあったり、青みを帯びたものがあったりと、その色味はさまざまです。また、黒色や灰色の鉱物の混ざり方や、石目の細かさによっても印象は大きく変わります。
さらに、カタログやインターネットで見る写真と、実際に見た場合とでは、色の見え方や質感の印象が異なることも少なくありません。
可能であれば、石材店や墓石展示場などに足を運び、色味や石肌の表情、実際にお墓として建てた際の印象などを見比べながら検討されることをおすすめします。
お墓きわめびとの会では、日本で唯一の国産墓石ショールームを香川県高松市に開設し、選りすぐりの銘石・国産墓石を展示しています。実物を見てみたいと思った方は、ぜひお越しくださいませ。
また、お住まいから距離があり足を運ぶのが難しいという方のために、ウェブ上でも展示品の写真を公開していますので、ぜひご覧ください。
石材店によっては取り扱っていない石材もある
石材店によっては、取り扱いのない石材もあります。希望する石の取り扱いの有無によって石材店を選ぶ方法もありますが、墓地や霊園によっては、墓石の購入や建立を依頼できる石材店が指定されている場合もあります。
そのため、石材にこだわりたい場合は、墓地・霊園選びと石材店選びを並行して進めることで、希望に合ったお墓づくりを進めやすくなるでしょう。
石材店選びに迷ったら
お墓づくりにおいて、石材選びは、お墓を建てるための1つの段階でしかありません。墓地・霊園の選定、石のデザインや加工、実際の建立などの段階があるため、家族の想いや事情、費用面も含めて親身になって相談に乗ってくれる信頼できる石材店選びが重要になってきます。
「お墓きわめびとの会」では、全国の経験豊かで地域に根ざした墓石店・石材店をご紹介しています。
お付き合いのある石材店がない場合でも、お住まいの地域やご希望に合わせて探していただくことが可能です。
一覧を見ただけではわかりにくい場合や、どこに相談すればよいか迷われた際には、ご希望に合った石材店をご紹介いたしますので、お気軽にお問い合わせください。
まとめ
白色系の墓石は、清らかで穏やかな印象に加え、長く美しさを保つ耐久性を兼ね備えた石材として、古くから多くの人に選ばれてきました。周囲を優しい光で包み込んでくれるような明るさがあり、家族の絆を深める場所でもあるお墓にぴったりな墓石材と言えるでしょう。
墓石に用いられる石材は、長い年月をかけて自然の力が生み出したものであり、一つとして同じものはありません。建立後に「思っていたのと違った」とならないためにも、お墓づくりは、石材の特徴や地域の条件をよく理解した石材店と二人三脚で進めていくようにしましょう。
石材店の選び方やお墓づくりの手順について解説している記事もございますので、合わせてご覧ください。
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