お役立ちコラム お墓の色々

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最大9連休!2025年(令和7年)のお盆はいつからいつまで?◆家族の絆を深めるお盆の過ごし方◆

供養・埋葬・風習コラム

本格的な夏を目の前に、猛暑への不安と、夏ならではの楽しみへの期待が入り混じる中、お盆や夏休みの計画を立て始めている方も多いのではないでしょうか。

今年のお盆休みは、休暇の取り方によっては最大9連休になるとも言われています。お盆を迎えるのは毎年のこととはいえ、地域によって時期が異なることもあり、「何日から何日までだったかな?」「仕事が休みになるのはいつ?」「お墓参りはいつ行けばいいのだろう?」と、わからなくなる方もいらっしゃるかもしれません。

今回は、今年のお盆の日程と合わせて、家族の絆を深めるお盆の過ごし方、家族で参加できる行事などをご紹介していきます。家族で、より絆の深まるお盆を過ごすために役立てていただけたらと思います。

2025年(令和7年)のお盆はいつ?

お盆は、故人やご先祖さまの精霊(しょうりょう)をこの世(自宅)にお迎えして供養を行う行事です。

全国的には、8月がお盆・お盆休みとして定着していますが、仏教行事としてのお盆の期間は、8月盆や7月盆など、地域や各家庭の習慣によって違いが見られます。

ここでは、8月のお盆、7月のお盆、旧暦のお盆に分けて、2025年(令和7年)のお盆の期間をまとめました。

8月のお盆(全国的なお盆)

全国的には、毎年変わらず「8月13日〜16日」にかけての4日間をお盆とするのが一般的となっており、お店や会社のお盆休みや夏休み(夏季休業)も、ここに合わせるところが多いようです。

明治以前は、旧暦の7月13日〜16日がお盆とされていました。そのため、8月のお盆は、旧暦のお盆に近い時期ということで「旧盆」、新暦の7月から1ヶ月遅れということで「月遅れ盆」とも呼ばれています。

2025年のお盆前後は以下のような日程となっています。

8月9日(土)

8月10日(日)

8月11日(月・祝)

8月12日(火)

8月13日(水):お盆(入り・迎え火)

8月14日(木):お盆

8月15日(金):お盆

8月16日(土):お盆(明け・送り火)

8月17日(日)

*地域によっては、15日に送り火を行うところもあります。

2025年は、8月11日が「山の日」で祝日となるため、8月9日(土)〜11日(月・祝)が3連休となります。そして、8月13日(水)〜8月16日(土)がお盆、お盆明け翌日の8月17日が日曜日になるため、お盆と、土日祝が休業と定められている会社などでは、ここが4連休に。更に8月12日(火)に有給休暇を取得すると、最大9連休にできる可能性もあります。

早めに計画することで、遠方の実家にゆっくり帰省したり、お墓参りをしながらも旅行の予定を入れたりできるチャンスと言えるでしょう。

7月のお盆(関東を中心とした一部の地域)

東京都や神奈川県、北海道の一部地域や、石川県金沢市の旧市街地、静岡市などでは、旧暦の頃からお盆とされていた日付を新暦でも守る形で、新暦の「7月13日〜16日」の4日にお盆の行事を行う地域があり、2025年は以下のような日程となっています。

新暦の7月に行うことから「新盆(しんぼん)」、東京を中心とした地域で採用されていることから、「東京盆」とも呼ばれています。

7月13日(日):お盆の入り(迎え火)

7月14日(月):お盆

7月15日(火):お盆

7月16日(水):お盆明け(送り火)

7月17日(木)

7月18日(金)

7月19日(土)

7月20日(日)

7月21日(月・祝)

7月をお盆とする地域では、この期間を夏季休暇に設定できる会社もあるようで、その場合、土日祝が休業とされている会社であれば、お盆の入りの前日である7月12日(土)〜7月16日(水)が4連休となり、さらに翌週の7月21日が「海の日」で祝日となるため、7月19日(土)〜7月21日(月・祝)の3連休がすぐにやってくるという日程となっています。

間に挟まれた7月17日(木)・18日(金)に有給休暇を取得すると、最大10連休にできる可能性もあり、8月のお盆の時期の混雑を避けて旅行の予定を入れることもできそうです。

旧暦のお盆(沖縄県を中心とした地域)

旧暦が大切にされている沖縄地方のお盆は、旧暦の「7月13日〜15日(地域によっては16日まで)」に合わせて行われます。旧暦は月の満ち欠けによって暦を定めるため、新暦に直すと年によって日程にズレが生じ、2025年(令和7年)のお盆は、以下のように「9月4日〜6日」の3日間(7日までの地域は4日間)となっています。旧暦に合わせたお盆ということで「旧暦盆」とも呼ばれ、沖縄の言葉では、お盆の入りを「ウンケー(お迎え)」、中日を「ナカビ」または「ナカヌヒー」、お盆の明けを「ウークイ(お送り)」と呼びます。

