お役立ちコラム お墓の色々

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お墓のお掃除 総まとめ!— 年末はお墓も大掃除 —

墓地・墓石コラム

お墓のお掃除 総まとめ!— 年末はお墓も大掃除 —

年末の風物詩と言えば、大掃除。念入りに掃除したおうちで新年を迎えるのは気持ちがいいものですよね。帰省される方の多い年末年始は、お墓の大掃除にも都合の良い時期。特に秋のお彼岸に行けなかった方は、厳冬期を迎える前に、ぜひともお参りしておきたいところです。
本記事では、お墓掃除の基本的なやり方から、年一回程度はやっておきたい少し手をかけたものまでをまとめました。

お墓のお掃除・基本編

基本的なお墓の掃除は、以下の5つです。特に難しいものは無く、あなたも普段からやっていらっしゃると思います。

1.区画内の草むしり

秋~冬のお参りではそれほど増えていることはないですが、区画内の草むしりはお墓参りで欠かさずやっておきたいことのひとつです。枯れた雑草はお墓に荒涼とした寂しげな雰囲気を漂わせます。できるだけ抜いておきましょう。

除草剤を使った雑草対策はこちら。
お墓にはびこる雑草は、除草剤でまとめて退治

2.区画内の掃き掃除

冬のお墓参りで一苦労なのが、この「落ち葉の処理」です。そのままにしておくと、墓石を痛めたりシミになったりする原因になります。ほうきで掃き出しましょう。

「砂利だと掃き掃除が面倒…」という方には板石張りがおすすめ。高級感も◎。
「お墓のリフォーム〜板石張り(石貼り)のメリット・デメリットを解説

3.花立て・水受け・香炉などの掃除

花立てや水受けには水垢が溜まりがちです。これらが汚れていると、新しく注ぐ水も濁ってしまいます。ぞうきんやスポンジで念入りにこすり落としましょう。
また、香炉には前回お供えした線香の灰が残っていることがあります。灰は飛び散りやすいので、丁寧に掃き出しましょう。小さなブラシやほうきがあると便利です。

4.墓石の水拭き

ぞうきんやスポンジの他に、歯ブラシがあると良いでしょう。墓石に刻まれた文字の隅々までキレイにできます。

墓石の乾拭き

濡れたままにしておくと、傷みやシミの原因になります。最後は乾いた雑巾やタオルで、しっかり拭き上げましょう。

*以下にお墓掃除の持ち物をリストアップします。
・バケツ
・雑巾(水拭き用と乾拭き用で2枚以上)
・スポンジ
・歯ブラシ(文字のくぼみや隙間用)
・ほうき(事務所で貸してくれるところも)
・ミニほうき(香炉の掃除用。水拭きで代用もアリ)
・剪定バサミ(植木がある場合)
・軍手

お掃除の詳しい手順はこちらでご紹介
お墓掃除に最適な時期はいつ?頻度はどれくらい?

お墓のお掃除・特別編

大掃除ということで、普段はなかなかできないような、少し手間がかかるものに取り組むのも良いでしょう。基本的な乾拭き・水拭きでは落ちない汚れには以下のようなものがあります。

水垢

墓石の表面にまだら模様の白いカスが現れたり、水鉢や墓石の継ぎ目が黒ずんだりしていたら、それは水垢汚れです

お墓の苔を放置すると、風化が早まってしまいます。苔むしたお墓も風情が合っていいと感じる方もいるかとは思いますが、お墓を長持ちさせたければ、取り除いたほうが良いでしょう。

これらの汚れも、ホームセンターや通信販売、石材店で売っている「墓石専用の洗剤」を使えば落とせるかもしれません。ただし、石の種類によっては、専用洗剤でも痛めてしまうものがあります。説明書きをよく読んで、家のお墓に使える洗剤を購入しましょう。判断できない場合は、石材店に相談することをおすすめします。

墓石の頑固な汚れについてはこちらの記事で対策を紹介しています。
お墓に洗剤は使えるの?水洗いでは落ちない汚れを消す方法

ツヤ・光沢を出しつつ、被膜・撥水効果で墓石を保護。ワックスがけもおすすめです。
墓石の手入れに、自分でワックスがけはできるの?

お墓のお掃除・番外編

自分で対処することが難しい汚れもあります。以下の汚れが気になったら、石材店への相談をおすすめします。

サビ

墓石に「こすっても落ちない赤い汚れ」や「赤みがかって見える部分が」ある場合、含まれている鉄分が、錆び始めていることがあります。また、花立などの金属部分のサビがお墓に移ってしまうこともあります。墓石の表面に染みついたようなサビは、専用洗剤で浮き上がらせてからでないと、落とすことはできません。

シミ

墓石が変色しているようなら、落ち葉やお供え物、動物の糞尿などが原因でシミができてしまったのかもしれません。なるべく早くシミ抜きを始めることが大切ですが、気づいたときには、もう定着してしまっていることも多いでしょう。水洗いで全く消えなかった場合でも、専用洗剤を使えば、まだシミが抜ける可能性はあります。

また、「墓石にひびが入っている」「お墓が欠けている」「お墓がズレたり傾いたりしている」…このような場合は一刻も早く石材店を呼んで、診てもらいましょう。特に、お墓のズレや傾きは倒壊の危険があるので、自分で直そうとするのは大変危険です。

お墓にまつわる悩み事は、その墓石を購入した石材店に相談するのが一番です。ただし、「どこで買ったかわからない」というのも、長年利用される墓石ならではの“よくあること”…。
もし、相談できる石材店がない場合は、お墓きわめびとの会にご相談ください。最寄りの石材店を紹介することが可能です。 お問い合わせまでご連絡ください。※指定石材店制度がある場合など、対応できない場合もございます。

孫の代まで安心。色褪せ・欠け・ひび割れのひどいお墓は「建て替え」という選択肢も。
「お墓のリフォームについて詳しく解説します」

お墓参りの際はお墓のチェックも

長い間お墓参りに行けない場合、ただ汚れていくだけでなく、上述のようなひび割れや目地の切れなど、倒壊や大きな破損につながる予兆を見逃してしまう可能性もあります。ご自身のチェックで不安が残る方には、プロの目でお墓をチェックしてもらえる代行業者を利用するという選択肢もおすすめです。

大掃除で気持ちよく新年を迎えましょう

今年の年末は一年を振り返りながら、故人のために墓石を磨いてみてはいかがでしょうか。お掃除が終わるころには、きっとすがすがしい気分になることと思います。新年を気持ちよく迎えることもできるでしょう。

以下の記事では、お墓参りでチェックすべきポイントを一覧にして紹介しています。ぜひプリントアウトしてお持ちください。
お墓参りの時に確認!お墓の点検チェックリスト

お墓参りに行けていない方に聞いてほしい「お墓の点検チェック」の話

お墓参りの作法を今一度見直してみるのも良いでしょう。
【保存版】お墓参りのマナーや常識 5つのポイント