2025年

8月29日(金):お墓参り(ソーローウンケー/精霊迎え)

 ↓

9月4日(木):お盆の入り(ウンケー/お迎え)

9月5日(金):お盆(ナカビ・ナカヌヒー/中日)

9月6日(土):お盆明け(ウークイ/お送り)

9月7日(日):(この日をお盆明けとする地域も)

沖縄やその周辺の離島地域では、旧暦の7月7日(七夕)にあたる日にお墓参りをし、お盆の当日は、墓ではなく仏壇でご先祖さまをお迎えし供養するのが習わしとなっています。2025年の旧暦の七夕は8月29日(金)で、この日のお墓参りには、お墓をきれいに整え、ご先祖さまにお盆を知らせるという意味合いが込められています。

家族との絆を深めるお盆の過ごし方

せっかくのまとまった休みであり、年に一度、ご先祖さまとともに過ごすことができるお盆だからこそ、家族の絆を深める時間にしたいものです。

ここでは、家族みんなで心に残るお盆を過ごすためのアイデアをご紹介します。

お墓掃除を早めに済ませる

近年は梅雨明けから秋の初めにかけて、大変暑い日が続きますので、早朝や夕暮れ前など比較的涼しい時間帯を狙って、お墓掃除を早めに済ませておくと安心です。

ゆとりを持って準備できることで、当日のお墓参りを落ち着いた気持ちで迎えられ、家族みんなでご先祖さまに手を合わせる時間がより大切に感じられるでしょう。また、一度のお墓参りで掃除もお参りもまとめてするのではなく、お墓参りとお墓掃除の日を分けることで、一回一回の時間を短縮することもでき、熱中症対策にもなるなど体の負担を減らすことにもつながります。

お墓参りの熱中症対策については、こちらでも詳しく解説しています。

夏のお墓参りの注意点〜熱中症への備えと気をつけるべきポイント〜

お墓参りの日程も踏まえて早めに計画を立てる

家族みんなでお墓参りをする時間は、世代を超えて心を通わせる機会となり、子どもにとっても思った以上に心に残るものです。

ギリギリの調整では、仕事の都合がつけにくいこともありますし、交通機関や宿泊の予約がうまってしまうということもありますので、早めに家族の予定をすり合わせ、できるだけみんなでお墓参りに行けるように計画を立てるとよいでしょう。

また、ゆとりを持って「お盆のお墓参りは、この日に集まろう」と話し合うことが、家族同士の心の距離をぐっと近づけますし、当日までの準備や会話も心あたたまる時間になります。

お盆やお墓参りの意味、命のつながりを優しく伝えてくれる絵本もたくさんあります。お子さんと一緒に読みながら、家族でお盆の計画を話し合ってみるのもおすすめです。

夏休みにおすすめ!お盆に子供と読みたい絵本6冊を紹介

地域の行事に参加する

お盆には、盆踊りや送り火、灯籠流しなど、故人やご先祖さまの供養にもつながる伝統的な行事が、各地で行われています。そのような行事に家族で参加するのもおすすめです。大人にとっては懐かしい風景、子どもにとっては印象に残る体験になりますし、世代を超えて同じ時間を共有することで、自然と会話も増え、家族の絆が深まります。

盆踊りの行事、迎え火や送り火にまつわる行事、花火大会など、全国のお盆の行事について、紹介している記事もございます。様々な行事について、そのルーツや意味についても解説していますので、合わせてご覧ください。

日本三大盆踊りをはじめ、全国の特色ある盆踊りの行事を紹介しています。

大阪・関西万博でも開催?全国のお盆の行事を紹介(盆踊り編)

先祖の精霊を導くとも言われる火の行事、灯籠や松明を用いた行事、山の送り火、海や川の送り火などを紹介しています。

五山送り火やねぶた祭りも!全国のお盆の行事を紹介(迎え火・送り火編)

花火大会にも、供養の思いが込められた行事がたくさんあります。

花火の起源を探る〜打ち上げ花火に込められた鎮魂の想い〜

花火に込められた意味・長岡まつり大花火大会の歴史

小さな工夫で、さらに温かい家族の時間に

お墓参りや行事に加えて、故人の思い出話をする時間を作ったり、思い出の味を一緒に作ってみたりするのも、家族の心をつなぐひとときになります。盆提灯や精霊馬を一緒に飾ったり、精霊膳などのお供え物を一緒に準備したり、また、迎え火や迎え火を一緒に焚くというのも良いでしょう。

こういった、家庭でもできる小さな習わしからも、高齢の親との会話や祖父母と孫世代の交流が自然と生まれ、さらに温かな家族の時間につながっていきます。

家庭でできるお盆の習わしやお供えについては、こちらの記事でもご紹介しています。